ひだまりの絵本画家 柿本幸造展|りんごケーキと秋の ひろしま美術館🐾
🧸 柿本幸造展
ほのぼのとあたたかなポスターを目にし、「弱ったな」と思うのは、忘れ去った≪童心≫が心の中でもぞもぞと寝返りを打つから。
「ずっと眠っていてね」と呼びかけながら、美術館へ。
地方の美術館というのは、割合、空いていることが多いのだけど、この展覧会は開幕数日後の平日午前11時にしてはずいぶん人が多かった。
社会見学に来たらしい小学生の一群を除いても、お年寄りから子ども、親子連れから大人になりかけの大学生グループまで、いろんな年齢層と構成員。
そして、いつもより感想を述べ合う人たちも多く、にもかかわらず話し声が気にならないのは、ひとえに柿本幸造さんの絵の持つ包容力ゆえだと思う。ビアトリクス・ポター展と、アンデルセン生誕200年展以来の、なごやかな展覧会でした。
童心といってもいろんな«おさなごころ»があるのだと気づく。
«はたらくくるま»を、床に寝そべった視点からじっと見ている男の子が描いたような絵。
アンデルセンの切り絵を思い出させる、無造作にシャープでスタイリッシュな輪郭。
じっくり焼きあげたクッキーみたいな、目になじむうさぎやきつね。
空を切りとる雲も、媚びることなくまっすぐで、愛らしい。
鋭い観察眼も併せ持つ童心というのは、大人しか持つことのできないものなのでしょうね。
「ありがとうございました!」
元気よく、警備員さんに挨拶していく小学生たちは、晴れ晴れと楽しそうだった。彼らをこんな風にいきいきとさせるのは、案外難しい。なくしたものに再会するのではなく、今まさに«おさなごころ»のなかにいる子どもの目には、大人の≪童心≫はどのように映ったのか。
私の≪おさなごころ≫は目覚める気配までは見せなかったけれど、手を伸ばしてよしよしとなでてくれる何かの存在を感じながら、展示室をあとにしました。
【展覧会概要】
ひだまりの絵本画家 柿本幸造展
@ひろしま美術館
2023年11月11日(土) ~ 2024年1月14日(日)
ひろしま美術館サイト
☕ 展覧会コラボスイーツ@カフェ・ジャルダン
ケーキの丸いりんごは、りんごソテーの入ったりんごムース。タルト生地の中には紅茶風味のアーモンドクリーム。見栄え良し&お味良し。広島のご当地名店アンデルセンの本領発揮😋
紅茶は、同じく広島にあるムレスナティー専門店「リンデン」が、この展覧会のために編み出したフレーバーティー。ティーバッグも置いてあったので、購入しました。
🍁《パリから来たマロニエ》の秋
ピカソのご子息、クロード・ピカソから寄贈を受けた、マロニエ。
大きな葉っぱも黄色くなって、少しずつ散っていきます。
以下、敷地外ですが、近くのハナミズキ。
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