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感受性1000の娘と1の両親の帰結_1/230608


人一倍どころか人千倍くらい感受性が強いのに、我が家の両親は天然で私に情操教育を施さなかった。
なぜなら、本人らの情緒自体が1だったから。

意地悪でもなんでもなく、本気の天然なのだ。

それを知らなかったので私も情緒がかなり欠けて育ち、大学に入ったあたりから「やべぇこれじゃ社会生活ハードモードすぎる」と焦って情緒を身につけた。なんならまだちゃんと身についていないし。

完全に養殖情緒である。
今は両親が好きだし大切だけど、親として「知らなかったじゃ済まされない」ことは、まぁ、ある。

「こういう時はまず「ありがとう」が先なんだよ。
 やってもらったんでしょう?
 まずは何を言うべきなの?」

母親は何かを私に課すくせに、まず自分の要望や不足を言う癖がある。
末っ子のお嬢様だから仕方ないというのは2年前に受け入れ、そしてこの2年間、これを伝え続けた。
そうすると去年くらいから母親は言えるようになってきた。
この人は素直なのだ。

ただ、脊髄反射してしまうらしく、論理というものがかなり薄いらしい。
おそらく書字障害だし、よく私は育ったと思う。
本気で正反対なのだ。

ただ、それでいて賢いのが謎。
私の小狡い話をすると誰よりもその意図を読み取るし本当にそこらへんが賢い。
しかし、感情的。
女性だから仕方ないけど、相手(私)が論理的すぎるから、というのもある。

今朝も、仕事が決まったけど、それが朝9時からだと伝えると脊髄反射でこう答えた。

「あーあんたには無理!むりむり!
 あかんな!!終わりや!」

私は母親のこういうところに傷ついてきた。
だけど、私自身もこうして育ったからそういう部分がかなりあったとよく思う。
頑張って矯正したのだ。

「あのね、本当にそう思っても「あなたならできる」て、言えない?
 失敗することを望んでるんじゃないでしょう?」

声を荒げない。
ただ、伝えたいのだ。
だから感情を抜く。

「…せやな…。
 せや、せやな。あんたならできるって言わなあかんねんな、ほんまや。
 うん、あんたならなんでもできる。
 おかーさんそれ知ってたわ。
 あんたは一人でなんでもしてきたな」

母親からすると私は「賢すぎて理解不能」らしく昔から「何を考えているのか謎すぎる」らしい。

つづく

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