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図書館とアップルパイと珈琲日記

【図書館とアップルパイと珈琲】

季節は秋。
家事を終わらせた昼過ぎ頃、天気がいいのでウォーキングがてら、図書館へ行こうと考えた。

外に出て、秋晴れの青い空を見回し、軽く深呼吸。普段のごみごみした仕事の喧騒を一瞬でも忘れてやる!と意気込んで、心地が良い秋風を感じながら、図書館へ歩いていく。

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図書館に着いて、じっくりと本を選ぶ。目まぐるしい毎日を送っているが、ここの空間だけは時間が止まっている感覚だ。うるさい人や干渉してくる人が誰一人いない、心が休まる場所だと常々思う。

何冊か読みたい本をピックアップはしているのだが、今日は、「宝探し」といこうじゃないか。と、頭の中で考えた。

「宝探し」とは、全く知らない本を借りていき、偶然面白いと思う本を探し当てる、オリジナルの楽しみ方なのだ。自分が興味があるジャンルの本を片っ端から借りていき、(図書館で少しペラ読みしてもよい)面白くて読み進めれそうな本を期限内にひたすら読むという方法を「宝探し」と言っている。

残念ながら、今の自分の気持ちに合わない本や読み進めれない本は、ご縁がなかったと割り切ってどんどん返してしまおう。(ここで罪悪感に負けると、面白い本には出会えない。)

こうして、残った数冊が「お宝」ということだ。
お宝の本を見つけた時は、海の中から真珠を拾うような感動を味わえる。何万冊とある図書館の本の海の中で面白いと思える作品を見つけるのは、根気強く通い続けないと巡り会えないのかもしれない。そう思いながら、今日も図書館で本を借りていく。

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図書館から出た途端、私の脳が「甘いものをくれ」と言っている。頭を使った後の図書館の帰りは、「ヤマザキのアップルパイ」を食べることも楽しみのひとつなのだ。図書館の近くのスーパーで、ヤマザキのアップルパイと珈琲を買い、(お行儀がよろしくないけど)食べながら帰るのが至福のひとときだったりする。

りんごの絵が描かれている、古めかしいシンプルな包装に、食べると「さっくり」している生地。ごろごろとりんごの果肉が入った甘酸っぱいジャム。
昔から好きなパンの1つで、変わらない味に安心する。甘いアップルパイを食べてから、ブラックの珈琲を飲むのが、本当に最高。

仕事や家事で忙しい毎日。そして、目まぐるしく変わっていく世界情勢なんかに疲れた時は、図書館とアップルパイと珈琲で、ほっこりした気持ちになるのだ。

《完》

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