ビタミンはなぜ必要か?
ビタミンと聞くと、
「A,E,D,B1,B2,Cとか色々あるなあ」
「オロナミンCに入ってるやつだな」
「サプリメントでいつも摂っているよ」
と思うかもしれません。
今回は、ビタミンにはどのような種類があるのか、なぜ必要なのかを学びましょう。
[ビタミンの役割]
そもそもビタミンの役割としては、
体の活動を正常化させることや、体の発育などが挙げられます。
機能としては、
酵素(消化酵素、代謝酵素、食物酵素)や
ホルモン(成長ホルモン、アドレナリン、テストステロン、エストロゲンなど)
などと似ています。
しかし、それらと違う点は、体内で生成できないということです。
そのため、食物から摂取する必要があるのです。
[ビタミンの種類]
ビタミンは、
脂溶性(しようせい)ビタミンと
水溶性ビタミンに分けられます。
前者は、水に溶けずに、油脂に溶ける性質があります。
油脂に溶けた状態で、肝臓などに蓄えられます。
一方で、後者は、水に溶ける性質があります。
そのため、多く摂取した分は、蓄えられずに排泄(はいせつ)されてしまうのです。
水溶性ビタミンは、蓄えられない分、毎日摂取することが重要となります。
ビタミンそのものではありませんが、
プロビタミンという物質は、
体内でビタミンに変化してから体内に吸収されます。
こちらも、栄養を摂るためには重要となります。
それでは、具体的にどのような
ビタミンがあるのかを見ていきましょう。
脂溶性ビタミン
●ビタミンA
・動物性の食物のみに存在します。
とくにレバーに多く、うなぎや卵などにも含まれます。
また、カロテン(プロビタミンA)は、
人参やほうれん草、小松菜、かぼちゃなどの
緑黄色野菜に含まれます。
(ちなみに、サニーレタスは緑黄色野菜であり、レタスは緑黄色野菜ではない!)
(緑黄色野菜以外の野菜は、
淡色野菜と呼ばれることがあるが、
正式なものではない。
色の濃淡で区別しているわけではないため。)
・粘膜組織や眼の機能に必要です。
不足→夜盲症(最悪は失明も…)、皮膚・粘膜の傷害など
過剰→頭痛、筋肉痛、脱毛
●ビタミンD
・魚(イワシ、さんま、さけなど)や卵黄、うなぎなどに含まれています。
・カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
骨粗鬆症などの予防にもつながります
・散歩などによって紫外線を浴びることで、
体内でプロビタミンDが作られます。
●ビタミンE
・植物油、牛乳、アボカド、
アーモンド、うなぎ、ほうれん草などに含まれています。
・いわゆる抗酸化作用があります。
老化防止にも効果が期待されます。
・不足すると、不妊や流産、貧血、皮膚炎の原因となったりします。
●ビタミンK
・納豆、緑黄色野菜、レタスなどに含まれています。
・血液凝固に関わるプロトロンビンを生成します。
・骨を作るのを促進する効果もあります。
水溶性ビタミン
●ビタミンB1
・玄米や胚芽米、豚肉、豆類、うなぎなどに含まれています。
サプリ米で摂取するのもいいと思います。
・糖質からエネルギーを作り出す過程で使われます。
・不足すると、食欲低下や、脚気、消化不良
となる可能性があります。
●ビタミンB2
・レバー、チーズ、納豆、牛乳、卵などに多く含まれています。
・不足すると、
口唇、舌、口角などの炎症、
体重の減少などが起こることがあります。
●ナイアシン
・レバーや肉、魚に多く含まれています。
・消化器系に作用します。
・過剰摂取は、下痢や便秘、肝機能の低下を引き起こします。
●ビタミンB6
・レバーや鶏むね肉、かつお、まぐろ、
アボカドなどに多く含まれています。
・不足すると皮膚の炎症や貧血、神経過敏が起きます。
●ビタミンB12
・レバーや魚介類(あさり、かき、さんま、いわし)
に多く含まれています。
・抗貧血作用があるため、
不足すると貧血を起こします。
●葉酸
・レバーや大豆製品などに含まれています。
・妊娠を計画している方や妊婦さんには、
より摂取が必要となります。
●パントテン酸
・酵母に多く含まれています。
また、レバーやイモ類などにも多く含まれています。
・不足によって、四肢の激痛が起こったり、
頭痛などの症状があらわれたりします。
●ビタミンC
・多くの緑黄色野菜(ほうれん草、人参、小松菜)や
果物(イチゴ、キウイ、柿、みかん)、
イモ類(じゃがいも、さつま芋)に含まれています。
・骨の形成やコラーゲン合成、
鉄分の吸収、酸化防止作用などさまざまです。
・調理や貯蔵の段階で、
栄養素が失われやすいです。
・喫煙者は、よりおおく摂取することが望まれます。
【かいつまみ情報7選】
・ビタミンは体内で作れない
・水溶性ビタミンは特に毎日の摂取が必要
・ビタミンAを摂りすぎると毛が抜ける
・ビタミンDで骨を強くしよう
・ビタミンB群で美肌を目指そう
・妊婦さんには葉酸を
・うなぎとレバーはすごい
【まとめ】
健康に必要なビタミンですが、
過剰摂取はかえって体に悪影響となります。
どのような栄養素も、適切な量を摂取することが大切です。
また、調理方法によって、
栄養素が失われることがあるため、
注意が必要です。
ビタミンや栄養などについて、詳しく知りたい方は、
ぜひ調べてみてください。
<参考>
好きになる栄養学 第3版 (麻見直美・塚原典子著 講談社 )
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