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わたしの未来コンセプト【表現者:さき】

ランウェイに立つまで残り約三ヶ月。
去年の冬に表現者として出演することが決まり、「一年後かぁ、どうなるんだろう!」とワクワクしてもう半年以上の月日が流れた事実に驚きを隠せない。

三月に行われたヒアリングでは、それぞれの表現者が自分の夢に向かうためのコンセプトをきめた。そして、私たちはそれを掲げて進んでいく決意をした。面談をしていくなかでいくつかの候補があるなか、私が選んだ未来コンセプトはこれだった。『誰かと比較する自分を変えて「今の私」を越えていく』

コンセプトが決まり抱いたのはずっと抱いてきた夢に対する疑問

当初私の夢は、「自分にむけた夢」というよりは「誰かにむけた夢」だったと思う。今でも「演劇を通して誰かの力になりたい」「何かをみつけるキッカケになってほしい」という芯がブレる事はない。
当然、未来コンセプトも「誰かに向けた願い、そして夢」になるものだと思っていた。

この時の率直な気持ちは、以前のnoteでも綴ったと思う。コンセプトが決まった瞬間は「今の自分の嫌いなところを越えて、新しい自分になってこのランウェイに立つんだ!」と自信満々だった。

しかし、帰りの電車で、何度も未来コンセプトを唱えていくうちに「私は誰かの為に夢を叶えたいんじゃなかったのか?」と疑問をもちはじめた。

次第にそれは「今までの「誰かの為」は、誰かの為じゃなくて「自分がそれをしたい為」のただの自己満足なのでは」という結論にたどり着き、とても悔しい気持ちで電車に揺られていた。そして、正直これから残りの9カ月このコンセプトを抱える自分を応援できるかどうか不安だった。

コンセプトへの不安はBDR本番に向かうプロセスが解決してくれた

未来コンセプトが決まってから、一ヶ月は自分のコンセプトをあまり見ようとはしなかった。ここでも結局、「誰かと比較する自分」がもろに動いてしまい「この表現者さんのコンセプトはこんなに輝いてるのに」「この人はこんなに素直に夢に向かってるのに」と考えだすとキリがなかった。

そんな私が未来コンセプトと向き合おうとおもったキッカケは、その後にマネージャーさんと行った課題のフィードバック面談だった。自分のコンセプトにモヤモヤした気持ちをもち続けるのは嫌だったし、何よりもこんな気持ちでバースデーランウェイに立つのは申し訳ないという気持ちが強かった。

「その場で一度納得したのに今となって悩んでるなんて言ったらどう思われてしまうだろう。がっかりされるかな。」という不安も持ちつつ、マネージャーさんに気持ちを打ち明けた。そして、気持ちを整理させたくて、noteでも文字にした。

そうすることで、そのコンセプトに対して何が不安なのか、私が本当に目指したいものが何なのかを自然と明確にすることができた。バースデーランウェイに向かう中で必要なプロセスが自然と私の背中を押してくれた。

嫌いな自分との決別を望んだ私は、嫌いな自分を受け入れることを目指せるように

中間ヒアリングで「未来コンセプトを三月に決めて月日が経ったけど、どう思う?」と聞かれたときには、私はこのコンセプトが好きになっていた。最初私がこのコンセプトを決めたときは「過去の嫌いな自分との完全なる決別」を目指してこの目標を組んでいた。しかし、この時私が目指したかったのは「決別」ではなく「嫌いな自分を受け入れること」。何故なら「誰かと比較してしまう」と言うことは「誰かの良いところを見つける事に敏感なのかもしれない」という考えに結びつけることができたから。

「嫌いな自分」を極端に拒むのではなく「嫌いな自分」があるからこそ、それが今の自分の原動力になる。そして、人の良いところを見つけられる力は、「その人の良さを引き出せる」「その人の気づかなかった良さをプレゼントできる」。つまりは「人に何かをプレゼントしたい夢」を叶える力になるかもしれない。

そして、ランウェイまで3ヶ月を切った今、私の未来コンセプトにはまた新しい意味合いが加わった。それは、「キッカケをあたえたい人々」の中に自分を含められるようになること。

恥ずかしかった「夢」を言葉にすることは、誰かにキッカケを与えることだと知った

最初は、自分が第三者に何かをしたい、何かの活力になれるような姿を目指してきた。そして、中間ヒアリングでは、「その為に今の自分を受け入れる事」を目指してきた。次のステップは、「私の目指す夢の中に私自身を巻き込むこと」。このランウェイに関わっていく中で、色んな人から応援の言葉をプレゼントしてもらう機会がいくつかあった。

「あなたの夢を改めて知ることができて、素敵だと感じた。」「がんばる姿をみて、勇気をもらった。」「こういう風に進んでみたい。こういう道もあるんだなと知った。」

いままで、自分のやりたいこと、夢を発信する事を苦手としていた私からすると目から鱗だった。がんばる姿を見せるのが恥ずかしかったのに、こんなにも沢山の人が何かを受け取ってくれるのかとびっくりだった。そして、何よりも「ひとにプレゼントするよりも、受け取るお返しの大きさ」に驚愕した。

だからこそ、私はこれからも人にプレゼントできる人間になれるように歩み続けたい。そして、過去の自分、今、これからの自分にもキッカケを与えられるようになりたい。 

(編集:響あづ妙
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