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名物串こんにゃくと美しい紅葉を堪能するつもりが登山でガチ修行になった吉野ドライブ

悲しいことに
ほんとうに悲しいことに
年々が短くなってきた

たまたま通りすがったまったく知らない男性グループ。そのうちのひとりの方がこう言ってるのが聞こえた。

俺は5月から11月までは夏やと思ってる


まったく共感でしかなかった。冷え性の私は11月はさすがにモコモコソックスやヒートテックをひっぱり出してくる時期ではあるが、今年はそのひっぱり出して装着したものを脱ぎ捨てることが多い。夏とまでは思わないまでも、今年はいつまでもしつこく暑い。

食べ物が美味しい秋、景観が美しくなる秋、インドアをやめてドアをアウトしに行きたくなる秋

秋はいったいどこ行った?
頑張って日本の秋!
なくならないで日本の秋!

カムバックにっぽんの秋‼︎

おちつけ(-_-)  



ということで
心地のよい秋を求めてドライブに行ってきた。
なんだかんだ言って少しずつ紅葉は始まっている。本格的な紅葉シーズンで混み出す前に、旦那さんと2人山へと向かう。

奈良県吉野方面へ

吉野といえば桜の名所でもあり景色の素晴らしい場所なので、一見すると美しい景観を求めて行った風味ではあるが、芸術の秋はいったん置いといて。

今回吉野に来た一番の目的はこれ

黒滝名物串こんにゃく


道の駅 吉野路黒滝にある串こんにゃく
味がしみしみの手作りこんにゃく。「知る人ぞ知る」というほどの名物らしく、いちど食べてみたかった。

デッカい鍋から串をひょいっと取ってそのまま手渡されるあつあつこんにゃくは、手作りこんにゃく特有のガシュガシュ食感で、ピリッと辛みを感じる出汁がしみしみにしゅんでいる。
絶品。からの悶絶。

お天気の良い店先で、色付いてきた木を横目に立ったままハフハフ食べるこのなんとも言えない幸せ感よ、、

そして串こんにゃくの鍋の横にはこれまたぬくぬくのあんこ入り焼き餅が売られており、これも買う。こんにゃく食べ終わるやいなやすぐに買う。

よもぎ味のお餅と甘すぎないあんことのマリアージュにこれまた悶絶。
危うくもう一個買うところだった。

食欲には勝てない秋バンザイ (←?)


食欲の秋を堪能し、ここからはようやく芸術の秋

黒滝を後にして天川村へと向かう。何が有名で何の名所で等、いっさい情報がわからないまま旦那さんの運転に任せたどり着いたのは何やらわからんモノレール乗り場だった。

モノレール?、、、
モノレールというかトロッコに乗ってこの山の頂上に行くのかと思いきや、トロッコには乗らず歩いて登ることになる。

歩いても15分くらいらしいし、せっかくやから歩いて登ろうや

という旦那さんの提案で、遊歩道を歩いて行くこととなる。

15分山歩くくらいべつに、、
私はいいけどそちらは大丈夫?
ついて来れる?
(心の声)

普段愛犬とウォーキングに勤しんでいる私はその時点では余裕かましてツンツンとクールな嫁をキメていたのだが、遊歩道とはいえども所詮ここは山であることに、向こうの方で出発し始めたトロッコの角度を見て、気づく。

え、すこい斜め、、
勾配が急、、
うそ(ー ー;)、、、
(心の声)

ゆるいハイキングコースのぼるのとはわけが違うんではないかと気づいたがもう遅い。
後にはひけない。

旦那さんはとっとと歩き出している

日常ウォーキングしているという自信もあったが運動ゼロの旦那になんか負けてたまるかという、意地とプライドも私にはあった。
けれどそんな意地とプライドも、まあまあ序盤で粉々に砕け散ることとなる。

とっとと歩きだした旦那さんとの距離を最初から縮められず、ずっと彼の後を着いて行く始末。呼吸を乱してゼーハー言うのを隠しながら。

ちきしょう動ける太鼓腹め

そんなこんなで
こんにゃくと焼き餅食ったあとに唐突に"ガチ登山"することになった私たちであった。

伝わらないのは悔しいが
そりゃあもちろん絶景




絶景ポイントでもあるトロッコの終点にようやく辿り着く。トロッコ勢も到着してた。
終点にあったのは小さな茶屋と「面不動鍾乳洞」という鍾乳洞への入り口。この茶屋で入場料を払い、鍾乳洞へと入って行くのらしい。


鍾乳洞なんて小学生の修学旅行以来。なので行ってみたい欲求はあったけれど、この日は日曜日ということもあり、、、。家族連れが多い。
混雑が嫌いな私は今回は遠慮することにした。

それよりも

茶屋の前の休憩スペースで鍾乳洞の入り口を見上げながら座っているうちに呼吸が整ってきたからなのかは知らないが、
あろうことか
私はさらにまた
歩きたくなる。

あれほど呼吸と闘いながらしんどい思いしたのになんで?ドMなのか?

道案内の標識によると、ここから歩いて15分ほどに「龍泉寺」という不動明王を祀るお寺があるとのこと。美しいもみじが見られる場所でもあるとのことで、

頑張ってもうちょっと歩こう!

と、よくわからんテンションで再び遊歩道へと向かって行った。

ここが頂上なんやったらあとは山を下って行くだけちゃう?

という甘く薄い考えでもあった、、、



山頂から下ってお寺に向かうとばかり思って調子に乗って進み出した私たちだったが予想は外れた。それも大外れ。
下るどころかさらにガンガン登山するハメになった。

遊歩道とは?

と今すぐgoogle検索かけたくなるほどに、急勾配の険しい山道を登って行く。
少し先で動ける太鼓腹ちゃんが

また「登り」やったなぁ笑

と立ち止まってこっち見て笑ってる
本当にいまいましいお腹め、、、



途中、ヒノキに全体重を預け呼吸を整える

ヒノキ的には迷惑極まりない



ヒノキ休憩 (←?)をとりつつ、険しい山道を登りつつ、頭の中にはある思考が浮かんでくる。
整わない呼吸にさいなまれながらもそれは頭に浮かんでくる。


おい山伏、手ぇ貸さんかい  (←?究極のハテナ)  


山伏の手助けがあったかどうかは置いといて、登山にも大分慣れた頃、誰ひとりいなかった山道の下の方から賑わいが聞こえてくる。

お寺の屋根が見えてきた
どうやらやっと下りに入るらしい
下界は目前
まもなくミッションクリア

どこの誰だか知らんお山よ、、
さらばじゃ


あの世とこの世を
繋いでるわけではないやろうが


お寺に入った途端生き返った



ここのお寺の境内は
本当にもみじが美しかった








"砂漠のオアシス" ならぬ "山のお寺"
であった (←?)







厳しい修行、、、
ではなく険しい登山を終えたら安心したのか途端にコーヒーが飲みたくなり、駐車場までの道のりで見つけた喫茶店に入った。

コーヒーが来るまでの間、今さらながらなんとなく、スマホで自分たちが今いる場所についてを調べていたら、この場所が「大峯山」という山であるということがわかる。
そしてさらに大峯山についてを調べると

大峯山はその昔
修験道の開祖である役行者(本名: 役小角/ えんのおづぬ)が修行に励んだ歴史ある山であること、そして現在もなお修験者が修行に入る山でもあるということがわかった。


役行者、、、、
つまり山伏、、、

あの登山途中にゼーハー息切らしながら、私の頭の中に何気なく浮かび、そして叫んだ

おい山伏、手ぇ貸さんかい



スゴいシンクロ、、、
スゴくシンクロ、、、
なんとなく出てきた思いだったがホンマもんの山伏おったとこなんや、、、

でも知らなかったとはいえケンカ売ってしもた、、
山伏にケンカ売ってしもた、、、
山伏は山伏でもいちばんトップの役行者に
ガチ山伏にケンカ売ってしもーた、、、


そわそわ落ち着かない思いでコーヒー啜ってるとある物に目が行った。

おもしろステッカーの一覧表

ここの喫茶店はおもしろステッカーという、小さくコミカルなステッカーも販売しており、外に設置されているレトロでこれまたコミカルな自販機で購入できる。

まるで昭和のタバコの自販機


どうやらインスタでも話題なようで、この自販機目当てに訪れる人も少なくないようだ。
そういえば次々と若い子たちが写真撮ってたなぁ


そのステッカーの一覧表で見つけた


Mr.おづぬ


こんなん、、、
こんなんもう買うしかないやん?、、、
100円玉3枚、さっさと投入口に入れるしかないやん?、、、



ということで


六根清浄に励むしかないやん?






食の秋、芸術の秋を求めて訪れた吉野だったがフタを開ければスポーツの秋だった、、、
という今回の吉野ドライブ

今年の秋は体力作りと
五感+心を清らかに保つ六根清浄
がどうやらテーマなようで、、、



修行に励みます (TT)




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