#あなたの好きなPR事例はなんですか?|PRラヴァーズ 前編
「この形、noteでも活用できないかな?」
ことの発端は社内メンバー2名の立ち話。NHKで放送されていた「コンテンツ・ラヴァーズ」というテレビ番組を観た2人が、おなじ感想を共有したことが始まりでした。
番組は4名の出演者が、テレビをはじめ、マンガ、ゲーム、ラジオ、サブスク配信など、世にあふれるコンテンツの数々をボーダレスに様々な視点で語り合うもの。
「メディアを横断した統合型PRに通じる部分もあるんじゃないか」
そんな思いから番組のスタイルにならった「PRラヴァーズ」企画が始まりました。社内メンバーの心を掴んだ国内外のPR事例をヒントに、プランニング力の向上につなげられるといいですね。
今回はSOEP(ソーシャル、オウンド、アーンド、ペイド)メディアをフル活用した施策・提案を手掛けるPRアクティベーション局から、4名にご参加いただきます。(左から、築根・小久保・クリフ・茅野)
ではさっそく、あれこれ語っていただきましょう。
あるある広告のマスターピース!? 明治プロビオヨーグルトR-1
築根「2021年で特に印象に残っているのが明治R-1の受験生応援広告です。渋谷駅のOOHや電車の中吊りで見かけた方もいると思いますが、個人的にはあるある広告のマスターピースかなと。商品購買に直結はしないかもしれませんが、おもしろくて、共感もできて、ブランドイメージの向上に大きく貢献したと思います。」
クリフ「受験を終えて10年以上経っても覚えてますもんね。受験生に限らず学生時代を過ごしたすべての人に共感してもらえそう。ラジオ発信ならではの熱量も感じられますし。」
築根「ラジオ番組内の生電話や公式Twitterで受験にまつわる悩みを聞く『#全国統一受験生アンケート』を実施したそうです。おもしろいのは、そのアンケート結果得られたファクトが、そのまま広告コピーとして機能しているんですよね。」
茅野「Togetterでも取り上げられてましたね。ターゲットのインサイトを突いた企画で、コピーもおもしろくて共感できる。Panteneが展開した#HairWeGo キャンペーンの1つ #この髪どうしてダメですか やYOUTRUSTの広告など、SNSで集めたユーザーの声をOOHで展開して、再びSNSで波及させる手法は一つのフレームワークと言えそうですね。」
築根「小久保さんはどうですか?」
小久保「めちゃくちゃおもしろいですよね!ちょっと気になるのは、最終的に商品に落ちるかどうかですかねー。広告内に商品は記載されていますが、商品特性との紐づきがパット見だとわからない気がするんです。たとえば、R-1じゃなくてキットカットでも成立するんじゃないかなと。」
一同「あー、なるほど。」
小久保「その点でいうと、小学校あるあるを謳ったプラズマ乳酸菌のCMはあるある起点でうまく商品に着地していた気がしますね。」
築根「なつかしいですね。使い手でした。」
クリフ「R-1は『悩める受験生の親の会』というLPも作っているんですね。OOHとのつながりはパッと見わかりませんが、もしかしたら統合的につながっているのかもしれませんね。」
茅野「『体調管理は、親からのエールです』のキャッチコピー、確かにそうですよね。R-1買わなきゃって気持ちになりそうです。」
統合型PRのお手本的事例! ツムラの#OneMoreChoice プロジェクト
クリフ「僕はツムラの隠れ我慢をピックアップしました。」
クリフ「『働く女性の8割が隠れ我慢を抱えている』という調査データをもとに、3月8日の国際女性デーにあわせて新聞広告を出して、コーポレートサイト内にLPを公開していました。LPには『隠れ我慢チェッカー』という診断コンテンツや、様々なWEBメディアとのタイアップ広告や連載記事などがまとめられていて、多面的に情報波及を狙っている感じが良いなあと。『隠れ我慢』という市場創造記号を起点に、メディア統合的に施策を展開した好事例だと思います。」
茅野「薬機法の制限があるなかで、うまく漢方を想像させるというか自分の不調を意識させるような言葉を選定して訴求していますよね。病院に行くほどでもないからツラいという実情を、うまく言葉にしてくれている。花粉症やAGAなど病気として認知されていない症状を自覚してもらうための疾患啓発を、より柔らかく、話題化しやすく展開した感じですかね。」
小久保「オウンドつくって動画つくってと、汎用性が高いですよね。コンテンツをつくって終わりじゃなく定常的に露出をつづけて話題化している点もすばらしいと思います。」
茅野「動画も素敵。市場創造記号があると、ソートリーダーじゃないけど、テーマを自分たちのものとして発信できて、かつ定常コンテンツにしていけるのがいいですよね。」
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