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『人材育成講座構築にチャレンジ!』

コミュニティカレッジという言葉を聞いたことがありますか?
海外では、その地域の住民たちへの高等教育の場として設立された場=コミュニティカレッジとして開かれているようです。
 
神奈川県には「かながわコミュニティカレッジ」があります。略して「かながわコミカレ」神奈川県に在住・在勤・在学の方、県内でボランティアやNPO活動をしている方、または、これから県内で活動したい方であれば、どなたでもご参加いただけます。こちらの講座の4回シリーズを、今年度びーのびーの地域remixが受託し、開催いたしました。

かながわコミュニティカレッジとは?
・かながわコミュニティカレッジは、共に支え合う共助の社会づくりに向けて、地域課題の解決や地域の活性化などに取り組む県民の「学びの場」です。
・年間を通じ、様々な分野で多彩な講座を開催し、NPOやボランティア活動等に必要な知識や技術を体系的に学ぶことができます。
・皆様の地域での活動の「はじめの一歩」や「ステップアップ」、そして「生きがいに満ちた充実した日々」のために、お役立てください。

神奈川県ホームページより

20年以上子育て支援をしてきたびーのびーのにお話をいただいたからには、何が求められ、何を伝えればいいんだろう?そのアイディア出しから始まりました。
子どもにまつわることはもちろん、多世代が一緒に活動していること?利用者から支援者までが循環していること?様々なボランティアさんが関わってくださっていること・・・?
 
令和5年4月にこども基本法が施行され、こども家庭庁が創設されました。「こどもまんなか社会」が叫ばれている中、受講者の方に今伝えたい大切なことは何か、プロジェクトメンバーで何度も議論しました。
 
そうして決まったテーマは
子どもたちの未来のために 自分を活かしたい方へ
「子どもがいる家庭への訪問支援講座」

です。

実際の講座のチラシ

今、びーのびーのでは様々な場を運営し、情報発信も行っています。が、「場」に来れない人にはどう支援を届けたらいいのだろう?という悩みが常にあります。その方たちは忙しくて、時間がなくて場に来れないのかもしれない。自宅での子育てで精一杯なのかもしれない。場のことを知らないのかもしれない。そういった方へ地域のサポートを届けるには、場で待っているだけでなく、自宅や地域へ出向き「訪問すること」が重要ではないか、と日頃から私たちは考えています。また、コロナ禍で孤立化が際立ってきた昨今、まずは私たちが一家庭ごとに繋がりを作り、信頼関係を作った上で拠点やひろばに来てほしい、そのきっかけになれるのは訪問支援ではないか、ということも大切にしています。
 

最近の子どもにまつわる支援のセミナーをみると、発達障害、ひとり親家庭、など支援の対象を限定した支援者育成講座が多いように感じました。
私たちは障害の有無、環境にこだわらず、「すべての、子どもを持つ家庭を支えること」をサブテーマに置き、4日間、全8コマの講座を開催することを決定し、そのテーマを的確に伝えてくださる講師に依頼し、打合せを重ね、準備を進めていきました。

人材育成の講座を開催するにあたっては、「どういった方たちにどんなことを学んでほしいのか」を定めることに尽きると思います。私たちは「子どものサポートに興味を持っているが、まだ一歩を踏み出せていない方」「実際に子どもに関わるサポートをしているが、体系的に学びなおしたい方」を対象に据えました。今回は、「おうちサポーター入門編」という、あくまで基礎編の講座をまずは目指しました。
 
学んでほしいのは、「訪問支援は、『孤立した家庭』と『場』をつなぐために重要な役割を担っていること」「親子を取り巻く環境は近年、激変しており、今の子育て家庭を知り、どんな親子の価値観も受け入れて、支えていくための基本となる知識や心構え」でした。
 
おうちサポーターは拠点やひろばで待っているスタッフやボランティアとは違って、家庭に訪問をする地域の方です。それぞれの家庭には多様な価値観があります。自分自身の価値観とは異なることもあると思います。例えば、テレビを見ながら食事をすることを是とするか非とするか、などなど。
 
それでも、この家庭はそういった考えを持っているんだということをまずは受け入れ、寄り添い、その先に親子がどうしたら毎日を健やかに過ごせるか、一緒に考える存在になれればと思います。

講座の様子

講座には、横浜市・川崎市からだけでなく、藤沢市・鎌倉市・茅ケ崎市など、神奈川県内多くの自治体から、かながわ県民センター11階(横浜駅徒歩5分)の、かながわコミュニティカレッジ 講義室に足を運んでいただきました。
全4回通しての申し込み者は27名。3/4以上受講終了された方には認定証をお渡しします。毎回、受講者がアンケートを書いてくれますが、講義に対する感想とともに「自分が住む自治体でもできることがあるか調べたい」と熱心な想いが綴られていました。

満足度調査でも、毎回高評価を頂いて、担当としてはホッとしております。講座のあとは、講師に質問をしたり、疑問を持ったことを質問して残ってくださる方など、皆さん本当に子どもや子どもがいる家庭のために何かしたいという気持ちを伝えてくれました。
全8コマが終わり、こちらを受講終了した方の中から、1人でも多く、親子のそばで支えてくれる方がまた誕生してもらえればとても嬉しく思います。
 
次回、2024年1月~3月にはまたあらたな研修講座を開催予定です。詳細が決まりましたら、HP、またはSNSなどで発信いたします。また多くの思いのある受講者の方たちにお会いできるのを楽しみにしております。

地域remix伊香


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