『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』池田 千恵
概要
『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』は、現代の忙しい生活の中で「自分のための時間」を作る方法について書かれた一冊です。著者は、多くの人が「やらなければならないこと」に追われるあまり、自分のための時間が後回しにされてしまうと指摘し、意識的に「私時間(ME TIME)」を確保する重要性を強調します。この本は、私時間のつくり方から、その時間を心から楽しむ方法まで、多くのヒントを提供しています。「時間の見える化」や「心地よいリズムづくり」といった実践的なアプローチで、自分にとって大切なことに集中し、生活の中に充実感をもたらすためのガイドです。
本のジャンル
ライフスタイル、メンタル・マインドフルネス、自己啓発
要約
自分だけの時間を取り戻そう
この本の最初のポイントは、「自分だけの時間=ME TIME」を取り戻すことの重要性です。忙しさに追われていると、目の前のことに追われる一方で、自分の心が本当に満たされる時間は作れません。著者は、「やらなければならないこと」だけに囚われず、自分のために時間をどう使うかを考えることを推奨しています。
例え話: たとえば、庭の手入れをするように生活も「雑草」を取り除くことで、心地よいスペースが生まれます。日々のタスクが詰まったスケジュールは、自分の好きなことをできる余裕を奪います。この余裕を作るために、まずはやるべきことを取捨選択し、限られた時間の中でも「今、何を優先すべきか」を問い直します。
ME TIMEをつくるSEEメソッド
著者が提案する「SEEメソッド」は、自分だけの時間を見える化し、効率よく使い、最終的には楽しむための方法です。このメソッドは、以下の3ステップで構成されています。
1. SHOW(時間を可視化する)
最初のステップは、自分の一日を「見える化」することです。無意識に過ごしてしまっている時間を記録し、どこにムダがあるかを見つけ出します。たとえば、スマホを触っていた時間やSNSの閲覧時間が意外と多かった、と気づくかもしれません。時間を「見える化」することで、どの部分にもっと自由な時間を作れるかが見えてきます。
2. EDIT(時間を編集する)
次に、自分にとって不要なものを削り、価値あるものに集中する段階です。自分の価値観に基づいて優先順位をつけ、日常の中でやらなくてもよいことを減らしていきます。例えば、毎日チェックしていたニュースサイトやメールも、1日に1回に減らすだけで余計な時間が生まれます。「人の目を気にせず、自分が本当にやりたいことを選ぶ」ことがこの段階のカギです。
3. ENJOY(時間を楽しむ)
最後に、選び取った自分の時間を心から楽しむ段階です。この時間には、「あれをしなければ」「後でこうすればよかった」といった不安や後悔を一切持ち込まず、「今この瞬間」を楽しむ意識を持つことが大切です。この時間が、心身のリフレッシュだけでなく、自分にとっての「本当の休息」をもたらすと著者は述べています。
心地よい「私時間」を楽しむための心構え
著者は、私時間をさらに豊かにするための「心の持ち方」として、3つのポイントを挙げています。
1. 「なんで?」を知る
やりたいことの「理由」を探ることが重要です。たとえば、「資格を取りたい」という目標があったとしても、その動機が「今の仕事に自信がないから」というネガティブな理由であれば、その行動は楽しいものではなく「しなければならないこと」に感じてしまいます。逆に、「将来やりたい仕事に役立てたいから」といったポジティブな理由であれば、目標達成に向けて前向きに進めるはずです。
2. 仕事とプライベートをつなげる
ワークライフバランスを考える上で、仕事とプライベートを完全に切り離すのではなく、ゆるく繋げて考える柔軟な発想が必要だと著者は述べます。テレワークが一般的になる中で、家でも仕事の延長として考えられる時間が増えました。仕事とプライベートが混ざり合う中で、自分のペースで切り替えることが、心地よい時間を生み出すコツになります。
3. ダラダラは投資
著者は、日常生活の中で「ダラダラすること」も重要だと述べます。ボーッとする時間は、脳がリセットされる時間です。時には、「何も考えない時間」を取ることで、アイデアが浮かびやすくなります。特にクリエイティブな仕事において、ダラダラと過ごす時間が新たな視点を生むきっかけになるため、自分への投資と考えるのです。
朝のME TIMEのつくり方
著者は特に「朝のME TIME」を大切にしています。朝は、他人に邪魔されず、思考がクリアな時間帯だからです。以下の3つのステップで、朝の私時間を作る方法を紹介しています。
1. ミータイムの効果が出やすい順番
朝は、1日のスタートとして、最も静かな時間を確保しやすい時間帯です。この時間を使って、読書や瞑想、簡単なストレッチなど、自分を整えるアクティビティに使います。たとえば、朝30分早く起きて静かな時間を確保することで、1日の充実度が大きく変わると著者は述べます。
2. 朝はWantに忠実に
朝の時間は、自分の「やりたいこと」を中心に過ごすことが大切です。たとえば、日記を書いたり、好きな音楽を聴いたりすることで、心からリラックスし、自分と向き合える時間を作りましょう。朝の最初の行動がその日の気分を左右するため、やりたいことに忠実に行動することが大切です。
3. 朝日記で締めくくる
朝の静かな時間に、「今日はどんな1日にしたいか」をイメージしながら日記を書くと、ポジティブな1日のスタートが切れます。著者は「朝日記」を勧めており、1日の行動を意識的に設計しながら過ごすことで、望んだ方向に1日を導くことができるとしています。
まとめと感想
『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』は、現代の忙しい生活の中で「自分らしさ」を取り戻し、自分のために時間を使うことの大切さを教えてくれる一冊です。日々の生活に追われ、やるべきことに追われるばかりで「自分だけの時間」が持てない人には、心からおすすめの内容です。著者のアドバイスに従って、少しずつ時間の使い方を見直していくことで、日々の充実感や幸福感が大きく変わってくるでしょう。
また、リンク先の口コミも高評価で、ネット上でも「時間管理に役立つ」と評判が良いとされています。新たな生活習慣を取り入れることで、自己成長を感じたい方は、ぜひ一度手に取ってみてください。