(G31) イチローの引退会見。他人と比べない生き方。 by 木村隆志 (2019.3.22)より抜粋加筆しました。

イチローが約85分間にわたって発した言葉には、超一流のプロフェッショナルであるとともに、グローバルなビジネスパーソンである理由が詰まっていました。


「引退の決断に後悔や思い残しはない?」と聞かれたイチロー選手は以下をコメントしました。

「人よりも頑張ってきたとはとても言えないし、そんなことはまったくないですけど、『自分なりに頑張ってきた』ということはハッキリ言えるので、『重ねることでしか、後悔を生まないということはできないのではないか』と思います」

ビジネスパーソンも長年にわたって実績を残すためには、スキルや結果などを同僚や競合他社と比べられるより、自分の仕事に集中させるほうが良いのかもしれません。


「生き方でファンの方に伝えられたことは?」と聞かれたイチロー選手は以下にコメントしました。

「生き方と考えるならば、あくまで“はかり”は自分の中にあって、自分なりに“はかり”を使って限界を見ながら、ちょっと超えていくということを繰り返していく。

そうすると、『いつの日からか、こんな自分になっているんだ』という状態になって。
だから少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけないと思うんですよね」


さらに、以下を熱っぽく語りました。
「一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて続けられないと僕は考えているので、地道に進むしかない。

進むだけではなく、後退もしながら、あるときは後退しかしない時期もあると思いますが、自分が『やる』と決めたことを信じてやっていく。

それが正解とは限らないし、間違ったことを続けてしまうこともあるんですけど、そうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えないという気がしています」


ここから読み取れるのは、以下の進化のプロセス。
・基準は他人ではなく自分の心の中にある
・自分の限界をちょっと超える
・それを地道に続ける
・後退や遠回りもする
・一気に高みを目指しても継続しない


イチロー選手は「プロで成功したことは?」と聞かれたときも以下をコメントしました。
「『メジャーリーグに挑戦する』ということは大変な勇気だと思いますが、『成功すると思うからやってみたい、それができないと思うから行かない』という判断基準では後悔を生みますし、やってみたいなら挑戦すればいい。」


自他で判断基準の分かれがちな“成功”という言葉に振り回されるのではなく、「挑戦するかしないか」「後悔するかしないか」という観点で行動してきたのでしょう。


イチロー引退会見はイチロー節があり、良かったです。
最も心に残った言葉は以下です。
「できるからやるのはなく、やりたいから挑戦するのです。」

人生、やりたいことをやって自分を信じて生きろ !
他人と比べない !
ということですね。


4367安打。
世界一です。

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