見出し画像

10年で24人Jリーガーを輩出した興国高校サッカー部監督の育成メソッドを読んで

大阪の私立興国高校のサッカー部が10年で24人のJリーガーを輩出しており、現在日本代表で活躍している古橋選手も興国高校出身と言う記事をたまたまYahooニュースでみて気になり購入。

サッカー主体の内容なので、サッカーをやっていない人からすると分かりづらい部分もあるが、ビジネス視点でマネジメントや育成に役に立つ事も数多く書かれています。

①有望な選手はトレセン(選抜)に行かせない

サッカーを学生時代やっていた方はご存知だ思いますが、上手い選手はそれぞれの地区の選抜に選ばれるようになる。

監督の内野さん曰く選抜に行き自分に足りていない事や、逆に強味を見出せる選手はトレセンに行った方が良いが、選ばれた事に調子にのるだけで本人の自尊心を満たすだけなら行かない方が良いとのこと。

②世界で活躍したければ、外国人である事を意識せよ

日本のJリーグは外国人枠があり、各チーム登録は5人で同時に試合に出せるのが3人と言うルールが設けられています。

同じく海外のリーグでも外国人枠があります。
あくまで感覚的な話ですが、例えばJリーグのチームにブラジルやヨーロッパの選手が来ると助っ人と言う感じがするが、逆に日本人がサッカー本場のヨーロッパのチームに加わるのは助っ人と言う印象より、選手のステップアップのステージと言う風に見受けられる。

ただ、受け入れるチーム側としてはお客様ではなく戦力として獲得しているわけであり、海外の屈強な肉体を持つ選手相手に自身の特徴を武器に活躍するしなければ生き残る事ができない。

例えば、スペインサッカーの華麗なパスワークに憧れリーガエスパニョーラに行きたいという発想の選手が多いが、スペインで活躍できるタイプの選手は中盤でボールを持てるファンタジスタタイプの中村俊輔ではなく、スピードとテクニックで相手を抜き去る事ができる乾貴士のような選手だと言う。

理由は簡単でスペインにはボールを持てるファンタジスタイプがごまんといて、逆にスピードとテクニックを兼ね備えたドリブラータイプの選手は少なく重宝されるからである。

これはビジネス視点でも置き換えると、自分の強味や特徴を知っていると、自分が活躍できる組織と言うのがなんとなくだけど分かるんでないか。

例えばプログラミングスキルを持っているとして、そこまで習熟度は高くなくても周りの人間が誰一人その知識がない組織に属せば貴重価値は自ずと高くなる。

ようは自分を知り、その力を活かせる場所を探す目があれば、無駄な競争などせず自分の必要性を感じ自己肯定感高く働けるのではないか。

でも、殆どの人が自分と本気で向かい合っていないため、自身の武器が分からないのも現実ではある。

③アピールの仕方が分からない

日本人は自己主張が苦手

よく耳にしますね。私自身も滅茶苦茶苦手です(笑)
「和を以て貴しとなす」など個人より周りとの調和を重んじるこの考え方は
良い面もあれば、悪い面もあり日本人の自己主張の弱さの面に繋がっていると感じる。

アフリカやブラジルなど貧しい国からヨーロッパにサッカーをしにくる選手と日本の選手ではハングリー精神が大きく違うとのこと

例えばアフリカやブラジルの出身の選手は

・試合に出られない場合、その理由を監督に聞く。

・自分のプレーを編集したDVDを常に持ち歩きクラブ関係者や代理人がいたらDVDを渡して自分を売り込む。

対する日本人は

試合に出られない場合、黙々と自主練をしていつかくるチャンスに備える。 

恐らく9割の日本人選手はこの考え方であり、これが間違っていると言う訳ではないが「頑張れば誰かが見てくれる」という考え方は他力本願ではあり、「誰かって誰?」という話である。

目的と手段を履き違わないようにする事が大切なんですね。

影での自主練も試合で活躍する為の手段であり目的ではない
では、目的を達成する為には何をすれば良いか目の前の事ときちんと向き合わなければいけないのである。

大きく3つ個人的に印象に残ったポイントを書きましたが、全然内容を伝えきれていないので興味のある方は手に取ってみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?