四騎士GAFAは、なぜ叫ばれるのか?4
こんにちは、のぐです。今回の書籍は、前回に引き続きScott Gallowayさんの「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」です。訳者の方は渡会圭子さんです。今回もいつものように、本記事で紹介する内容をA4にまとめてみました。
叫ばれる理由
本書の結論です。叫ばれる理由は
このGAFAが既存のあらゆる市場を独占してきたから
です。なぜ、ビジネス市場はこのような事態に至ったのか。どのようにしてGAFAはこのような構図を創れたのか。本書の内容を4つの記事に分けて紹介していきます。この記事は4つ目、最終回です。
前回までの内容
四騎士、GAFAの説明については1つ目の記事をご覧ください。
また、amazonとAppleについては1つ目の記事で解説しています。
facebookとamazonについては2つ目の記事をご覧ください。
一つ目と二つ目の記事を深掘った内容が3つ目の記事となっています。
1つ目の記事: https://note.com/bigshiny/n/na5fcc1d7f1a3
2つ目の記事: https://note.com/bigshiny/n/n548634869a07
3つ目の記事: https://note.com/bigshiny/n/n2be3b3ffd72f
今回の内容は、
「第五の騎士は現れるのか」
「『GAFA』以後の世界で個人として生きるための武器」
「GAFA時代の『未来』」
という3つのテーマでお話していこうと思います。どうぞ最後までお付き合いいただければと思います。
NEXT GAFA 第五の騎士は現れるのか?
筆者の方が考える、NEXT GAFAの候補を挙げていきます。その根拠となる「強み」と、騎士になるための「課題」について簡単に説明していきます。
アリババ
「強み」...中国で運営される、ヨーロッパ発のブランドの直販サイトは閉鎖されて、アリババの電子商取引サイトTモールにて販売を専念するほど、中国国内の「情報市場」を牛耳っている。
「課題」...どうしても、中国の国自体の印象がよくない。その上、アリババは国と密接な関係を維持しなければならない。
テスラ
「強み」... 本当の強さは「電気エンジン」ではなく、「顧客との近さ」
また高級ブランドであるので、顧客の下半身がターゲットであり、長生きしやすい。
「課題」...世界展開できていない。
顧客が少ないので、ビッグデータを得ることが難しい。
ウーバー
「強み」...ドライバーが自ら所有する車が資産。それを料金を支払ってシェアするためのサービスなので、安い資本である。
「課題」...好感度が低い(理由: 経営陣の不祥事、劣悪な雇用体系)
ウォルマート
「強み」...市場優位性: 12,000軒の店舗。これらは12,000軒の倉庫、12,000軒のサービスセンター、12,000軒のショールームになりうる
「課題」...高い資本、好感度なし、顧客がレイトアダプター
マイクロソフト
「強み」...ウィンドウズOSやマイクロソフト・オフィスは知れたもの
その他、クラウドサービス、リンクトインなどのBtoBサービス
「課題」...8遺伝子の要素を最低限満たしてはいるが、決定的な強みがない。
Airbnb
「強み」...主に二つ。仲介者の信頼性と、製品の流動性
「課題」...サービスの内容上、垂直統合されていない。ゆえに自社で顧客体験をコントロールできない
IBM
「強み」...長年蓄積したデータを生かした、ワトソンやコンサルティング・サービス
「課題」...安い資本ではない / キャリアに箔がつかない
『GAFA』以後の世界で個人として生きるための武器
成功と不安定な経済
筆者の方は次のように仰います。
超優秀な人にとっては最高、平凡な人にとっては最悪な時代となる。
情報が多くの人に目に触れる時代に「質」の良いものは目立つから。
想像より残酷な未来が待っているかも知れません。
個人が成功するために必要な内面的要素
筆者の方が考える、「GAFA」時代を生き抜くための内面的要素を三つご紹介します。
心理的成熟
それは強い自意識を持ち、ストレス下でも落ち着いて、学んだことを実地に応用できる状態
好奇心
「こうしてみたらどうなるだろう」の精神
当事者意識
「自分に関係ないものなどない」
大切な心得と習慣
ここでは、「GAFA」時代を生き抜くための「心得」と「習慣」について、筆者の方が主張されていたものをいくつかピックアップしてみました。
自分の得意分野をよく見せる
「自分の得意なものを何か一つでも見つけて、それをとにかく発信する」ということが大切な習慣の一つです。ここでのポイントは、「自分の好きなもの」ではなく、あくまで「自分の得意なもの」で勝負することです。
平均に回帰する
ここでは大切な「心得」として
万物は平均に回帰する
があることをご紹介します。筆者の方の主張は次のようなことです。
いいことが起こっても悪いことが起こっても、それは「運」というノイズであって、必ず「平均」に戻ってくる。大切なことは、このことを念頭に淡々と努力すること。
これを聞いて、自分は「厳しいことを仰るな...」と落胆していたのですが、次の節のことを考えると、このことがいかに大事なことかを思い知りました。
GAFA時代の「未来」
筆者の方が仰る、四騎士時代の「未来」の結論は次のようなものです。
少数の支配者と多数の農奴が生きる世界で、中流階級がいなくなる
ポイントは「中流階級がかつてないほどいなくなる」ということです。どういうことなのでしょうか、それは本書の結論と深く関わってきます。
本書の結論を再喝します。叫ばれる理由は
このGAFAが既存のあらゆる市場を独占してきたから
です。GAFAの目的はあくまで「自社の利益」であって、他者の生活を助けたり、より豊かにすることではありません。厳しいことですが、これが現代におけるビジネスの世界の現状です(どの時代も、自社は自社のための利益しか考えていないかもしれませんが)。筆者の方の最大の危惧は、
GAFAが、このようにしてあらゆる市場を食い尽くしてしまった結果、「そこそこの利益」をあげていた企業が潰れていき、そこで働いていた中流階級がほとんどいなくなってしまう。
という内容です。非常に恐ろしいことですが、現在進行形で起きている事実です。これをしっかりと受け止めて、我々は「個人として生き抜くための武器」を手に取り、第五の騎士に便乗するか、四騎士の波をうまく活用するしかないのかもしれません。この「厳しい四騎士時代」を生き抜くために、この記事を読んでくださった方と支えあえたら幸いです。
4記事を通して結局何が言いたかったか
本記事にて、ここまで4記事に渡ったGAFAシリーズに幕を下ろしたいと思います。4記事をまとめます。
あらゆる市場を食い尽くす「GAFA」時代を生き抜くために、ここまで読んでくださった皆さまと何かしらの縁で支えあえたら嬉しいです
本記事をご覧になった皆様の今後のご多幸をお祈り申し上げます。
それではまたの出会いを楽しみにしております。
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