健康マニアの常識、砂糖選びの参考に!

砂糖の原材料と種類

日本で一般的に使われている砂糖の原材料は、「さとうきび」と「てんさい(サトウダイコン、ビートともいう)」です。砂糖は製造方法によって色や風味が異なり、「精製糖(分蜜糖)」と「含蜜糖」の2種類に分けられます。

精製糖(分蜜糖)とは、原料糖を精製する過程で不純物やミネラルを取り除き、甘味成分であるショ糖だけを結晶化させたものです。一般的には色が白くてクセがないのが特徴で、糖分以外の栄養素はほどんど含まれていません。
●上白糖グラニュー糖ザラメ糖三温糖などがこれにあたります。

一方、含蜜糖とは、原料糖を精製する過程でミネラルを分離させず、そのまま煮詰めて結晶化させたものです。色が茶色く特有の風味があり、糖分の他にもカリウムやカルシウム、鉄などのミネラル分などの栄養素を含みます。
黒糖きび砂糖てんさい糖和三盆糖などがこれに当たります。

各砂糖の特徴

上白糖
上白糖は日本国内で消費される砂糖の約半分を占めており、日本の家庭では最も一般的に使われている砂糖です。クセがなくしっかりとした甘味があり、料理からお菓子作りまで幅広く使えるのが特徴。

グラニュー糖
ショ糖の純度が高くサラサラとした砂糖で、サッパリとした甘みが特徴のため、素材の香りや色、風味などを活かしたい料理に最適(お菓子作りやコーヒー、紅茶に使用されることが多い)です。世界で最も多く使われているのがグラニュー糖です。

ザラメ糖(白双糖)
グラニュー糖と同様に純度が高く、サラッとした甘味があり、結晶がグラニュー糖より大きい粒状のためゆっくりと溶けます。果実酒や綿菓子、あんこなどの和菓子作りに使われることが多いです。
また、精製時にカラメルで茶色く色付けしたものは中ザラメ(中双糖)と呼ばれます。

氷砂糖
氷砂糖は氷のような見た目をした大きな結晶の砂糖です。溶けるのがとても遅く、その特性を活かして果実酒や梅シロップ、梅干しなどに使われます。
そのまま食べることができるため、非常食としても氷砂糖はおすすめです。また、疲労回復や精神安定といった効果を期待できるため、登山やマラソンなどに持っていくこともあります。

三温糖
ほのかなコクと香ばしい風味がある茶色い砂糖です。上白糖を分離した後の糖液をさらに煮詰めることによって製造されます。糖は高温で熱すると褐色を帯びる性質があり、三温糖の褐色もこの現象によるものです。
風味を活かして甘辛く味付けする料理や、甘味の強さやコクを活かせる和食に用いられることが多い砂糖です。

粉砂糖
グラニュー糖などショ糖の純度の高い砂糖を粉末状にした砂糖です。粉糖やパウダーシュガーと呼ばれることもあり、主に焼き菓子などのデコレーションに用いられます。お菓子作りの中でもアイシングをする際には粉砂糖を利用されることが一般的です。

黒糖(黒砂糖)
強い甘味とコク、特有の風味がある焦げ茶色の砂糖です。さとうきびの絞り汁を精製せずにそのまま煮詰めて作られているため、かすかな渋みや苦みも感じられます。かりんとうや羊羹などの和菓子に使用されることが一般的。
カリウムやカルシウムなどのミネラル分の他、ビタミン類やたんぱく質も含まれている栄養価の高い砂糖です。

きび砂糖
さとうきびの風味が効いたまろやかな甘さとコクがあるのが特徴的。精製途中の糖液を煮詰めて作られており、サラサラとした粉末状なので幅広い料理に使えます。照り焼きや角煮など、コクのある料理と相性が良いです。また、カステラやクッキーなどの焼き菓子に加えると、まろやかで自然な甘味が楽しめます。

てんさい糖
クセが少なく丸みのある甘味が特徴の砂糖です。てんさい(サトウダイコン)から作られており、精製糖の代用品として最も使いやすい砂糖です。天然のオリゴ糖も含まれているため、腸内の善玉菌の働きを活性化する効果もあります。

和三盆糖
和三盆は日本の伝統的な手法で作られる含蜜糖と精製糖のあいだに位置し、上品でまろやかな風味がある砂糖です。主に徳島県・香川県で製造されており、粒子がとても小さく口溶けが良いため和菓子の材料として珍重されています。製造にとても手間がかかり生産量も少ないので、その分価格も高価です。竹糖(ちくとう)という細めのさとうきびから作られています。

まとめ

砂糖といっても様々な種類があり、とても奥深い世界が広がっています。作り方によって精製糖と含蜜糖に分けられ栄養素や風味が異なり、その特性を知っておくだけで料理の出来栄えにも大きな影響をもたらしてくれます。

また、どちらも身体に及ぼす大きな影響に差はないため、料理に合わせて使い分けることがおすすめです。

正しい砂糖の知識を身に付けて、日頃の食生活をお楽しみくださいませ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?