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自由に、ママを生きよう

娘がくれた『ギフト』

以前のnoteでも少し触れたけれど
私の第一子は重度の脳性麻痺で産まれた

↓ほんの少しだけ触れたnoteはこちら
間違い探しのような難しさ ほんの少しだけ触れてる ふふ


娘はたった1年9か月という短すぎる生涯だったけれど
娘が与えてくれたギフトは、今も私の原動力となっている

誰もが長い人生を送れるとおもっていたあの頃

娘が命をかけて教えてくれたことは2つある
『人生は一度きりで、いつ終わるかは誰にも分からないこと』
『自分で選択して行動ができるのは当たり前ではないこと』


娘が、自分の思うことを表現できたら、
自分の口で食事を食べられたら、
自分の脚で歩けたら、いったい何を望んだだろう

私は、自分で考えることも、自分で選ぶことも、自分で行動することもできる
何にも縛られていないのに、何かに縛られるようにして生きていては、なんだか娘に会わせる顔がないように思った

人生100年と言われる時代であっても、人の命は有限だし
いつ終わるかなんて誰にも分からない

いつかしよう、は来ないかもしれない


母子のケアをしたい

娘の耳元でこっそりと約束したことがあった
『看護師になって、〇〇ちゃんのような子供たちと家族を助けるからね』

そう約束した日の夜、娘は旅立った

娘は本当に優しい子で、第2子が産まれるのを待ってくれていたように思う
娘が急に体調を崩し、ICUに入ったのは息子が生まれた翌日だった

頑張ってくれていた娘のおかげで
元気に産まれてきてくれた息子のおかげで
娘が他界した後も私の日常は慌ただしく過ぎていった
娘が亡くなってなお、わたしが笑うことができたのはわんぱくな息子が沢山の笑いを運んできてくれたからだと思う

娘が亡くなって1年
娘との約束を叶えたいと看護学校に行き看護師へ

それからは、本当にありがたいご縁に恵まれて
念願の新生児科や産科、保育園と様々な母子と関わらせていただいた

それができたのは、他でもないまわりの人たちのおかげ
息子をはじめ、たくさんの家族や友人の支えがあったからこその12年間だ

自分を許せた日

娘が亡くなって今年ではや12年

1日の時間や、1年の月、十二支
なぜか12という数字には区切りのようなものを感じるが、
私にとってもこの12年で一つの区切りを終えたような気がした

わたしが看護師になった理由は二つあった
ひとつは、『娘のような子供や、家族を支えること』
もうひとつは、『なぜ、娘が脳性麻痺として産まれたのかを知ること』

12年経ち、自分なりに知識を身に着けることができた

少ないながらに知識を持って娘の出産を振り返った
そして、様々な母子に出逢い、様々なお産にたちあってきた

その中で感じたのは、これほどに医療が進歩しても
命はコントロールできないということ

娘がああして生まれたのは、誰のせいでもないことだった

自分を責め続けた12年間だったけれど
ようやく、心から自分を許すことができたように思う

流産をしたり、妊娠がうまくいかなかったり
娘のように何か障害がある子どもをもつことがあったり
母親の数だけいろいろな妊娠・出産があると思う

これだけは、ママたちに伝えたい

何か思いがけないことが起きたとしても
あなたは決して悪くない
自分を責める必要はないし、負い目を感じることもない
あなたも家族も、自由に、幸せになっていい

『今』と向き合う

娘のことで区切りがつき、
改めて人生を考える時がきたように思った

どんな風にこれからの人生を歩もう、と考えていた時に、出逢ったのがコーチングだった

コーチングを習い始めたのは、『ママたちの心のケアができるようになりたい』という思いだったが、
自分の思いがけない『べき思考』に出逢うことになる

きっかけは、
自分にとって「今」がとても大切であることを話していた時のこと

『sumuさんにとって今ってどんなものなんですか?』
という質問に、何も答えられなかった

開けてはいけない箱に触れられたような気がした

『言葉にできません』
と言ってその場面は終わってしまった

しばらく時間を置いて、別の方とそのことについて取り扱う時間をとった

開けたくない箱
触れられたくない箱
でも、簡単に蓋が開いてしまう箱

恐る恐るその箱を開けると
蛍のような小さな光が空に昇っていくイメージが湧いた

それは、わたしの中に残っていた
『悲しい』という感情だった

娘が産まれてから
悲しんでも娘が良くなることはないから
笑顔で過ごそうと決めた

告別式でも笑顔で過ごした

優しい娘が安心して空にいけますように
そう願って思いっきり悲しむということをしなかったように思う

沢山閉じ込めてきた『悲しい』という思いは
12年経ち、少しずつ浄化されていたのだろう

残っていた小さな蛍のような光は
娘のいる空に昇って行った


______________________

コーチングに出会うまでのわたしは、
娘との約束や娘からのギフトにどこか縛られていたと思う

『今を大切に生きなくてはならない』
『一度の人生を無駄に生きてはならない』
『娘の死を無駄にしてはいけない』

大好きで大切な娘との約束が
いつからかとても思い『責任』のようになっていた

自分の中の『悲しみ』を空に見送ることで
心の底から、
『今を、人生を、大切に生きたい』
と思えるようになった

『心の理想』と出逢うこと

様々な母子と関わるなかで、『ママはこうあるべき』というママとしての在り方に悩んでいる女性を多く見てきた

『今』に縛られなくなったわたしだからこそ
改めて、ママたちに伝えられることがあるように感じた


『子どもが保育園にあがったらやろう』
『小学生になったらチャレンジしよう』
『子どもが中学生になったら自由にやる』

子育てする中で、子どもがいるとなんとなく区切りができるように思う

ただ
『いつかやりたい』『こんなふうになりたい』

『いまからでもできる』『あなたなら必ずなれる』
ということを強くお伝えしたい

『人生はいちどきり』
『自分で考え、行動できることは当たり前でない』
という娘から教えてもらった命のギフトを
たくさんのママたちに渡していきたいと思っている

娘はもう生きていないけれど
娘がくれたギフトという種を
コーチングを通してたくさんのママに渡して
それぞれのママらしい在り方が開花したら
そんなママたちに溢れた世界になったら
娘がいろんなところで笑っているような気持ちになれる気がする

娘の命は、儚くもとても美しく、暖かく、命のエネルギーに溢れていた
そんな娘がくれた種なら
きっと最高に美しく輝くものになるだろうと確信している

子育てをしながらの看護学校に
子育てをしながらのフルタイム夜勤あり勤務
子育てをしながらの独立

『ほんとうにいつもパワフルだよね』
『どうしていつもそんなふうに行動できるの?』と
声をかけていただくことも多いが

答えはいたってシンプル
『人生一回だし、明日が来るなんて誰にも分からない』
という種を娘からもらっているからだ

だからこそ『頭の理想』ではなく『心の理想』を知ることが大切だと思う

わたしも、今もなお、本当に悩んで悩んで
うわー-ん!分からん!!!となることも多いし
『医者になりたい』
『弁護士になりたい』と
今思えば、それ頭で考えてる理想じゃない?ということに翻弄されることも多かった

でも、心の理想は違っていた

『家族との時間を大切にできるよう、時間の手綱を握れる仕事をする』
『看護師という服を脱ぎ、一人の人として、長期的に母子と関わり、自分らしい道を歩むママを増やしていく』
『ひとつの場所に縛られず、様々な場所の母子へケアを届ける』

もちろん、進みながら、悩むことも多いけれど
進まないと出逢えない悩みたち

自分のありたい姿を見つけてから出逢う悩みは
それすらも活力になる


自由に、ママを生きよう

自由に、ママを生きよう
『ありたいわたし』を選び、許せるわたしへ

BoshitoのHPの一番最初に掲げている大切な言葉だ


『母親を脱ぎきる』というのは、なかなか難しいように思う

それは、母親である自分も好きだから
娘と息子が与えてくれた今の日常は、かけがえのない大切な時間だ

自分だけでなく、
子供も家族も大切にしたいママだからこそ
『自由に、ママを生きてほしい』
と願っている

あなたがどんなふうに生きたいかを選び、
どんなふうに歩むんでいくか、
それを許すのもあなた自身だ

いつか来る、そのときのために

といいつつ、わたしにも
『いつかこんな日がきたらいいな』と願っていることがある

『あなたが教えてくれたことで、
こんなにもたくさんの子どもたちとママを笑顔にできたよ!』
と自信をもって、笑顔で娘を抱きしめること

みんなそれぞれに楽しそうだね!
いい世界になったね!
と娘と笑いながら走り回ること

笑うことも走ることもできなかった娘は
きっと空では誰よりも自由に過ごしている気がする

その最期の時のためにも、一日一日を大切に
ひとりひとりのママたちとの出逢いを大切に
歩んでいけたらいいなと思っています

_____________________

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました💐

自分がありたい姿、やりたいことを見つけた方の
進んでいくパワーは凄まじいなぁ、と感じています

ただ、そのパワーは、誰かから与えられたり、誰かの真似をして
得られるものではありません

時には泣きながら、嗚咽しながら過去と向き合うこともあります

それでも
あなたのありたい姿は、あなたの中にしかないから

あなたのなりたい姿を探す旅を
なりたい姿を歩んでいるところを
共に感じ、共に歩むことができると嬉しいです

仕事と家庭の両立する時代から
なりたいわたしを目指す時代

Boshitoが少しでも
ママたちのお役に立てることを祈っています💐


箱のセッションをしてくれた
大好きなまーさんのnoteはこちら🌿
学者のような、仏のような、でも少年のような
魅力的な方です


まーさんにセッションしてもらったあとに
収録したstand.fmがこちら
なんだか穏やかな声をしている








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