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「ひずみ」

歓びなんていつも一瞬、
そこから再び始まる孤独、

昨日連れてた思い出なんて、
夜にもつれて埃のなかに絡まっていた、

どうにも仕方がないなって、
雨の止み間の空はまるで青くなんてなく、
次の雨が始まる前に鳥たち南へ風になる、
いびつな円を描いてた、
景色が流れて冬が始まる、

神経症にかかっちまったアンドロイドが
「だからヒト科は面倒なんだ」って、

ぶつくさ愚痴吐く様子をフィルムに焼き付けていた、
ひずみのなかで生きているから直線なのか曲線なのかどちらにも見える、
どこまでだってゆがんでしまう、
隣の君も、ここにいる僕もそう、

〝誰かの為に生きる〟だなんて、
歴史上の聖人にでもなりたいのかなぁ、

俺はそんなの会ったことない、
これからだってきっと見ない〟

そんなふうにさ、
俺は日々をやり過ごしてる、

そんなふうにさ、
どうでもいいやでやり過ごすんだ、

歓びなんていつも一瞬、それを探して僕ら彷徨う、
昨日連れてた思い出だけじゃ、どうにも寒くて吐く息さえ青白くなる、
変わろうにどうすりゃいいのさって口角吊り上げ、
雨の止み間の空はまるで青くなんてなく、
次の雨が始まる前に鳥たち南へ風になる、
いびつな円を描いてた、景色が流れて冬が始まる、

photograph and words by billy.

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