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引き上げアンチエイジング

僕がプロのバレエダンサーとして培ってきたこと。特に男性ダンサーとして大事に育ててきたスキルとして「女性をサポートしながら踊るデュエット=パドドゥ」の中でも「女性を持ち上げる=リフト」があります。

これは文字通り「人間一人を真上に持ち上げる」だけの力が必要なのですが、顔を歪めながら重そうな物体を持ち上げるのではなく「いかにも涼しい顔で羽毛が宙を舞うように」持ち上げなければならないので、なかなかのスキルが必要なところです。

自慢じゃないですが、僕があまりにも上手に女性を持ち上げてしまうものですから、見ている人は「あまり大変そうじゃない」と感じてしまうほどです。そして「すごい力だねえ」と気づいてくれる人は、僕の腕や肩をペシペシと叩きながら褒めてくれる…。いや、全然「腕力」ではなくて「体全体の力」で持ち上げているので、どちらかというとお腹とか腰とかをバンバン叩いて欲しいところなんですが。

僕はバレエダンサーとしては大柄な方で、僕より重たい女性と踊った経験は、今のところありません。そして、僕より軽い女性なら軽々と持ち上げられる自信があります。なぜそう言い切れるかというと「自分の体重を両腕でしっかりと支えられる自信があるから」です。

バレエでもピラティスでも「自重(体の重さ)を感じて、それを自身でしっかりと支えられる姿勢(構え)を作り、そこから動きを出す」ということはとっても重要です。

そこに関わってくるキーワードは「重力」です。

重力って不思議な力です。地球から掛かってくるとてつもないパワーです。常に私たちの体に掛かっている強烈な「負荷の力」です。でも面白いほどに、私たちはそんな強烈な力をあまり感じていません。人類が誕生して大分時間が経ってから、ニュートンがリンゴが木から落ちるのを見て「あっ?」て思って発見されたくらいですから。

まあそこらへんの詳しい物理学的なところは置いておきましょう。

とにかく私たちの体は常に「垂れて」いってます。その中でも気になるのが「筋膜」が垂れていってるのにあまり気づいていないことです。

普段からあまり運動を心掛けていない=動こうとあまり思っていない=体をあまり感じていない、という人は特に注意してほしいのですが、筋膜がずり下がっていくと、体型はどんどん崩れていくし、またなかなか直しにくくなるのと、もちろん「やる気」がどんどん失せていきます。

ソフトクリームをじーっと持っていたら、気がついたらドロドロと溶け落ちてきて、元の形には戻せなくなってきて、食べる気もなくなってくる…そんな感じです。

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