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鬼の住処  岡山~出雲 その3(完)

四国は香川県から海を渡り岡山県、広島県、そして島根県へと車を走らせるぼんろ。シャーマン婆と狛犬の導きで斐伊川を下り出雲大社へとむかうのであった。

〝 スサノオのヤマタノオロチ退治 〟
八つの頭を持つ大蛇に酒を飲ませぐでんぐでんになった所にスサノオがすぱぁんと首を切り落とす!という日本神話もの。クライマックスにはオロチ尻尾を切り落としたら剣が出てきたと。
それが現代に伝わる三種の神器の一つ「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」とされている・・・。

島根県は赤茶色で強度が高い〝 石州瓦 〟が有名らしく、普通に走ってると赤茶色の屋根を持つ家屋がめちゃめちゃ多いのに目がいきます。
沖縄ほどではないが、少なくとも我が地元香川県とは違う雰囲気を感じられますねぇ。
宍道湖を右手に走り旅の目的地〝 出雲大社 〟に辿り着きました。

参道、長ッ! 注連縄ふとッ! 国旗デカッ!!

ぼんろの出雲大社三大びっくりです。これは映像では伝わらない生の衝撃でした。

神楽殿にいる狛犬に色々聞こうと近づく・・
「あ、あのう~」 「・・・ ・・・」
「金屋子神社の狛犬さんから聞いたんですけど・・・」 「・・・ ・・・」
「・・・ ・・・ ・・・ ・・・歴史博物館で聞いて・・・」

(し、塩対応かよ・・・)
アイドルの握手会で引き剝がしにされたドルオタの如く
すごすごと出雲大社のお隣にある〝 古代出雲歴史博物館 〟に行ってみることにする。

中央ロビーには2002~3年頃に発掘された平安時代のものであろうと推察される神殿を支えた柱が展示されていました。

古代の出雲大社は48㎡の高さにあった!という伝説を裏付ける物的証拠が出てきちゃった訳でして、それを元にした模型は先ほどの狛犬の塩対応なぞ吹き飛ぶくらいに興奮させてくれました。

神楽殿からの入り口にある巨大国旗、これは高さが約47㎡ありこれを見上げることにより古代出雲大社のリアルな高さを体感できるようにもなっているのです。めっちゃ怖そうや・・・。

その高さは威厳の象徴なのか?それともヤマタノオロチと化した斐伊川の氾濫をかわし凌ぐ為なのか?天災を山に住む製鉄一族による人災とみなし、出雲の王朝は制圧、鉄の恩恵を奪った。それがスサノオの神話として伝わっているのかな?と思いました。・・・なんか、桃太郎も似てるような・・・

堂本光一が48㎡の階段を転げ落ちるシーンを妄想しつつ出雲大社を後にするのでした。

鳥取県のW神社の狛犬はこう言いました。
「険しい表情で睨みつける狛犬って、今はもうちょっと違うんじゃないかなぁ~って・・・」

山陰での因幡の白兎の可愛さ人気に押され、狛犬業界も意識が変わってきているのだろうか?

「鬼は~外 かわいい~は内」「イケメンとカワイイは正義!」
そんな言葉が頭に渦巻く今回の旅路でありました・・・・

―― おわり


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