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衝撃の健康診断

人生初!


先日、健康診断があって、人生で初めて胃カメラを体験。
これが想像とはいろいろ違う世界だった。

会社の年一の健康診断。
胃の検査で一般的なのはバリウム検査だと思うけど、僕はここ3〜4年、大きく2つの理由から断ってやってなかった。

1つ目は、検査の意味がほぼないから。胃の検査の目的のひとつに胃がんの発見があるけど、バリウムではほぼ見つからないこと。内視鏡検査の方が3倍発見率が高いとも言う。

2つ目の理由は、「腸内環境の悪化の原因になる」から。
飲むのも大変だし、それで腸内環境が悪化してたらマイナスしかないと思ったのが3〜4年前。そこから「検査後に気分が悪くなる」という理由をつけて断り続けてきた。

しかし、何年も検査せずにいるのは怖いので、今年は人生初の胃カメラ(内視鏡検査)に挑戦してみた。


選べるの?


まず予約が必要とのことで電話で事前予約を。
 「鼻から入れますか?」
 「口からにしますか?」 と、聞かれ、まずそこでびびる僕。

しかし、びびってるのを悟られると嫌なので冷静に、必死に、数秒間の間に思考をめぐらせる。

 『距離的には口からの方がカメラ入れるの短くて済むな。』
 『でも口からだと「オエっ」てなりやすいのかな。』
 『いや、でも鼻の穴なんて小さいし無理でしょ。』

素人の僕には、結論どっちも痛そうだし、マイナス面しか思い浮かばず、結局電話の向こうのお姉さんに訊く。

 「どっちが痛くないですか?」

お姉さんもそれを訊かれるとは思ってなかったのか、少し笑いながらも的確な返答をしてくれた。

 「一般的には鼻からの方が多いですね。」

僕の質問の「どっちが痛いか」の答にはいっさいなってなかったけど、ここは「一般的」な方法を取ることにして予約完了。

健診前日くらいまでは、内視鏡検査のことは忘れてたが、前日からまた不安が頭をよぎり始める。

ネットで、「胃カメラ  鼻  口」で調べてみると、これまた意見や感想はバラバラすぎて、余計に迷ってしまった。
そもそも、もう予約してるから変更もできないのかもしれないし、このまま当日を迎えた。

健康診断はわりとどこでも混んでいる。

看護師さんたちが僕たちをなるべく待ち時間が減るように、なるべくスムーズに進めるように、手際よくさばいてくれる。

最初の検査は、問診。(なんもビビらなくていい)
耳の検査、血液採取、眼底検査・・・いろいろ進み、ある時に。

「では次は胃の検査ですので、◯番の部屋の前でお待ちください。」と。
「ついに、きた。」


いざ、カメラIN!


診察室に入ると、検査担当の医師?の男性が見たことない、長い管を持っている。
あとは、ベッドがあったり、モニターがあったり、看護師さんがもう1人いたり、想定内。

いや、でもその長い管をみると、
 「そんなに長いやつ入れるのか・・」
 「でも、あれくらい長くないと胃まで届かないよな。」
 「いや、でもちょっと太くないかな。」
と、心の声がやたらざわつき出した。

麻酔の薬を2種類、鼻から入れてもらう時間が10分くらいあり、そこで少し心も落ちつく。そして、薬がなじんだと判断されたら、横になるよう指示されて、検査開始。

鼻からゆっくり、さっきの「ちょっと太すぎでは?」の管が入ってくる。
麻酔してるけど、普通に痛みと、ツーンとする感じはある。痛すぎない感じ。
直後に、喉に到達してきて、一瞬「オエッ」となるが、我慢する。
しかし、我慢せずに出してもいいらしい。(よだれとか)

視界にちょっと入ってくる、あの長い管は、どんどん体に入っている様子。
でも、不思議と喉までしか入ってないんじゃないか? と感じる感覚しかなくて、食道や胃の中、さらには十二指腸まで診てくれたらしいけど、僕が感じた感覚では、管はずっと喉で止まっていた。


未知の難関と感動の体験


内視鏡で難しいこと。第一位。
「力をぬいてくださいね」という看護師さんの指示(お願い)に応えること。

学校でも、会社でも、ましてや親も、誰も教えてくれなかった、鼻や喉、さらに食道の力の抜き方。
それを練習も知識もないのに、ぶっつけ本番でやらなければいけないのは、この検査で一番の難関だった。

力を抜こうとしても、腕や肩はだら〜んとできるけど、鼻の中や喉は力抜けてたのかどうか、かなり怪しい。ぜひ、マニュアルがあるとうれしい。

でも一方で、感動したことも。

前述のように、「力の抜き方」がいっさいわからなくて、おそらく無駄に力が入っていたであろう僕に対して、検査の医師や看護師さんは、ひたすら寄り添ってくれた。

「大丈夫ですよ。検査はとっても順調に進んでますよ。」と、声をかけてくれ、背中を優しくさすってくれていた。

順調なのかどうかは判別できないし、実際順調だったのかどうなのか知らないけど、寄り添って、背中をさすりながら声をかけてくれることで、僕の未知の内視鏡体験は、感動の体験でもあった。

健康診断は、ハイレベルのサービス業だと実感した。
また、来年も内視鏡に挑戦してみよう。

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