真夏のクレバス――小説、 虚士(きょし)が小学3年(昭和33年)の真夏に悲しい出来事がありました。 夏休みの昼過ぎ、満ち潮で自宅下の平瀬(ひらせ)に繋留してある小舟は干潟に海水が満ちて動かせる状態にありました。 虚士の兄で小学6年の修一(しゅういち)は4才の弟、伸三郎(しんざぶろう)の面倒を見るように母に言いつけられていて、二人で平瀬で遊んでいました。 そこへ、同じ畑田部落の小学5年の誠龍(せいりゅう)君が、5才の弟飛龍(ひりゅう)君を連れて平瀬にやってきました。
夏休みの蹉跌――小説 夏到来です!虚士(きょし)が小学4年生(昭和34年)の夏休みの話です。 虚士は自宅から250m程の浅海(あさみ)分校に通学していました。明日から待望の夏休みと言う日、学校へ行くと皆んな浮き浮きとしていつもより声高に話していました。朝の掃除も、はりきって短時間ですませました。全分校生が校庭に集合して壇上から分校長先生から夏休み期間中の過ごし方等のお話がありました。 そのあと、教室で担任の豊畑先生から、虚士にとってはたくさんの宿題が配布され、登校日と
生命体の不可思議を量子力学で説明する。 (タイトル画は、生命のダイナミズムを表現した動画のひとコマ) 福岡伸一先生(分子生物学)が現在、生物学の知見のみでは説明が難しいことが、量子力学の知見を応用すれば説明がつくのではないかとおっしゃっています。(シンクロニシティ――ポール・ハルパーン著、に対する頭脳明晰な洞察推薦文で) 推薦文の概要 私たちの身体はたった一個の受精卵が2、4、8、16、32と分裂してできた、およそ37兆個もの細胞の集合体である。細胞が分裂する際
青大将の恋 先日、太宰府市の北谷ダム湖周囲を散歩したら、シロマダラ蛇に遭遇しました。福岡に住んで50年程度で目撃したのは全部で4回程度です。珍しいものを見て、生まれ育った天草での「青大将の恋」のスペクタクルショーを思い出しました。 私が就学前の5才(昭和33年)の頃、梅雨の晴れ間の話です。 当時はまだ上水道も整備されていなくて、飲料水は私の家が属する「畑田小組合」では、自宅から400m程度の、小川の源流“いちょ川”にバケツを天秤で担いで水汲みに行くのが日課でした。
2001年の911同時多発テロ事件の跡地に2016年3⽉にオープン オキュラス (OCULUS) とは、ラテン語で「眼 (eye)」という意味 設計はスペインの建築家サンティアゴ・カラトラバ (2018年11月、ふるさとセミナー参加時撮影) 健康に関連して-デュピュイトラン拘縮 私は20年以上前、左手のひらが開きずらい事に気づき、触ったら硬いしこりがあるのを発見しました。痛くはないので、そのままにしていたところ右手もそのようになりました。 進行して行くようで心配に
生命と機械(AIを含む)の違い (タイトル画は、生命のダイナミズムを表現した動画のひとコマ) 「生物と無生物のあいだ」のプロローグの関連部分要約 (著者 福岡伸一先生) 1953年ワトソンとクリックが論文(僅か千語)で発表した。生命とは、「自己複製を行うシステムである。」が二十世紀生命科学のひとつの回答である。 (ワトソンとクリックはDNAの二重らせん構造を発見した人) DNA構造が解明され、DNA自体をいわば極小の外科手術によって切り貼りして情報を書き換える方法、
やまもも泥棒(小説) 先日、かよい丁公園を散歩したら、ヤマモモがたわわに実り、熟しているのが目に留まり、少年の頃のヤマモモ泥棒事件を思い出しました。 虚士(きょし)が小学6年生(昭和36年)の頃、6月ある日の話です。 当時、浅海(あさみ)集落の児童は5年生になると4km程離れた深海(ふかみ)集落の本校に通学していました。 その日虚士は授業終了清掃の後のホームルームが終わり、下校して校門に出たところで、浅海の同級生、裕三(ゆうぞう)君、勝秀(かつひで)君、好孝(よし
みの、バッチョ傘、わらじ登校(小説) 虚士(きょし)が小学2年生(昭和32年) の時の話です。梅雨6月のある日朝から ”ざあ-ざあ-” と雨が降り続いていました。 7時ごろ、虚士が自宅から250m程度のところにある小学校分校に通学する準備が終わった頃は、既に父母は早朝から、雨合羽(ビニル製)に竹のバッチョ傘を被って田植えに出かけ、兄は唐傘(からかさ、竹細工の骨に油紙を貼った傘)を持って小学校本校(深海集落に所在)へ通学した後でした。 いつもは唐傘が3本あった