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差別について

何だか仰々しいタイトルですが、最近考えさせられたテーマなので気ままに書き綴っていきます。
ひょんなことから坊主フェチ界隈に足を踏み入れて、外国人の方からもメッセージをいただくようになったことから【英語を話せるようになりたい】と思い立って、今月からスマホを使って英語学習をはじめました。
突然オンライン英会話などで実際に会話をするのはハードルが高いのでスピーキングはAI英会話アプリを使っています。
それだけだと細かい疑問が解決できなかったり、ちょっと古い言い回しだったりしてもそのまま覚えてしまいそうなので、日本語を学びたい外国の方とそれぞれの母国語をチャットで教えあうことができる言語交換アプリというものをダウンロードして学習しています。

そこでアメリカに住んでいる大学生の黒人の女の子と教えあうことになりました。
彼女は大学で美容関係の勉強をしていて、多くの黒人がそうしてきたようにアメリカという地でビジネスをして成功することを目指しているとのことでした。
「アメリカはチャンスがたくさんありそうですね」と私が言うと、彼女は「確かにそうなのですが、私たちはあなたが思うほど自由ではありません」と言いました。
そして、黒人差別について彼女の思いを書いた長文のチャットが立て続けに送られてきました。
要約すると「日本人は黒人に差別的な発言をするけど、アメリカほどではない。日本に住んだことのある黒人は、アメリカより日本の方が好きだと言う。黒人はアメリカ以外でもいろいろな経験をするが、アメリカは特に残酷だ」
私は黒人が白人から差別されていることはニュースを見て軽く知っていたのですが、日本人も黒人に対する差別意識があると捉えられていることには驚きました。
私はこれまで黒人を差別をしたおぼえがなかったからです。
外国人に出会ったとき、その人の肌の色が白かろうと黒かろうと黄色かろうと「外国人(日本人じゃない人)だなぁ」と思うくらいで、日本語が通じるかどうか気になって身構えはしますがどの国の人だろうと対応を変えることはありません。
多分彼女はインターネットで見聞きしたごく少数の過激な日本人の意見をすべてだと思ってしまっているのだろう。
そう考えた能天気な私は彼女に「ほとんどの日本人は黒人はもちろん外国人には親切にするべきだと思っていますよ。黒人のタレントも日本で活躍してますし、ヒップホップが好きな人は黒人を尊敬していますよ」とチャットを送りました。
しかし、それに対しての反応はなく立て続けに黒人差別を訴えるチャットがきました。

なんだか「日本人は黒人差別なんかしていない。あなたは間違っている」といった受け取られ方をしてしまった気がして、事の重大さにようやく気がついた私は「日本人は差別に対して無知です。悪意はなくても差別的な言動をしている人は多いのかもしれません。差別について知るべきだと思いました」と返しました。

彼女の主張は続きます。
「日本人の差別意識と人種に対する無知は改善すべきだが、それ以外はとてもいい」
「多くのメディアは黒人を "いたずら好き""邪悪 "などの悪いイメージで描いている」
「白人は何年も前から黒人を殺してきたし、私たちが仕事をするときにも間違った扱いを受けている」
「私たちは決して目を合わせることはありません。白人は私たちに悪いことをし、私たちが"被害者意識"を持っていると主張するだけなのです!」

やはり彼女が感じている日本人の差別意識レベルは【アメリカよりはマシ】という程度のようです。
また、特に私が考えさせられたのが差別をされているという主張を単なる被害者意識だと軽んじられていると彼女が感じているということでした。
黒人差別ほど深刻ではないかもしれませんが、差別されているという主張をただの被害妄想だと切り捨てられる場面に遭遇することは、私が暮らしている日本でもよくあることなのではないかと思いました。

出自に関することで言えば、日本という狭い国でもたくさんの都道府県があり、都会で暮らす人もいれば地方で暮らす人もいます。
それぞれ住みやすい部分はありますが、一般的には都会の方が進歩的で便利だと思われていて、東京や大阪などの都会に憧れて移り住む人も多いです。
私も元々は地方出身で、憧れや野心はあまりなかったのですが「人口が多くて前衛的な考え方の面白い人が多くて価値観が変わりそうだから、どうせなら一番都会に行こう」ということで、なんとなく東京の大学を受験して上京しました。
いざ上京してみると本当に色んな人がいて面白かったですし、干渉されるよりは自由に生きていきたい方なので基本的に他人との距離感が近くない東京人の気質は馴染みやすかったです。
東京には本当に色んな地方から上京してきた人が住んでいて、東京生まれ東京育ちの人はそう多くありません。
初対面の人に「出身はどこですか?」と尋ねることから話が広がっていくなんて、地元にいた頃はまずなかったですが、上京してからは日常茶飯事です。
そういった話の流れで、人をイジるのが好きだけど加減が苦手なタイプの人に「元ヤンなの?」「◯◯出身だからダサいんだね」「◯◯出身ってことは口悪いんでしょ」と言われたことがあります。
私は突然そういうことを言われても「コミュニケーションタイプの違う人だな」くらいにしか思わないのですが、これは田舎差別だったのかもしれません。
また地方出身の人の中には劣等感がかなり強い人がいます。
「とにかく都会の人が嫌い」という人にも会ったことがありますし、地方出身の人に「地元の暮らしってどんな感じでしたか?」と聞いたら「バカにしてるの?」と言われてしまったこともあります(私もそもそも地方出身なのでバカにしたくてもできる立場ではないのですが)。
命の危険まである黒人差別と同列に語る話ではないのかも知れませんが「差別というのはこういったところから始まるのかも?」なんて思いました。

そうだすると私も知らず知らずのうちに、差別する側・される側を経験してきていたことになります。
身近な経験に落とし込むと見えてきたものがあるということで、その過去を思い出しながら不意に差別的な発言をしてしまわないようにできるかも?などと思いました。
逆に差別される側としては、あまり人に何を言われても自分の根幹が揺らぐような性格ではないのでこのままでいいかな(笑)

以上、英語学習から英語以外の思いがけない学びを得たというお話でした〜。

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