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日本の自然美 #11【森の神様 クマ様】


吐く息の白さに
間近な冬の到来を知る


君もこの森のどこかにいて
同じように白い息を吐き
冬の到来に
気が急いているのだろうか


   

君がこの森にいると思うだけで
僕の心は凛(りん)とする


君の棲む森に近づくことに
大いなる敬意と
小気味よい怖れをもつ

やっぱり君は森の神様だ
 


朝日は山の頂から照らし
初冬の森を黄金に染める

この輝きを君も見ているのか

それともその輝きの中にいて
全身の毛を金色に染めているのか   
 


山から見下ろす君の目に
この町はどう写るのだろう   


昔のようにお互いの暮らしを尊び
共に生きてゆけるのだろうか



   
厳しい自然の掟の中でしか生きられない
同じ地球の同志として



 birdfilm  増田達彦