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大のナポレオンファンが映画『ナポレオン』をレビュー

イタリア・コルシカ島がかつてはフランス領であったことからナポレオーネ・ブオナパルテはフランス人ナポレオン・ボナパルトとなり、その砲兵術や幾何学の知識をもとに軍人として名を馳せ、皇帝まで成り上がる歴史上の偉人。
そのナポレオンをあのスタンリー・キューブリック原案で彼の大ファンであるリドリー・スコット監督がやると言ったら観るしかない!というわけで行ってきました!
個人的にはリドリースコットの悪趣味な執拗なグロテスクさはあんまり好きではないですが、今回は戦争という場がどれだけ想像を絶するものかを映像で伝えるという点ではむしろあり!良かったと思います。
本作は、ジョゼフィーヌとの関係を軸にナポレオンの人生が語られるため、ナポレオン本人の視点はよくわかります。
ただし、彼がなぜ偉大なのかはナポレオン法典での所有財産の不可侵や民主化、砲兵術を用いた数式による近代的戦法という点にある。
つまり、なぜナポレオンがロシア遠征までしなければならなかったのか、そしてなぜタレーランが皇帝になることを進言するのか、ロシア遠征後のウィーン会議の意味が、まさにオールドレジームを崩壊させる象徴的な人物であったことが大事なのですがこのへんは本作では描かれていなかったです。
キューブリック原案なのであえて描写しなかったのかそれともマリー・アントワネットの処刑から始まることで意図したのか?
そこは謎でした!
そのへんがナポレオン没後200年でマクロンが政治的な立場からコメントできなかった(外交面ではありだが内政的には?)理由でしょうか?

評価としては90/100 点といったところで、
おすすめなんですが、やや10%不満は残るって感じです!


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