【トナリの広報さん#3】経営課題は広報の力で解決できる
みなさん、こんにちは。ビズリンクス広報室の門田です。
他社の広報さんたちと対談し、皆さんが日ごろどのような“視点”で広報をしているのかを深堀りしてご紹介する「トナリの広報さん」企画。
第三回目の今回は、株式会社令和PRの事業推進責任者であり、様々な企業へ広報支援を行っている丸山さんにお話をお伺いしました!
せひ、最後までご覧ください。
広報が求められる本当の理由
ー丸山さんは現在はどのようなスタンスで広報活動を行っていますか?
丸山さん:昨年5月に令和PRに複業で事業立ち上げから関わり、「経営をPRで加速させる」というビジョンを置いて、スタートアップの企業を中心に広報の伴走支援を行っています。
企業経営者の方とやり取りをさせていただく中で、広報の領域に関わらず、 経営者が考える事業成長の部分に対して、何ができるかを1番意識して考えています。
ー「こういう広報活動をしたい」という依頼があったとても、丸山さんの方から提案されたりもするのでしょうか?
丸山さん:例えば、SNSや公式noteをやりたいとか、メディアリレーションズだけをやりたいという健在化した要望があった場合、一旦その要望は受け止めつつも、はじめに戦略設計をきちんと整えた上で、依頼されたニーズが正しいのであればそれを進めるし、別の形があるのであれば提案をするようにしています。
ー広報にも経営課題解決の視点が必要なんですね。
丸山さん:目指したいものは何かという指標がないと、何が手段として適切なのか分からないので、いつも「なぜそれをやりたいんですか」と聞いています。その部分が明確にできていないまま施策を走らせてしまうケースが結構多いので。だから、“Why”の部分はとても大事にしています。
ープロフィールにはゼロから広報の立ち上げを経験されているとありますが、これまでどのような経緯があって、現在の広報支援に至ったのでしょうか?
丸山さん:前職の広報立ち上げ当初は、周りの広報さんの活動を見て「自分もメディア掲載を取ったりしたいな」と焦っていました。でも、当時の会社はそのフェーズではなく、自社の定義すら定まっていないような状態でした。
いま自分に求められてることは何か?と考えた時に、資料作成やHPの整理、会社の理念をまとめるなどの構築の部分、地道だけれど必ず必要な部分から始めることにしました。
広報の領域を決めつけずに広い視野を持ち、現状で自分に求められていることの先にあるものは何かを考えることを今でも意識しています。それが自分の広報のスタンスになっていますね。
ー会社の現状をしっかりと捉えて、事業成長=経営について考えることが大切ということですね。
社内の課題を「広報の力」で解決するコツは?
ー丸山さんがこれまでの経験から感じた広報の有用性や意義とは何でしょうか?
丸山さん:会社の様々な部署全てに関わることができるのが広報の魅力ですね。営業が新規案件を獲得したり、マーケティングが新規のリードを獲得したり、採用が新しい仲間を探してくるように、それぞれの部署がそれぞれの目標を設定して活動しています。
経営、営業、マーケ、採用などそれぞれの課題に対してきっかけとして価値提供できるのが広報だと思っています。
ーそれぞれの部署への関わり方とは、具体的にどのようなことでしょうか?
丸山さん:例えば、採用人事の課題をヒアリングしてみて、内定承諾率が上がらないという場合は、企業理解に繋がるように会社のカルチャーが分かりやすいコンテンツを作るという選択肢があります。
あとは、面接担当の社員や役員、社長のインタビュー記事を作って、そのリンクを応募者に送ることで面接だけでは得られない情報として提供できます。
採用ひとつをとっても、その課題に対して広報として何ができるかは多様な可能性があると思います。
ーそれぞれの部署に寄り添って一緒に課題を解決していくためのコツはありますか?
丸山さん:その部署で抱える課題の背景まで聞き出してみて、なぜそうなったのかを考えます。考えた先にこの施策が良さそうだというところに行き着きます。この思考の部分は、多分誰かが答えを持っているわけではないので、1つ1つのケースで考え続けるしかないですね。
ーとても勉強になります!丸山さんの今後の広報活動の展望についても教えていただけますか?
丸山さん:この1年間は、BtoB、BtoCに関わらず、今まで経験してきていない領域の経験値も作りたいですし、様々なチャレンジをしたいと思っています!
あとは、広報担当者や経営者に向けて「経営をPRで加速させる」ことについての情報提供を積極的にしていきたいと思っています。
自分たちの認知を高めていくことや広報界をより良くするための活動も必要だと思っていて。個人のnoteももっと頑張って更新していきたいですし、LINEで広報担当者向けのお役立ち情報の配信も始めたので、それも広めていきたいですね。
ー丸山さんのこれからのご活躍が楽しみです!
コンテンツを生み出し続けることが大事
ー広報業務をするにあたっての課題や、難しさ、失敗エピソードなど、もしありましたら教えていただけますか?
丸山さん:失敗エピソードですが・・・前職の広報立ち上げ当初は頑張りすぎてから回ってしまうことがありました。元々広報がなくても回る会社に新たに広報部門ができて、色々な取り組みが増えることで、大なり小なり他部署の業務リソースを奪うことになるので、その業務理解と協力体制の構築がとても難しかったです。
ーとても分かります・・・!
丸山さん:広報活動に対して、社内の人との温度感のギャップみたいなところは絶対にあると思います。直接的にすぐ結果に結びつく営業やマーケの方が優先度が高い風潮のある中、「広報って大事なんですよ!」「こんなに頑張ってます!」と言い続けてもなかなか響かないし状況は変わらないです。
社内の人の負担にならないことにも配慮しつつ、焦らず地道に成果を出していき、1人1人味方を増やしていくことが実は近道になります。
その結果、拡散に協力してくれたり、自発的にメディア掲載用のネタを提供してくれる人が現れて、第二の広報、第三の広報のような存在が自然に生まれていくのだと思います。
ーメディア掲載のお話も出ましたが、打ち出し方やネタ探しに困っている広報さんも多いかと思います。社内の地盤が整ったらその次のフェーズではどんなことが可能になるのでしょうか?
丸山さん:今BtoB事業では、営業支援やIT支援のような無形商材のサービスがとても増えていて、他社と差別化したりネタを絞り出しても、革新的なものを打ち出すことはなかなか難しい状況です。ここは広報の力量以外の要素も大きいですよね。
そんな状況の場合の話になりますが、一貫性のあるコンテンツを生み出し続けることがとても大事になってきます。
前職ではセミナーやイベントを開催したら、その都度それをコンテンツ化して、蓄積されたものを組み合わせてまた新たな企画を生み出していました。あとは、リサーチ情報をコンテンツ化したら、その内容をリリースやセミナーの企画にしてみたり、その背景をオウンドメディアで発信することもできますよね。
こんな風にひとつのネタを様々な角度で発信することを心掛けていました。
ひとり広報さんって、リソースが限られるので、一石三鳥、一石四鳥を狙う方がよいですよね。
ーコンテンツひとつ生み出すだけでも思った以上に時間がかかりますし、ネタの内容がバラバラだと一貫性も生まれないので、こんな風にひとつのネタでコンテンツを量産できる仕組み作りも大事ですね!
丸山さん:今は公式noteやSNSだったり、コンテンツになるものはたくさんあります。何かしらネタを生み出し続けて自分でそれを持っておくことで、どこかで話をするときに「この話できますよ」と繋げることができるので、日々積み重ねていきたいですね。
広報は「ファンを作る仕事」
―最後に、丸山さんにとって広報とはどんなお仕事ですか?
丸山さん:令和PRでもお伝えしていることですが、広報は経営を支える無限の可能性があります。そして個人的には、広報はファンを作る仕事だと思っています。
広報の機能は、認知を取りに行くこと、理解を促進したり共感を生むために自社発信することなど、色々な要素があります。それらを行うことで、人の行動や態度を変える。それが広報の仕事だと思っています。
態度や行動を変えるというのは、 全く自社のことを知らなかった人が「この会社で働いてみたいな」という風に態度が変わったり、お客様から「何かあった時にはこの会社のこの人に相談してみたい」という風に思ってもらえることです。
「この会社いいな」と思ってもらうことが大事なので、そういう意味では、いろんな方面のファンを増やすことに繋がりますよね。
―丸山さん、本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました!
さいごに
いかがでしょうか?
悩みを抱える経営者の課題解決のため、広報界の発展のために日々新たな可能性を模索し続ける丸山さんにお話をお伺いしました。
私自身もひとり広報として活動しているため、今回のインタビューでは気づかされることがたくさんあり、とても勉強になりました!
計三回にわたり連載してきた「トナリの広報さん」シリーズですが、実は今回で最終回となります。
この記事をきかっけに、広報さんのお仕事が多くの方に認知されること、広報さんたちの頑張る活力に繋がることを願っています。
▼記事内で紹介した丸山さんが関わるコンテンツはこちら
・note:https://note.com/ymaru_3/
・LINE:https://lin.ee/sGCLSOB
▼セリーズの広報支援
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https://selly-s.com/feature/creative/
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
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