スタードライバー(第2話)
■前回の話はこちら■本編「これからどうするのです」
皇女のマリーは沼地に半分埋まったスターリースカイ号を呆然と眺めながら、誰にともなくそう呟いた。まあ、聞くのは僕しかいないのだが。
エンジンストップ、ハンドル制御も効かない、そんな劣悪な操縦環境の中、よくこの沼地に無事に(?)不時着させたもんだ、と我ながらその手腕にほれぼれとする。いや、ほれぼれとさせてくれ。そうでもないと、沼地に車体の半分を埋めた愛車の無残な姿を直視せざるを得ないのだ。
電子のマリーによる一瞬のエンジン