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軍隊や自衛隊なる組織に勤める方々の「優しさ」に学ぶ普通の職場のあり方

取引先の方と会議後に雑談をしたのです。で、その方の旦那様が自衛隊に勤務し、そして、とっても優しい、とのことなのです。

なぜだか夫婦の話を色々としてくださったのですが、旦那さんは優しくて、私はこわい妻なんですー。ってことなのです。ま、自虐的ですね。

で、ボクの仕事関係で自衛隊出身の方がもう1人いらっしゃるのです。で、この方もとても優しいのです。

アメリカの作家・演説家にサイモン・シネックなる人がいるのです。彼のスピーチは気づきを与えてくれます。事例や自身の経験をうまく整理し、シンプルな言葉と素敵な声で、チカラ強く伝えてくれます。当たり前の内容であったり、あとあと考えると「本当にそう?」なんて思うこともあったりしますが、彼の話を聞くと納得してしまう。不思議な強さがあるのです。

で、彼がアメリカ海軍の特殊部隊の上長との会話を紹介しています。TOP of the TOPの特殊部隊です。そして、一体どんな人物がこんな超エース級の部隊に選ばれるのか?を上長に教えてもらった、と言うのです。あ、尚、一字一句は記憶していません。エッセンスとしてここには書いています。。。

TOP of the TOPだから、運動能力抜群なメンバー? 筋骨隆々? 射撃などの武器の操作がうまい? ヘリやボートや色んな乗り物の操縦をそつなくこなす?

いえいえ、そうではなくて、とても優しいひと、が選ばれるとのこと。優しい of the 優しい。

つまり、どんな苦しい場面でも、逃げたい場面でも、厳しい状況でも、助けるべき対象を助けようと貫き、隣にいる仲間に対しても常に見捨てることなく、自己犠牲してでも助ける。いかなる状況でも互いに優しさを発揮し、信頼し、何でも任せられる。そんな優しさ(=強い心)がある人物なのです。ま、こうストレートに言っていた訳ではなく、ボクの脚色もありますが。。。

妙に納得しました。軍人さんが優しい、と思ったことはなかったのですが、確かにそうなんだろうなと。もちろんそうではないケースや様々な問題を抱えているとは思いますが。。。

しかし、こんな優しさはどこから来るのだろうか。災害のときも、市民を助けてくれる。逃げない。厳しい局面でも逃げずに人助けをする。訓練のなせる技なのか、もともとそういう性格もあってなのか。訓練を経て心身の強さを自ら感じ、自信が高まり優しくなるのか。ならびに、周囲もそういう仲間だから相乗効果があるのか。

一方で、ビジネス界や会社組織では「優しさ」はなぜかあまり求められない。アイツは”出来る”と評価されるが、アイツは”優しい”との評価はありえない。どちらかというと優しさは不要との暗黙の認識が漂っている。

「戦略」「戦術」に始まり、「ミッション」、「ターゲット」、「ロジスティクス」、「タスクフォース」、「アジリティ」などなど軍事用語が職場ではまるでカッコいい言葉かのように多用され、軍隊の組織・指示命令体系を参考にしているくせに、真の「優しさ=心身の強さ」はなかったことにされる。

おそらく、一般的職場では(もちろん全てではないけど)、身体の強さは、あまり直接に求められないし、生死に関する状況に常に直面する訳でもないし、周囲に優しい仲間がいる訳でもない、からか。。。

そして、自衛隊や軍隊という「仕事」は、規律・ルールが守られ、指示命令が絶対的だけど、一方で現場は個別的で流動的、だから、現場が自律的に考えないと動けない、のだと想像します。だから、現場を信じて任せる必要があるし、結果、失敗も色々あるけど、そこから学んで共有する姿勢が強く、失敗を叱責する姿勢(隠すことにつながる)の不必要性を認識しているのかも、とも想像します。

勝手に色々想像したけど、でもどうだろう、こういう面が逆にないとしたら一体誰がこのような仕事を続けるというのか。

厳しいながらも規律・ルールを守る正しさに対する心地良さと、それ以外では自律が信頼されている心地良さと、仲間を助け合う優しさを大いに発揮していいことの心地良さ、そして利他の活動を通じ心身の成長が感じられる心地良さ。だから、続けられるのだと思う。。

職場もこうあらねば。意義あるルール・規律と(無駄な性悪説に立ったくだらないルールではなくて)、ルール・規律の中での自律を信頼して促進し、失敗も優しく許容し、次の挑戦に促し、仲間を助け合う優しさを大いに自発的に発揮させる。

こんな職場は心地良い。

それに、そもそもビジネスは社会に役立つから売上につながっているわけで、つまり利他、つまり社会に対して優しい気持ちでモノ/サービスを売っているのだ。なのに、社内には優しさ不要、というのは、支離滅裂では? そう思ったのでした。

(読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_56)


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