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愛あるごはん

今日出会った一目惚れした言葉。

そして、今年の振り返りにしっくりきた言葉でもある。

今年1番頑張ったことは「作り置き」だった。

毎日のお弁当も平日の夜ご飯も、作り置きしたものを食べてきた。

たまにの外食や友人との食事のときだけは、惜しみなく美味しいものも食べてきた。

「1人ご飯のときは精進!!!精進!!!」

そんなことを無意識的に構築したこの1年。

料理アプリの検索ワードも「簡単」「節約」ばかりだ。

食べ続けた主な食材たちは

玄米、豆腐、納豆、トマト、にんじん、ヨーグルト、豆乳、もやし

こんなとこだろう…。これはもう食のミニマリストじゃないか。

小さい頃からどこか健康志向ではあったけど、今年は少し味気なかったかな。反省…。

このように振り返りと気づきができたのは「愛あるごはん」この言葉に出会えたから。

今日、仕事をなんとか納めてきた。

病み上がりのせいもあり、いつもの急激な空腹を感じることなく1日を終えた。

帰りの電車では、いつも夜ごはんを考える。

「今日は家にある作り置きした野菜スープを飲もう!」

そう決めていた。


…はずだった。

好き嫌いなく食べることが長所なはずが、喉を通る気がしなかった。


そんな中、唯一「食べられそう。」と頭に浮かんだのがシチュー。トロっとボリュームのあるもの。


そう考えたら、私はもう後戻りはできなかった!

最寄り駅前のあるお店に行こうと決めた。

いつもなら目の前を通るだけの気になっていたお店。

少しお高めだけど、木の温もりが温かな雰囲気の発酵玄米をアレンジした定食屋さん。

お店に入ってすぐに「発酵玄米を使ったドリア定食」を注文した。

お豆腐で作ったホワイトソースにトマトとチーズ、モチモチした発酵玄米との相性抜群のドリア。

お出汁が優しいお味噌汁、生姜の効いた切り干し大根、ほどよい塩気のお漬物。

私は1口1口を大切に口に運んだ。

自然と口角が上がるくらい美味しい…。

しっかりよく噛んで食べた。

ホッとして、おいしくて、温かくて、体の力がスッと抜けた。

クリスマスイヴから続いた厄介な風邪にも「勝った。」と思えた。

大きく息が吸えた気がした。

「ふぅーっ。」と顔を上げたときに、目に入ったのが「愛あるごはん」

誰が書いたものか分からないけど、墨でしっかり力強く書かれた言葉が店内に飾られていた。

私は「これだ、このことだ。」と腹落ちした。

店の人が丹精込めて作ったご飯、ということは百も承知で。

今、私が食べているものこそが「自分に対しての愛あるごはん」だった。

今体が求めているものを食べる。

丁寧に作ったものを食べる。

素直においしいと思えるものを食べる。

節約や時短だけじゃない愛のあるご飯を食べる。

2023年、料理はたくさん頑張った。誇れるくらい。

でも、自分に対する愛が少し足りなかったな。

2024年、自分や大切な人に「愛あるごはん」をたくさん作ってあげよう。


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