【エッセイ】娘の裏切りに涙した母は「子ガチャ」にはずれたのかもしれない
テーマ:わたしと「母親」
なぜだかあの日の光景は、今でも瞬時に思い出せるほどよく覚えている。西日が差し始めた祖母の部屋。鏡台に並ぶ化粧品の匂い。足の裏に感じる畳のざらついた質感。
あの時の私は、自分が悪いことをしてそれがばれたことより、母にあんな顔をさせてしまったことにショックを受けていたように思う。お前が悪いんやけどな。
ここ数年で同級生達はどんどん親になって、その子供達は知らないうちにどんどん大きくなっている。あと数年もしたら、子供達はいろんなことを覚えてもっと賢くなって、親を困らせるようなことをするようになるのだろうか。その時、かつて青春時代を共にした同級生達は、子供とどんなふうに向き合い、何を分かち合い、どうやって乗り越えていくのだろうか。
人の親になったことのない私にはわからないことがたくさんある。それでも、自分の親が私を育てていた年齢に近付くほど、なんとなく、想像がつくようになってくる。これがきっと大人になるということなのだろう。
とっても優しいコメントを頂いたので載せちゃう。ありがとうございました。
家族というのは、絶対的な結びつきであり、信頼であり、それ故に時にどうしようもなく厄介なものにもなる。
これから自分も親も歳を取って、いろんなことが起こったり変わったりするのだろう。
「大当たり」になれるかはわからないけれど、せめて「あたり」であれるように。「悪くなかった」と思ってもらえるように。生きよう。
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