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『旅』のこと①

35年以上くらい前は、まだ添乗員付きパッケージツアー旅行が主流だったように思う。
バブル期から自由旅行ブームで、格安の往復航空券+宿泊セット旅行がでてきた。

その当時はバックパッカーが全盛期?でみんな「地球の歩き方」を片手に一人旅をしていた若者、会社を辞めて放浪をするものたち。
ちょうどバブル末期の頃からなのか、日本のオラオラに疲れた若者が、外を見なければ!というマインドだったのかも知れない。
僕はその頃、日本のバブル期で騒いでるニュース映像を俯瞰でみつつ、ふらふらと能天気に暮らしていた…なんも考えも目的もなく。ただ日本ではない国に住みたい、なりたい自分を見つけるとか、客観的にみたらどうでも良かったし、親元から離れて一人でまわりと違う言葉も違う環境に身を置くということ…それだけで良かったのかも…。レール通りに行きたくない違う規格がオモロいしといつもの天の邪鬼、偏屈が…直感ですぐ動けるフットワークの軽さ、自由にやれることギリギリスリルに酔っていたのかもしれない(いまにつづく)。

その前の「旅の始まり』は特に酷くて笑える。
初の海外旅行はニューヨーク。一人旅も飛行機も初めて…19歳の僕。
当然、英語もできないし正直NYのことも、VISAのことさえよく知らないし。35年以上前とかですからインターネットやらも知らないからね。
更にちゃんと調べない…とりあえず旅行会社に聞きにいくという。(今もあまりかわらないか)
その頃のNYは地下鉄が落書きだらけ、殺人窃盗ありありで危険だと。特に金持ちと言われてた日本人は狙われていた。

面白そうなNYに住んでみたいから、とりあえずひとりで行ってみるか!から始まる。
格安で買ったチケットは、JFK空港に夜中着便。英語も地理もわからない丸腰日本人…落書きだらけの地下鉄でなんとかミッドタウンのホテルまで辿り着きクタクタに。次の朝、ロビーであった日本人観光客に話したら「どれだけ危険だったか」など混々と説明してくれた…。その日は一緒にマンハッタンを歩きながら色んなことを教えてくれた。

あの空港からの地下鉄で警察官がいつも僕の横にいてくれたか…のもやっと理解した。いま思えば、僕なんかブリーフ一丁でジャングルで座っているようなものだったかも。
無知で、勢いのある天然って最強が、やばいな、僕と。

あの悪夢の一夜から一転し、滞在中は楽しすぎたニューヨーク滞在の数日間…アホだな。
「今度は住みに帰る」イメージでワクワクしてました。

★「19歳の僕へ」
その頃からの強運だけでなんとかやっているよ。出会いに感謝して、言葉使いに気をつけて、誠実にね。あともうちょい勉強したほうがいいよ…しないと思うけど。



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