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グルジ

アシュタンガヨガを練習している人、ヨガを実践していたり、学んでいる人がおすすめしている本は多数あり、僕の中でここ最近とてもハマっている本がある。

グルジ』という分厚い本だ。

副題のとおり、パッタビ・ジョイス師の歴代の弟子(練習生)たちや家族が語る、グルジの人柄や当時のヨガの練習について、シャラ(道場)やマイソールの町の様子などが、とても詳細に表現されていて、まだインドに行ったことのない僕にも、どこかくっきりと情景が浮かぶような気さえしてくる。
描写力に感激してしまう。

実はまだ、読んでいる途中なのだけれど、今日読んだ一説がとても僕の心に残り、これからアシュタンガヨガを練習する上で、そしてヨギーとして生活していきたいと思う上で、大切にしたい文があった。

“ヨギーというのは自分のいた場所をよりよくできる人のこと”

“自分の存在によって世界はより良くなっているか?”

僕はここまで壮大な心持ちでヨガをしたり、生活できていないけれど、これには同意というか、「そう!そう!」とうなずいた。

世界をより良くというと、とても偉大だけど、自分の周りを良くすることは、少しできそうな気がする。

アシュタンガヨガを練習していると、見た目に魅力的なアーサナ(ポーズ)があったりして、そこに自分の「欲」が持っていかれ、世の中を良くすることを忘れるどころか、自分に負荷をかけ過ぎて怪我をしそうになったりすることもある。

魅惑のトラップ付きの魅力的なヨガだ。

「ヨガはツール(道具)であり、手段だ。」という言葉をよく聞く。

僕らヨギー(まだ僕はそう呼べないけれど)は、ヨガを実践しながら、私欲に惑わされないように練習と鍛錬を続けて、「世界がより良くなっているか」を常に見ていかなければならなくて、たぶん、「世界をより良くしたい」と思っていたから、そこにヨガが現れて、何かのきっかけで魅せられて、いま実践しているんだろうな、と。

グルジ」は、2009年に他界した、パッタビ・ジョイス師に直接指導を受けた先人たちのインタビューをとおして、グルジが読者の僕たちヨギーに指導してくれているような、そんな一冊だ。


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