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「つながり」という光


「私は一人では生きていけない。」



得てして生き物というのは、他の存在との関係性の中でしか
自らの存在を確立し得ないと思っている。


人間という生き物は、特に「自己」「自我」というものの認識が大きい。
それはつまり、社会的な存在、他者との関係性が色濃いものであるという側面を持ち合わせているということだと思う。


親子、友人、先生、職場、趣味。これらは、あなたを、僕を形成する比較的わかりやすいコミュニティだ。
ただ、関係性というのは目に見えるものだけではない。


僕が、あなたが今片手にしているこの缶コーヒーが飲めるのは、自販に補充してくれる、あのお兄さんがいてくれるおかげだ。そもそも、このコーヒーを淹れる工場があれば、その工場を動かしてくれる人のおかげでもある。建ててくれた人も。このアルミ容器も。豆も。水も。海の向こうで頑張ってくれている人だっているかもしれない。

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関係性、「つながり」というものは、時間や距離を飛び越えてくる。
きっと誰かが、いつかのどこかの誰かの「今」につながっていると思える。
自分のためを思ってしたことも、誰かのためを思ってしたことも。
一滴の雫が起こした波紋も、地球の裏側にまできっと届く。


僕は一人じゃない。君も一人じゃない。



「私は一人では生きていけない。」



この光は、それに気づかせてくれる光だ。

僕らは今、物理的には離れ離れだ。
連絡だって、そうそうとることなんて無い。
君が今何をしているのかなんて知る由もない。

でも、あの場にいたのは事実だ。
声が枯れるまで叫んで、涙を流し、笑っていた時間は嘘じゃない。
きっとこの思い出は、思い出されなかったとしても、忘れることはない。

そう信じるだけで、僕は僕でいられる。

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「私は一人じゃない。」



#未来に残したい風景

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