引きこもりというネコを脱ぎ捨てたら、いろいろと制御が効かなくなった件。⑲
ほぼ100% 鉄分でできています。
鉄の職場の先輩は、やはり鉄なのか?
職場復帰が決まるとほぼ同じ日に、運転士を定年退職された先輩からお誘いがありました。
先輩はとても気さくな方で、年齢、経歴、性別関係なく、いろいろな人と関わることを楽しみにできる方で。ふらふらとひとり旅を楽しむ私とは正反対なところがあり、先輩が発起人となった鉄道旅も土産話を聴くだけで満足していました。
ですが、数年前、私自身が鉄道旅どころか模型やグッズにいたる全般がスキだということを明かすと、それなら遠慮はいらなかったかと、日帰り旅行どころか、有給を使って数日間かかる旅行まで誘われるようになりました。
どうしてこうなったのか、先輩から話を聴くと、「運転士になっても鉄道そのものがスキか分からなかったから誘えなかった」というのです。
そういえば、同じ運転士でも、休日の旅行は別の手段で・・・・・・という車、バイクスキが多いことを思い出しました。私自身は、十人十色だからそれでも構わないし、他のジャンルの話が聞けて満足していたのですが、先輩は鉄道仲間の範囲が広がらないことを不満に思っていたようでした。
それから何度となく旅行した結果、「引きこもるのも疲れたでしょ? ◎◎日なんだけど、ヒロサワ・シティに行かない? △△駅まで来てくれれば車で迎えにいくよ」という”歩く”には最善のお誘いがきたわけです。
久しぶりの遠出に即答したのはいいけれど・・・・・・。
先輩が退職される前、オープンしたら言ってみようと誘われた場所だったような・・・・・・ とあやふやな記憶を辿りつつ、遠出する気満々だった私は、「もちろん行きます! 何時に行けばいいですか?」と返していました。
慌てたのはその後です。
「それなら、△△駅に9時ね」
早起きは苦手ですが、目的があれば別なので朝早くても構いませんが、遠い、いかんせん遠い。検索サイトで調べたところ、早くても2時間弱かかるうえに、4ヶ月ぶりのラッシュ時の電車になります。
「早まった?」
と少しだけ後悔しつつ、その日に向けて歩く距離を増やしていったのでした。
肩がつるかも・・・・・・。
結果だけ言えば、無事に△△駅に着けました。
先輩の自宅の最寄り駅なので名称は控えますが、遠かったです。
通勤ラッシュで知られている電車は、そこそこヤバくて、右手でつり革をつかめたから転倒せずにすみましたが、ドア付近だったら危なかったかもしれません。横方向から押されつづけた左肩は徐々に痛み出し、未だに筋肉が収縮して固まっていることを伝えてきたからです。
それでも都心を抜けると座れるようになったので、眠気にさえ勝てれば辿り着くことができました。ただ、駅の何口に降りるのか聞き忘れたため、反対方向に向かってしまい、先輩方に迷惑をかけてしまいましたが、遅刻はしなかったので良しとしたいです。
ただ、そこから1時間あまり、車に乗るとは思ってもみなかっただけで・・・・・・ 今日中に帰れるのか不安になったことは、ここだけの秘密です。
ヒロサワシティとは何ぞや?
鉄ちゃんには面白い場所とまでは聴いていましたが、聴くと観るでは大違い。その広さに圧倒されます。
私たちが訪れたのは、拡大図に囲まれた部分だけですが、その周囲を回るだけでも2時間弱かかりました。なので、訪れる場合は、目的を明確にしてからか、キャンプ場で泊まることをメインに遊びにいくことをお薦めします。
レールパークはお宝の山
で、私たちが最初に訪れたのは、もちろん「レールパーク」です。
吹きさらしの展示形式なため経年劣化が懸念されますが、保管状態は素晴らしいので、頭からつま先まで、じっくりと眺めましょう。
北斗星仕様のEF81。後ろにはオハネフ25-12・オロハネ24-551・スシ24-505
オハ25-503が連結され、車内に入ることができます。
懐かしい記憶を辿るもよし、知らない裏側を発見するもよし、その場で映える写真を撮るのもいいですね。
寝台列車の中でもプラチナチケット、A個室11。
私はどちらかというと乗れれば良い派、プライベートを守ってもB寝台個室止まりなので、その広さ、優雅さ、天井の高さ、群を抜いた専用率に見惚れるばかりでした。
スシ24-505は、食堂車。
現役時代は、表側のテーブル席に座ることはできても、裏側の調理室に入ることなんてできません。狭いながら立派な調理台、時刻表、メニュー表など、裏に入らないと分からない設備が満載で、ぜひこのままの状態で保存してほしいものです。
なお、展示車両は、北斗星だけではなく、
新幹線や蒸気機関車などもあり見応え抜群なのですが、今回紹介したのは車内をそのまま残しているもののみです。
中身を改装された車両に展示されたものは、間違いなく脚を止め、時間があっという間に過ぎ去ることでしょう。
鉄ちゃんではない方と一緒に訪れる場合は
別のパークや休憩所で待ち合わせするのがベストでしょう。お子様向けの「おもちゃ王国」や、全年齢向けの「農園」「ゴルフ場」「キャンプ場」「ドッグラン」、変わり種では「オフロードコース」などがあります。
と前振りをしつつ、次回は「中身を改装された車両の展示品」についてになります。
つづく。