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ヒーローショーができるまで~台本作り編~


こんにちは!ブローノヴァ制作部です!

今回も「ヒーローショーができるまて」シリーズです!
企画、打ち合わせと、お客さんにまったく見えない部分のことから、
いよいよお客さんにも伝わる、具体的なヒーローショーの要素「台本作り」にいってみたいと思います。

※このnoteの筆者は脚本家ではありませんので、物語の作り方や文章の書き方に詳しいわけではありません。
数多くのヒーローショーに携わってきた経験からの考察です。それを踏まえて読んでいただければと思います。


台本あるの?

ヒーローショーには当然ですが台本があります。
ただヒーローが登場するだけでも、子どもたちは喜んでくれます。しかし、物語があることでドよりキドキ、ワクワクします。この感動体験が子どもたちの記憶に強い印象を与えるわけです。

しかしながら、いざ台本を書こう!と思ったとき、書いたことがない人にとっては
台本なんてどうやって書くの?
となって、きっと筆がすすまないと思います。

筆者も台本を書くのは得意ではありませんが、
ヒーローショーの台本はだいたい型が決まっています。
テンプレートがあれば初心者でもそれなりの台本ができてしまいますので、安心してください。

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音源からみたヒーローショーの種類

ヒーローショーでは録音したセリフを流して会話を聞かせるものが多いですが、セリフやBGMなどの音が入ってる媒体を音源とよびます。

この音源パターン別にやや台本の作り方が変わってくるので、少し紹介したいと思います。

完全声当てショー
音源にはBGMのみ。キャラクターのセリフは全てその場で別の人が当てる。PAさん、MCさんが担当することが多い。一人で複数キャラクターの声を兼任するので非常に難しい。なるべくセリフを一人に集中した方がよい。

完パケショ
セリフもBGMも全てが入ってる音源。これを聞くだけでもラジオドラマとして成立する。
ストーリーをしっかり作り込みたいときは、この形をお勧めします。時間一杯ストーリーをみせられるし、一人で何役もやらなくても大丈夫になります。
ただし、完パケであっても、アクションシーンの部分にはほぼBGMしかないので、アクションに合わせて「はぁっ!」とか「くらえ!」などの声を当てることは多いです。

アンパンマンやプリキュアなどの、いわゆるメルヘンショーと呼ばれるものは、版権元から製作された音源を使い、全国どこへ行っても同じ内容の完パケショーとなっている。

半パケ(ボスショー)
半パケショー、ボスショーが全国的に通じるか分かりませんが、
基本的に完パケショーだけど、マイクでしゃべるパートがあるショーのこと。
だいたい途中で悪ボスの人がマイクをもってお客さんとやり取りしながら遊ぶ、いわゆる「お遊び」があるショーのこと。
あまり凝ったストーリーを作らなくても、「お遊び」があることで時間調整ができます。(ボスのしゃべりの技量が問われる)
30分枠をもらったけど、15分しかストーリーがない、あとはお遊びを10分くらい入れて時間を持たせる、なんてことにも向いてます。
ボスの声が変わらないように、完パケなのにボスのセリフ部分が無音になっていて、セリフをしゃべるりながらショーを演じるボスもいる。

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良くあるパターン(構成のテンプレート)

それでは、ヒーローショーの構成のテンプレートの紹介です。
難しいストーリーを考えなくても、この構成に合わせて作れば形になります。まずはこのテンプレートを試してみて、書くことに慣れましょう。
慣れてきたら徐々にアレンジを加えていきオリジナリティを出していきましょう。

前説~呼び込み
・MCのお姉さん登場。あいさつや諸注意。
 ヒーローの呼び込み。
・ヒーローを呼んだはずが、悪の軍団が登場。
 会場襲撃

前半パート
・再びお姉さんとヒーローを呼ぶ。
・ヒーロー登場。(名乗り)
・アクション1:ヒーローがバッタバッタと悪の軍団 を蹴散らしていく←強くてカッコいいヒーロー像を印象付ける。
・ヒーローがパトロールしに行くなどで一旦いなくなる。

お遊び
・悪ボスがマイクをもって登場。会場の子どもたちとゲームやクイズなどで、楽しく遊ぶ。

後半パート
・お遊びが終わったら、最初いなかった強い敵キャラが登場する。
・再びヒーローが登場して、新しい敵と戦う。
・アクション2:今度は敵が強い!ヒーローは絶体絶命のピンチに追い込まれる。
・お姉さんと一緒に会場のみんなでヒーローを応援
・応援の力でヒーローはパワーアップ(復活)
・ヒーローと悪の軍団の最後の戦い
・アクション3:激しい戦いの末、ヒーローたちの勝利で終わる。

後説
・お姉さん登場して、〆のコメント。
 このあと握手会や撮影会などがあるときはその説明も。


あくまで1つのパターンです。
これ以外の構成も腐るほど沢山あります。
例えば、
・前説の前にオープニング風にアクションシーンから始まる
・前半のキャラが強くなって後半に登場する
・仲間が敵に操られる、またはそそのかされて、ヒーロー同士で闘う。→敵が乱入してきてピンチに。
・一般人、お姉さんなどが人質にとられて、敵にいいようにやられる。
・ピンチにお助けキャラ(ヒーロー)が登場する。

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ストーリー

良くあるショーの構成は上記のような感じです。
これだけでもぶっちゃけショーは成り立ちますが、
これだけではストーリーほほぼありません。
もっと凝った話を作りたいときはこれにドンドン肉付けをしていくような感じです。
正解、不正解はありません。
ショーにいくつも山場をもってきたり、伏線をはったりしていると、ショーのボリュームが増えてきます。
ストーリーで魅せたい場合は、「お遊び」のない半パケショーにしてずっと物語に浸かってもらうやり方もあります。

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時間

テレビのヒーローたちのヒーローショーは、だいたい30分です。
前説から、ショー本編、後説まで含めての時間がだいたい30分です。
その後の握手会や撮影会などは別枠で時間がとられていることが多いです。

しかし、イベントごとにその枠は異なります。
ローカルヒーロー界隈では10分だったり、15分だっり、20分だったりと、色々です。
その時間の枠に合わせて台本を作らなければなりません。
どのくらい書けば何分になるのか?
正直分かりません。
書いた台本を声に出して、読んでみましょう。
ちょっと遅いかな?と思うくらいのテンポで読んで時間をはかってみるのが、簡単でわりと正確です。

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補足

テレビでやってる特撮ヒーローのショーは、
昔から各事務所やショーチームが独自に台本、音源を作り、同じ番組のショーでも様々な台本のショーが存在します。
本物の俳優さんが声を入れるわけではないのでよく「声が違う!」とツッコまれます。
版元主催の大きなイベントでは本物が出演し声を当てることもありますが。

上記でも少し触れましたが、メルヘンショーは全国どこも同じ台本、同じ音源です。声を担当するのは本物の声優さんです。

なぜかヒーローショーだけはこのスタイルでずーっとやっています。
詳しい理由は分かりません。
もう、そういうモノだと思っておいてください。

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ここまで読んでいただきありがとうござます!

その他の記事

実践編シリーズ
「ヒーローショー台本の書き方~実践編~」
 実際の台本を公開して解説【初心者でもマネするだけで書ける!】

 https://note.com/blownova_elsol/n/n99c70f5a8114

ヒーローショーができるまでシリーズ
概要

 https://note.com/blownova_elsol/n/n99c70f5a8114
企画編
 https://note.com/blownova_elsol/n/n3421e8b1c488
打ち合わせ編
 https://note.com/blownova_elsol/n/n6836d37bf645
音源作り編
 https://note.com/blownova_elsol/n/nd5d42e076d60
衣装・小道具編
 https://note.com/blownova_elsol/n/n81ffb45047f1
スケジュール管理・人材確保編 
   https://note.com/blownova_elsol/n/n9383e3057db1
事前リハーサル編
 https://note.com/blownova_elsol/n/n2020f9b72569
ショー当日編
 https://note.com/blownova_elsol/n/n199445dc9982


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#ヒーローショー

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