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エッセイその75. どのぐらいお金があったら幸福か(2)

前回の続きになります。

どのぐらいお金があったら幸福と思うかは、人によって違うでしょう。
私がこれを問われたら、一気に噴き出します。

自分も家族も仲が良くて 元気で長生きして
食べるに困らないほどには収入があって
だから老後の心配や不安がなくて
顔が綺麗でナイス・ボディで
人間関係に苦労がなくて
好きなことを全部できて
死ぬときは、痛くなく苦しくなく、ぽっくり死ぬ

というようなところでしょうかね。

あら〜、すごい欲張り。
神社の絵馬に書いて奉納したいようなことばかりでした。

現在のところ、家族は元気で、まあ殴り合うことはない程度には仲が良い。
これは本当で、幸せなことだと思っています。
それ以下に並べ立てたことは、希望はしますが、なかなか到達できません。

例えば我が家は、帰省貧乏族なので、生涯賃貸できました。
現在は社宅住まいであるので、夫の定年退職後は
住む家がないわけで、これは大変不安です。

また私は、外を歩くのが大好きなのに、膝痛の持病があって、
好きなウォーキングや旅行ができなくなってもう1年。
老後を謳歌するための、「健康寿命」が短そうです。

顔と体型と、良好な人間関係作りは難があり、
思えば しくじりの多い人生でありました。

泳げませんので、水難の相は、「出っぱなし」です。
しかも実家の江戸川区は、かつてハザードマップで、
「水害時はここにいてはいけない=江戸川区全域」
ということになっていて、つくづく水とは相性が悪い。

好きなことは、お金がかからないことはチマチマできますが、
きっと生きているうちに、
フランスにもイタリアにもロンドンにも行けないでしょう。
なので、来世を信じるか、念を残した浮遊霊になって行くしかありません。

・・・・出ますので、みなさん、よろしくお願いします。
大人しく見物して帰りますので、
間違っても調伏などはしないようにして下さい。
そんなことしたら恨むから・・・。


さて、私はウィキペディア、知恵袋、教えてGooなどをよく使いますが、
それで用が足りないときや、閑なときは、
あの有名なご相談サイト、「発言小町」を覗くことがあります。

台所のリフォームって、いくらかかるのかな。
私は年金はいくらもらえるのだろう。
膝の最新治療はどんなものがあるのか。

のようなことでサイトを開くのですが、
ついつい、読み込んでしまうのが毎度のことです。

なぜなら、人の世の悩みやトラブルは、想像の域を遥かに超えるもの。

こんな旦那さんいるのかい!
こんなことって、今の日本であるの?!

と、驚く投稿が目白押しなため、つい読んでしまうのでした。

最近すごく面白かったのが、悩み相談ではなくて、

「みんなから無理だと言われてきた趣味で月に100万円稼げるようになりました。
この際、みなさんもご一緒に 幸せ自慢をしましょう」

と言う提案をした人がいて、その一連のコメです。
なんて面白いんだと思って読み始めてびっくり。

容姿・体型・家柄・財産・努力なく最高峰の大学や会社に入れた、
から始まって(ほとんどの人が、複数当てはまります)、

自分も幸せだが、完璧な人と結婚でき、子供も全員素晴らしく、
更に幸せになり、この人生、好きなことしかしたことがない・・

などの、驚くべき幸運な人たちの投稿が上から下までずらり。

続けて読んでいると、羨ましいのか息苦しいのかわからなくなり、
めまいさえしてきます。

誰でしたっけ、

幸せな家庭の顔は一つだが、不幸な家族の顔はさまざまである。

みたいな名言を言ったロシアの作家。

いいこと言うなぁ、と思ってきましたが、
現実には、幸せな家庭の顔も、さまざまなんですね。
勉強になりました。



多数の投稿を精読してみますと、

・元々が「幸せになる仕様」ができているところへ生まれてきて、
そのまま何ら滞りなく、幸せなままで爆進されているグループ

と、

・お金とか家柄とかは普通だが、
ご自分の才能や持って生まれたものが優れていたり、
仕事に恵まれたり、結婚した相手が裕福とか頭脳成績であったり、
素晴らしい家族に恵まれ、幸せすぎて怖い

という系統のグループに、大きく分かれているようです。

もちろん、その混合もありますし、
毒親に育てられたが、たゆまぬ努力で幸福を手にした方もいます。

皆さん口を揃えて「こんなこと口に出しては言えない」
とおっしゃっています。

つまり、

周りを見回し、自分(たち)と比べ、
世の中には幸福でない人がすんごく多いのだ、

ということを察知できる良識が、ある皆さんだと言えましょう。

たくさんある幸福の形を覗き見というか、ご相伴させていただいているうち、
素晴らしい投稿を発見しました。

本当にお腹を震わせて大笑いし、友達にもスクショを送ってしまったほどです。

皆さんにもご覧いただきたいと思います。
真ん中の、1行だけの記事です。



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なんかこういう人、本当に好きです。
この先も幸せになってほしいです。



ところで、私がたまに生徒に訊いてみる、

「お金持ちになるんだったら、どの程度がいいか」

と言う質問です。

その答えを訊かせてもらった後は、もちろん私も、

「じゃ、先生は、どの程度がいいですか?」

と訊かれます。

私の答えですが、

お天気がいいから、◯◯にでも行ってこようかな、と 朝 思いついて、
そのままバッグ一つ持って ハイヤーで成田空港に行って、
航空会社のビジネスクラスのカウンターのところに行って、
「すいません、◯◯まで、大人一枚」
って言って飛行機の切符を買って、すぐ行けるぐらい、でいいです。

でした。


自分ったら、何を言っているのやら!

だいたい、電車じゃないんだから、
飛行機の切符って、そういうふうには買えないでしょう?
買えるの?
買えるか買えないかさえ、わかっていません。

生徒たちは口を揃えて、

「あっ、先生、それいいですね。私もそれ」

と言います。

「そうだよね〜、このぐらいで十分だよね〜」😀

と言い合いますが、考えてみてください。
これを実行できる人って、やっぱり上位0.2%の富豪ですよね、きっと。

だって、現地に行ってから、着る物・要る物、バンバン買うわけです。
帰りは捨ててきちゃうの。
なんなら、連れて行ったアシスタントに、
デパートやらを駆け回ってもらって、
素敵なパジャマや歯ブラシまで調達してもらいます。

私たちのように、

ソックスにショーツを詰めてTシャツでぎう〜っとくるんで、
少しでもスーツケースに 物が余計に入れられるように頑張る。

なんていう 物悲しい努力は全く無用ですし、
向こうに行ったって、美味しいものを食べて、いいホテルに泊まって、
行きたいところはタクシーで行くのでしょう。

また、いつだって行けるのだから、

「ヨーロッパ全土5日間弾丸ツアー」

になんて入らず、これを見逃してはならじと目を血走らせることもありません。

旅行が思うさま出来るって、人間の贅沢の中でも、
上位なんだろうなぁ・・・


さて、コロナで帰省ができていない今日この頃は、
旅行ができるって、すごいことだったんだなと、つくづく思います。

この先、義母のまだ生きているうちに、貧乏帰省であっても
飛行機乗り換えながらの疲れる往復であっても、
それできる世の中が戻ってきたら、自分をすごい幸せ者だと思うでしょう。

本当に私は旅行が好きで、電車やモノレール、ケーブルカーを愛しています。
(だから箱根に行くのが大好きです)

で、長期休み中に限るのですが、青春18切符をよく利用してきました。
この切符は、JR普通列車1日乗り放題 が 5回分ついています。

夫婦で鈍行列車で往復する旅をしてから、残り1回を娘に進呈したりします。
帰省の時は、静岡で降りて鰻を食べてからまた乗車したり。
時間がゆっくりと過ぎ、新幹線では味わえない旅情もあり、
だいぶ慣れてきましたので、乗り継ぎも上手にできるようになりました。


健康で青春18旅ができるうちは、私もすごく幸福だということです。

☝️ これを見つけましたので、よかったらお読みください。



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