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歓迎?妥協?本音で話す「経営が時短勤務のIT人材に期待すること」3社の役員が働き方をご紹介

リアルミーさんに登録して転職活動を行いブレインズコンサルティングに正社員転職を果たしたばかりの、4歳の子どもを育てるシングルマザーの筆者がウェビナーの内容をレポートします!

フリーランスじゃなきゃ子育てと仕事を両立なんてムリ!とお考えの方も多いことでしょう。
私も、入社前はそう思っていました。

時短勤務だって、フルフレックスだって、フルリモートでもあなたを必要としている企業と仲間がいます。

マミートラックにはまり悩んでいる方
時短勤務できる期限が切れそうで不安な方
小1の壁で育児と仕事を両立できるか自信のない方…

今回のレポートを通して様々な働き方、会社経営者の考え方を知ることで今後の選択肢を増やすことにつながれば幸いです。

イベント概要

多くの企業で時短勤務の制度や、リモート勤務などの制度が整備されてきています。しかし何となく「迷惑をかけているのではないか」「他の人よりも頑張らないといけないのではないか」という気持ちで働いているという声も聞かれます。
そこで今回は時短正社員の採用実績のある会社の経営メンバーを迎え、「なぜ時短社員を採用するのか」「どう働いてもらいたいと思っている」かを本音でお話いただきます。

参加企業】
株式会社リアルミー/代表取締役 増山祥紘 氏
リアルミーは、「人々が自分らしさを追求し、いきいきと暮らす世界を創りだす」をミッションに、働くパパママが自分らしく仕事や育児をできる事業を展開する会社です。
株式会社WACUL/執行役員 HR本部長 安藤秀悟 氏
WACULは、機械に「データ」と「成功事例・失敗事例」を学ばせる事で、成功確率の高い勝ちパターンを生み出すとともに、機械が得意なことは機械に任せ、人は人がやるべき本質的な施策に集中できる仕組みを提供することで、企業の生産性最大化を実現しています。
ブレインズコンサルティング株式会社/取締役 人事責任者 古崎知昭
ブレインズコンサルティング株式会社は、IT・AIコンサルティングサービスを通じて頼れる「懐刀」として、クライアントから直接契約にてデジタル領域での支援を行っています。大手中堅企業の基幹システムをはじめとした、各種業務系システムプロジェクトを得意としています。

【タイムライン】
---------本記事------------
■ 各社の働き方ご紹介 
---------後編-----------
■ Q&A ~時短・リモート・どうやって働くの?~
■ 最後に

松村さん(司会):
本日司会をつとめさせていただきますブレインズコンサルティング株式会社
人事&採用マネージャーの松村(まつむら)と申します。

 (なんと3人の子育て中のママさんです!)

◆各社の働き方紹介

◇株式会社リアルミー

ミッションは”パパママ人材の活用を推進して、働きを増やす”

【増山/リアルミー】事業は、時短社員を主とした働くパパママ向けの転職エージェントサービスを提供しております。人数は40名弱ぐらいです。働き方として特徴的なのは、完全にフルリモートワークで、フルフレックスで、時短も可能、という働き方をしています。なので、日本全国どこからでも勤務可能です。今だと、東北、北陸、関西の方もおりますし、北海道や沖縄の方ともお話をしております。
社員構成もかなり特徴的で、社員のほとんどが育児中です。ワーママ・ワーパパの組織になっております。
ミッションは、パパママ人材の活用を推進して、働きを増やすということをミッションとしております。

「時短社員は、もう転職一切できません」を変えたい

【増山/リアルミー】もともと私たちがこの事業を始めた2017年は、「時短社員は、もう転職一切できません」というマーケットでした。それは大手企業なら就業規則の壁があったり、中小企業やベンチャーは時短社員の存在をそもそも知らない。そこを採用しようというアイデアすらないのが問題になっていました。

 (そもそも時短を知らない会社さんもあるんですね?!)

そこに対して当社は、フルタイムで優秀な人は採用競争がすごく激しいのだから、時短社員にも目を向けて採用力を上げていきませんかと企業に提案をし、当事者の方々とのマッチングをやっています。

ワーキングペアレンツ前提の業務設計

【増山/リアルミー】人材サービスというと長時間労働なので、出社でみっちりやっているイメージが強いかと思いますが、そもそもうちの会社はワーキングマザーがマジョリティなので、それを前提とした働き方や業務設計をしております。フルリモートもありますし、会議がとても少なく、一人あたりで言うと、週で1時間とか1時間半くらいで済むようにしています。
営業が強い会社さんですと、朝会・夕会をやることが当然のようなケースもありますが、弊社の場合は(会議が)少なくなっています。また、人材会社としてすこし珍しいのは、夜の候補者さんとの面談をやっていません。基本的には夕方5時まで、4時までで終了という形をとっています。
業務オペレーションを共通化し、誰かが休んだ時に誰かが代打できる制度になっています。業務の職種は、キャリアドバイザーやリクルーティングアドバイザーになります。

(子育て中の方に合わせて会社構成を設計されているので、
  働く環境がすでに整っているんですね!)

オンラインでの情報共有は、Slackや社内wikiなどで行っています。こちらも、誰かが休んだ時に、別の誰かが代打できるところに繋がるようになっています。 
その他、分業プラス、かろやかにカバーの部分に関しては、(各自の)業務の分業がかなりきっちりしています。候補者様の対応をするキャリアアドバイザーと、企業様の対応をするリクルーティング アドバイザーと、営業2名につきアシスタントが1名つく体制になっています。
営業の場合、この3人の間で分業されていますが、互いの業務も一定把握する体制になってます。例えば、キャリアアドバイザーの方が急遽子供がお熱で休みですとなった時でも、最低限の業務はリクルーティングアドバイザーやキャリアドバイザーのアシスタントが回せる体制になってます。

フルリモート・フルフレックス≠緩い働き方

【増山/リアルミー】ですが、大前提として、フルリモート・フルフレックスだから緩めに働けますというメッセージは一切出していません。あくまでハードワークである点は、強く言っているポイントになります。
採用のフィルタリングと働き方の制度を噛み合わせて、なんとかワーキングマーザー中心の組織でも、大きく穴を開けることなく運営ができています。フルリモートフルフレックス自体もOKと伝えると、なしくずしみたいな風に言われることもありますが、いい点も悪い点もやっぱりあります。
いい点は、採用力が明らかに強いところ。
関東に限らず、日本全国が対象になるため、非常に有利に進められます。よくご質問をいただきますが、時短とフルタイムの方が混在していると、フルタイムの方にしわ寄せがないかと聞かれます。それは、時短の方は日中の面談をやって、フルタイムの人は夜の面談をやってと対応をさせてしまうと、結構不公平が出ると思いますが、うちの会社の場合は、フルタイムの人も含めて夜は面談をやらないようにしています。ワーキングマザーをマジョリティにすることを前提にして業務が設計されているので、フルタイムの人にとってもしわ寄せがでない仕組みになっています。
悪い点は、ちょっと物足りなくなるところです。
会議をほとんどしないということは、言い方を変えると業務がぎゅうぎゅうで忙しく、遊びのある会議がなかなかできないことです。気付いたら必要な業務で一日が終了してしまう場合もあるので、すこし業務に遊びを持たせづらいのは問題かもしれません。
その他、最近はコロナやインフル、ヘルパンギーナなどの季節性で流行る病気があると思います。保育園で流行ると、みんなバラバラのところに住んではいるんですが、同時に複数人体調不良で休んでしまうこともしばしば。ワーキングマザーばかりの状態も、ある意味ではダイバーシティが少なく、リスクはありますね。

(ワーキングマザーが中心であっても大きなリスクにならないよう考えられているんですね。一律夜の打ち合わせがないというのは負担をかけてしまう側としてもうれしいですね)

◇株式会社WACUL

多様な人材が参加する急成長中のデジタルマーケティング企業

【安藤/WACUL】基本的にデジタルマーケティングに特化した会社です。2010年設立ですので、13年目~14年目の会社になります。
社員数は80名前後ですが、社員比率は50%弱で、他は業務委託・アルバイト・契約社員の方を含め、倍くらいの方が活躍されている環境になっております。
その他、2年半前に東証マザーズ(現:グロース市場)に上場しています。
私自身今回は人事の責任者として登壇させて頂いております。経験は1年程で、他は4~5年程、事業部側の責任者とコンサルタントを兼任しておりました。
事業内容は、よく言われるデジタルマーケティング全般で、様々な支援をさせていただいています。イメージしていただきやすいのは、Webの広告やSNSの運用でしょうか。よく皆さんが見るWebサイトの改善とか、データを使って分析し、実際に手を動かすサポートも含め、コンサルティングのご支援をさせていただいております。
ここ1年半ほどの直近ですと、マーケテイングフリーランスの紹介サービス(MarketerAgent)を立ち上げ、そちらの責任者もしております。

IR資料

スライドの通り、売り上げとともに会社の規模を広げております。
実際にリアルミーさんにお手伝いいただき、採用もいただいておりますが、社員だけでは足りない状況です。弊社の場合、業務委託の方や、時短社員の方も含めて正社員の方は非常に多く、様々な変化をさせながら、採用活動をしております。

成果にこだわる前提で自由度が非常に高い」働き方

【安藤/WACUL】正社員の方は、週4から週5で、週30時間から40時間程度の稼働になっています。契約社員の方は、週10時間から40時間程度で働いてくれております。アルバイトの方も、契約社員の方の2~3倍ですかね。同じく週単位で、時間で働いている方がいらっしゃいます。
時短の方は、週20時間~30時間働ける方も多く、時短社員の方の採用も積極的に行っています。働き方としては、WACULでは、時短社員だから・業務委託だから・アルバイトだから・正社員だから等雇用形態で業務内容が変わることはなく、
役割や責任によって、平等に提供させていただいて組織の活性化に向けて動いていただいています。
「成果にこだわる前提で自由度が非常に高い」働き方が前提です。
ここでいう「成果」とは、プロとして成果を残せているか・働けているかを高く意識しています。
例えば、役職です。
契約の形を問わないので、月80時間くらいしか働けない業務委託の方がフルリモートで部長やマネージャーをされているケースもあります。役割によって業務を分けているので、形態は問いません。成果を残せれば問題ありません。また、契約内容も当初のままでずっと続けることはありません。社員から業務委託になり、時間を減らして契約社員にする方も多いです。一番初めに関わった形で契約をずっと続けることはありません。例えば、アルバイト→社員・業務委託→社員もあり、雇用の自由度を高くしております。社員登用に関しては、直近1年で6名程ずつ実績がございました。比率が高めで、しっかりと反映されているかと思います。
 (雇用形態も柔軟に対応してくださるのですね。
  プライベート環境を考えて、そこに合わせてシフトできるのはとても助かりますね!)

条件を会社側がクリアするだけで、非常に優秀な人材と出会える

【安藤/WACUL】時短社員の方については、積極的に採用を実施させていただいています。
採用後も定着していただけるよう、ここ2,3年は様々な変化を加えながら環境改善に取り組んでいます。優秀な人材を確保するためにも会社がしっかりした仕組みをご提供できないと、お互いに不幸になってしまうと思っております。実際、フルタイム勤務者の採用が難しくなる中で、会社の努力が実りつつあり、優秀な層の採用が非常にやりやすくなってきていると感じています。「7時間働く」のか、「7時間しか」働けないのか。迎えがあるので5時までしかできないという条件を会社側がクリアするだけで、非常に優秀な人材と多くお会いさせていただけることがわかってきました。

現場とのすり合わせ、業務の仕組み化で時短人材を戦力に

時短社員について


【安藤/WACUL】人事側だけが時短社員を一生懸命取ろうとしてもなかなかすり合わず、現場責任者と人事で頻度多く採用要件のすり合わせを実施しております。この業務なら時短の方でもOKではないか、少ない時間しか働けないが業務委託の方でも可能ではないか、といった環境条件・案件条件をしっかりフィードバックしながら、「こういう人も活躍いただけそう」「この要件なら問題ない」とすり合わせた条件の中で採用を進めさせていただいております。
僕自身も、上が小3、下が年長の2人こどもがおります。
子育てしながらですと、もちろん介護もそうですが、家族のサポートを前提に会社の仕組みを考えていく必要があります。具体的には、自分自身の病気や、子供・家族の病気の時に、有給と別に年間で6日間利用できる病気休暇を設けて、しっかりと給与が出る形を提供しています。
業務の仕組み化や生産性を担保するために、フルタイムの働き方を業務に落とし込むのではなく、時短でワークするにはどうすればよいのか・戦力とするにはどうすべきかを考えたうえで、業務の仕組み化を図っております。まだまだ環境改善の途中ではありますが、働く時間や場所の自由度を拡大しているのも取り組みの一つです。

(ご自身もパパさんなんですね。実体験も踏まえた上で、子育て中のパパママが適応できる条件を考え、受け入れる体制をつくり、会社環境を整えていらっしゃるのですね)

◇ブレインズコンサルティング株式会社

大手中堅に対し直接契約で支援を行うITコンサルティング企業

【古崎/ブレインズ】弊社設立は2013年。今年でちょうど10期が経ちました。
メイン事業はITやAIのコンサルティングです。スコープは、デジタル戦略、構想から計画。要件定義から開発まで、全フェーズに対応しております。
ITの例として、お客様の基幹系システムの場合、期間は3年などの長期スパンのご支援もあります。DX推進支援の形ですと半年でしょうか。様々な期間にて、プロジェクト対応をしております。
取引先企業様の特徴としては大体1000億以上の売上のお客様が7割弱となります。基本的には一次受け・二次受のお仕事は受けておりません。エンドユーザ様と直接契約のもとお仕事させていただいております。基本は、ITベースのコンサルです。傾向的には、製造業・小売流通業が割合としては多いです。(弊社ウェブサイトもご覧ください。)弊社のMissionは「企業と人の進化に貢献し顧客に感動を与える懐刀である」ところを、大切にしています。

責務を果たして成果を出すことが重要

【古崎/ブレインズ】中途採用のみで年齢構成は30代、40代が多くなっております。
コンサルタントとエンジニアの部門に分けておりますが、基本的にはコンサルタントとして約8割の社員が活動しています。
裁量労働制で、コアタイムはございません。基本的に9時~10時から開始する方が多いです。時短やフルタイムの意識はなく、時間等制限の縛りはございません。成果を見せていただいております。朝6時から働きたい方もいらっしゃったりします。もちろん可能です。
お客様との打ち合わせや、社内での打ち合わせに合わせての時間制約はありますが、チームで仕事をすることが多いので、分量・配分がある上での最低限のその辺りの時間制約があると考えていただければと思います。なので、途中で子供を迎えに行くとか、お迎えに行くため2時間いない、介護で病院に連れて行く間抜けます、といったことは、業務上可能な範囲であれば問題ありません。
さらに、リモートワーク体制です。8割ぐらいの社員の方は基本在宅勤務です。自宅のネットワークや設備などもあるので、リモート手当(月1万円)の支給も始めました。社内環境は、クラウドベースのシステムですので出社でも、リモートでも特に問題ありません。
またリモートとリアルを上手く併用していきたいと考えています。対面交流支援としてオフィスに出社して社員同士のランチや、夜少し軽く飲みに行きたい時には、一人当たり、月1万円まで補助をしています。
他にも、社内勉強会や社内イベントもあります。もちろん必須参加ではありません。交流を兼ねた仕事以外の色々な会話をしてもらい、質の向上や社員同士が分かり合う場を設けています。

 (リモートでも、対面でも楽しく交流ができる会社支援がたくさんですね!)

フルタイム以外の働き方をするメンバーとの仕事に慣れている
【古崎/ブレインズ】
今はリアルミーさんを利用させていただいていますが、以前からも柔軟な形での社員登用経験がございます。例えば、健康上や家族のことで、週2回毎週必ず16時以降は働けないです、という方がいらしたり、出社が難しいので基本的にリモートになる方も社員登用経験があります。
5~6年程前から、子育てのため時短で入社、今現在はリモートをメインの、フルタイムで業務している方もおります。その途中に送り迎えの間は仕事を中断してもらうことも普通にあります。
仕事の内容は、プロジェクト単位で物事が進むことが多いので、業務委託の方が入ってくることもあります。社員でフルタイムの方でも、プロジェクトへの参加は0.4稼働だったり、別のプロジェクトも兼任だったりします。必ずしも全員が一つのプロジェクトにフル稼働する契約ではないので、時短の方でもそれぞれに合わせた形でご参画いただけます。今までも、普通にやってきたことなので、時短の方でもまったく問題なく考えています。

 (前々から時短やリモート、フルフレックス環境があったんですね!)

時短社員であってもキャリアチェンジや成長機会が平等にある

【古崎/ブレインズ】この2名の方はリアルミーさんを経由しての採用をさせていただいた社員の方です。
出勤であればお迎えの関係で時短でということでしたが、弊社は時間制約がありませんので、ご本人の希望もありフルタイムで入社いただきました。
またキャリアチェンジや転職を通じて新しい経験を積みたいという時短の方であっても問題なく採用させていただいております。どんどん活躍もしていただいています。
ITプロダクト企画・広報から、ITコンサル。社内SE・SIerと経由してから、ITコンサルみたいなキャリアチェンジというものも、弊社では応援できる環境が整っております。

(キャリアアップも支援してくださるのですね!)

柔軟な対応で様々な人材が活躍できる環境

【古崎/ブレインズ】時短エージェントを使い始めた理由は、一番は人材不足という問題です。お客様企業でも、業務できる時間が短くても部長職で活躍される優秀な方を見てきたので、時短社員への抵抗はありませんでした。
また時短の方にも良い環境がご用意できると考えています。小さな会社なので、ルールの変更がスピーディに行えます。また直接お客様と契約させていただいているので、PJの推進方法など直接お客さまと交渉・調整ができるのも強みです。なので、時短の方もフルタイムの方も分け隔てなくしていただけると今、実感しています。
また、時短の方に期待することがありまして、、、
時短だからといって遠慮は全くいらないと思います。あれ、この人時短だっけ?みたいな方は弊社の場合普通にいらっしゃいます。普通に過ごす・普通に働くことが、弊社では可能です。

 (時短だからと遠慮する必要なし!嬉しいお言葉ですね!)

⇒参加者質問に経営陣が回答するQAコーナーのレポートは後半記事






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