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ピルを飲むという選択肢 【読書感想文】 私もPMSに飲みたかった。。

★★★★☆
Amazonでレビューしたものです。

他先進国では普及率の高いピルですが、日本では誤解や偏見が多くあまり受け入れられていません。ピルのことをよく知らない人たちの中には「なんか怪しい」「体に悪そう」「ビッチが飲むもの」などといったイメージを持っている方もおられます。でもちょっと待ってください、その誤解、早くなんとかしないと恥ずかしいですよ。ピルは「排卵・生理をコントロールする方法」のひとつであり、ホルモン変動に伴う精神的・身体的負荷を軽減するものです。また、経口避妊薬でありながら複数の病気の予防効果があります(ガン・腫瘍・感染症など)。また不妊症予防としても効果が高く、将来妊娠を希望されている方にこそお勧めできるものです。少しでもピルに興味のある方はぜひ本書を読んで、ピルについて詳しくなってください。そしてもちろんピルにも副作用やデメリットがありますし、人によってはピルが合わない場合もあります。そういったお話もしっかりしていきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。



1.PMSの治療に


ピルというとどんなイメージがありますでしょうか?
すごいやりまっくってるから避妊が必要なオンナ、、、?

避妊目的でピル飲む人もいますが、それだけではないんです。

女性の7、8割が月経前に何らかの症状があって具合が悪くなったりしています。そのうち生活に支障が出るほどひどくなるものをPMS(月経前症候群)といい、それに対する治療として使われるのがピルです。

日本産科婦人科学会もいっています。


この本で言われている通り、今でもピルの普及は日本では進んでいるとは言い難いところがあります。

が、私の若い頃はもっと普及してませんでした。生理なんて病気じゃないんだから気力が足りないぐらいな感じ。。
結構生理前に気分がよく落ち込んでいたので、飲みたかったです。
まあ、今飲むとしたらHRTになるわけですが、、

ぜひ今の人たちには選択肢として検討してもらいたいなと思いますね。

もちろん、リスクもあるしメリットデメリットもあるので、よく理解した上で使うものです。

また体の病気や状態によっては使えなかったり、使い始めても難しいこともあるので、診察して確認してもらってからが良いでしょう。
今はオンラインで気軽に処方してもらっている人も多くこの本でも勧められています。
オンラインは個人的に賛成ですが、最初は時々は診察してもらって、採血の状態や子宮卵巣などの状態を確認してもらった方が良いと思いうので、両方対応できるところがいいと思いますね。


2.ピルの種類


ピルの中身はホルモン剤です。エストロゲンと黄体ホルモン(プロゲステロンにた作用をする)の組み合わせです。

元々女性は、卵巣からこの2種類のホルモンが出ており、1カ月の中で量が変動し、月経、卵胞期、排卵期、黄体期と切り替わっていきます。
妊娠しなければこの繰り返しです。

下記より


ピルにこのホルモンが含まれており、妊娠中に近い状態にして、排卵を制限したりします。

妊娠中の2つのホルモンはこんな感じ

下記より


黄体ホルモンにも種類があり、それによってピルにも種類があるそうです。

この本では、詳しくピルの種類について紹介されており、とても勉強になりました。
引用しつつ紹介させていただきます。

エストロゲンは、エチニルエストラジオールが多いです。

① 第1世代


 使用されている黄体ホルモンはノルエチステロン。(ノルエチセチロンになっていましたが、ノルエチステロンのことだと思われます)

経血量が減りやすく、月経困難症のコントロールに優れていると言われている。  

該当するピルの一例  
●         シンフェーズ  


●         ルナベル  


●         フルウェル  


② 第2世代  

使用されている黄体ホルモンはレボノルゲストレル。不正出血を起こしにくく、安定した周期を作りやすいのが特徴。
 
該当するピルの一例  

●         トリキュラー  


●         ジェミーナ  


●         ラベルフィーユ  


レボノルゲストレルだけだと、緊急避妊薬として使用されますね。


③ 第3世代  


使用されている黄体ホルモンはデソゲストレル。アンドロゲン(男性ホルモン)の作用抑制効果が高いため、ニキビや多毛症の改善が期待できる。

該当するピルの一例  

●         マーベロン


●         ファボワール  


④第4世代


  使用されている黄体ホルモンはドロスピレノン。超低用量化されているので、副作用が出にくい。
ドロスピレノンとエチニルエストラジオールベータデクスの組み合わせだそうです。

該当するピルの一例  

●         ヤーズ  



●         ヤーズフレックス


ちなみに、PMS、PMDDの治療薬で保険適応になるピルは、ルナベル、ルナベルULD、ヤーズ配合錠、ヤーズフレックス配合錠だそうです。


3.性教育はしたほうがよい


性教育の大切さについても触れられていました。

私も性教育はしたほうがいいと思います。
女性の生理についてはしっかり教育してほしいですね、理解がないから。

ただ、避妊して性行為をしましょう、というよりは、性行為そのものを子供はしないようにという指導をした方が良いと思います。
性行為は基本的には子供を作る行為です。避妊をしても100%ではありません。

そして、子供を作れる=育てられるではないのです。
こちらの本でも虐待して子供を殺してしまう民意の低さが指摘されていますが、子供を持っても大丈夫、育てられる人がするべきでしょう。
就職もできず、自分の身の回りのこともできず、感情のコントロールもできず、思考も不十分な子供が、子どもを作っても、育てられるわけがありません。

最低でも中学卒業、基本的には高校卒業するまではやめておいた方がいいと思いますし、肉体関係がないなら付き合わないという相手とは付き合わないのがおすすめです。


4.この国に生まれた不幸


そして、バイアグラは速攻で使えるようになるのに、PMSの治療のピルはなかなか通らない、男性優位甚だしいこの日本。
政治家も男、産婦人科医も男だからこんなことになるのでしょうね。
北朝鮮と同じなんて恥ずかしいことこの上ないです。

我が国何千万の女たちは実はこの性に生まれたる不幸の他に、この国に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし、といったところでしょうか。

もっと少子化が進んだ方が幸せということでしょうかね。
やれやれ。

5.目次


第一章 ピルとは?
ピルの効果
ピルの成分
ピルの種類について
ピルの服用方法

第二章 なぜ日本は性教育が遅れているのか
ピルの歴史
国連加盟国の中で最もピルの承認が遅かったのが日本
なぜ日本ではピル普及率が伸びないのか

第三章 ピルを服用するメリット
望まない妊娠を防ぐ
バストアップ効果
活力の向上
尋常性ざ瘡(ニキビ)の改善
PMSやPMDDの改善
貧血の改善
卵巣ガンのリスクを下げる
子宮体ガン(子宮内膜ガン)のリスクを下げる
子宮内膜症の予防
良性乳房疾患の予防
良性卵巣腫瘍の予防
プレ更年期症状の改善・予防
機能性卵巣嚢胞の予防
骨盤内感染症の予防
子宮筋腫の予防
不妊症の予防
骨粗鬆症の予防
大腸ガンのリスクを下げる
関節リウマチの予防

第四章 ピルを服用するデメリット
毎日1錠、決まった時間に飲まないといけない
最初の1~3ヵ月は副作用がでる可能性あり
最初の1~3ヵ月は不正出血を起こす可能性あり
コストがかかる(ピル代・診察代・検査代)
血栓症のリスクが上がる
5年以上の服用で子宮頸ガンのリスクをわずかに上げる

第五章 ピルに対してよくある質問
ピルを飲んだら「妊娠できない体」になるんじゃないか
ピルのせいでハンデをもった子供が生まれるんじゃないか
そもそもピルって安全なの?健康を害さない?

第六章 ピルが浸透した日本の未来
女性の社会進出・男女平等
政治界にも変化が現れるのではないか
おわりに



著者:しぃな (著)
ASIN ‏ : ‎ B09MH9JXVY
発売日 ‏ : ‎ 2021/11/23
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 2341 KB
本の長さ ‏ : ‎ 62ページ

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