見出し画像

人はどう死ぬのか

医療系人材紹介エージェントとして
“在宅医療に携わる医師を紹介して欲しい”
という依頼は医療機関から頂きます。

実際、医療機関や在宅医療に従事している医師や
看護師さんから、業務の大変さについては伺っています。

が、これはあくまでも仕事で。

実際、在宅で人はどう亡くなるの?と思っていました。
そんなときに出会ったのが、在宅診療に従事され、
作家でもある、久坂部先生の本でした。

【人はどう死ぬのか】
 著者:久坂部 羊 
 発行元:講談社現代新書

■     目次

はじめに
第一章       死の実際を見る、心にゆとりを持って
第二章       さまざまな死のパターン
第三章       海外の“死”見聞録
第四章       死の恐怖とは何か
第五章       死に目に会うことの意味
第六章       不愉快な事実は伝えないメディア
第七章       がんに関する世間の誤解
第八章       安楽死と尊厳死の是々非々
第九章       “上手な最期”を迎えるには
おわりに
参考文献

■     人生100年時代の意味

久坂部先生の本(小説)は、もともと好きで読んでいます。
だからなのか?
此方の本の中で先生が仰っている
“人生100年時代の意味”については、御意!(=^・・^=)と思う
私がおりました。

ちょこっとだけ引用させて頂きますと、
“この言葉の真に意味するところは、「百歳まで生きられる」ではなく、「百歳まで死ねない」ということだと思います。それがどれほど恐ろしいことか。”

「第六章 不愉快な事実は伝えないメディア 126頁」

“死ねないのか。。”と率直に思ったわけです。
この辺りは、在宅医療の現場を踏まえて、メディアが伝えない情報が記載されています。

自分の人生が、あとどれくらい残っているのか?

ちょっと知りたいなと思う自分もいますが、
知らないからこそ、“今”を大事にしたいと思う自分もいます。

なんだか矛盾してますが(笑)

■     看取りを経験するまえに、心構えを知る本

NOTEブログに書いたこともありますが、
我が父は、あっさり逝ってしまいました。

年末にちょっと風邪気味かもね??という状態でした。
が翌日の元旦は、家族一緒にお節を食べ、美味しいお酒を飲み、
いつも以上に笑っておりました。
そして、なんでか?その年は、個人の暗証番号を当て合いました。

今にしては本当に不思議なのですが(笑)

1月2日、午前中から体調を崩し、胸が苦しいということで
タクシーで救急外来に行きましたが、
正月明けに検査すると決まっていたので、
何もされずに帰されました。
トイレに行くのにも難儀する位になり、
1月3日トイレに行った後、そのまま倒れ、
亡くなりました。

あっという間でした。

我が父の様に、アッという間に逝ければよいが、
どうやらそうではないことが、この本には書かれています。

生きている以上、死は避けて通れない。

であれば、医療従事者ではない私たちは、
その時が来る前に、この本を読んで、心構えをしておくのも良いかと思いましたし、
自分が逝くときのことを、自分で整えていくのも、良いと思いました。
誰もが避けて通れない死。
考えてみるのに、お薦めします。
以上

この記事が参加している募集

読書感想文

医療系人材紹介エージェント。日々、医師や看護師さんとお目にかかり、思うことや、自分がお邪魔して、こちらに人材を紹介したいな~と思う、医療機関さんが募集している人材情報を掲載していきます。あとは、自分の趣味のダイビングのことも書いて参ります。医療系で海好きの人と繋がりたいです。