静音ケース Silencio S600 を使ってゲーミングPCを自作してみた
クーラーマスターのSilencio S600という静音ミドルタワー PCケースにミドルレンジゲーミングPCを組んでみた2021年の記録です。2024年の執筆時現在もバリバリ活躍しており、このPCで記事を書いています。
背景
以前スリムケースにGTX 1060を入れて運用していたのですが、最近のゲームの要求スペックの向上、さらにディスプレイも大型のものを購入したため、ゲームするのにはキツくなってきました。
しかし、GTX 2000番台のグラフィックボードを見てみたらどれもデカくてびっくり…さすがにスリムケースで運用していくのは難しそうです。さらに、スリムケースな故電源が小型のSFXしか利用できないため、電源容量がアップするとかなり高価になります。
そのため、スリムケースは諦めて、ミドルタワーにしようかなとそんなことを考えていたところ、COVID-19による現金10万円一律給付が発表され、給付を見越してゲーミングPCを組み直すことにしました。
NODE 202の反省から、拡張性と静音性が高いケースを選ぶことにしました。そこで選んだのがクーラーマスターのSilencio S600です。
拡張性が高いのにも関わらず、そこまで大きくないため助かります。
https://www.coolermaster.com/jp/ja-jp/catalog/cases/mid-tower/silencio-s600/
パーツの選定
目標は次のとおりです。
ゲームもするし動画エンコードもするし普段使いもするので、静かで光らないようにしたい
ゲームはAAAタイトルや簡単なVRゲームが3440 x 1440 (UWQHD) 画質中以上で60 FPSがでるくらいでプレイしたい
将来的な拡張を見据えて高品質で余裕のある部品を選定したい
コスパを高くしたい
目標を踏まえて、下記のスペックとしました。
2021年に組んだものですので、下記には終息品も多いです。
OS
Windows 11 Pro (無償アップデート)
CPU
AMD Ryzen 7 3800X (3.9 GHz, 8 コア 16 スレッド)
クーラー
be quiet! DARK ROCK PRO 4 (TDP 250 W!?!?)
メモリ
G.SKILL F4-3600C16D-32GTZNC (DDR4-3600, 16 GB x 2)
GPU
玄人志向 GK-RTX2070SP-E8GB/WHITE/TP (NVIDIA GEFORCE RTX 2070 Super)
GPU サポートステイ
長尾製作所 SS-NVGASTAY-WHITE
MB
MSI MAG B550M MORTAR WIFI
ストレージ
CFD CSSD-M2B1TPG3VNF (NVMe 1.3, 1TB)
Samsung SSD 860 EVO (SATA, 1TB)
WDC WDS100T2B0A-00SM50 (SATA, 1TB)
電源
Corsair RM850x (850 W)
5.25 インチベイ
オウルテック ガチャポンパッダイレクト OWL-IE5CB
ケースファン
be quiet! BL040 (PURE WINGS 2) x 2
be quiet! BL070 (SILENT WINGS 3) x 1
パーツの選定理由
CPU
自作PCにはIntel CPUしか使ってこなかったのですが、この度AMDのCPUにチャレンジしました。最近は相性問題を聞くことも減りましたし、価格が安いだけでなくソケットが同じものを長く使えるなどコスパの良さに惹かれました。
実際に使ってみましたが、POSTまでの時間が若干長く感じること以外のデメリットは特になったので、今後はコスパの良いAMD派になりそうです。
グラフィックボード
GPUはNVIDIA RTX 2070 Superモデルにしました。メモリをバク食いするゲームを多くするためVRAMが十分あり、性能のコストパフォーマンスが良いものを選びました。 VRAMは8 GBなのでちょっとだけ心配ですが、今のところ問題なく動いています。
一方、今回のボードは、自分には合いませんでした。起動時に全速力で回るなど、騒音が大きいことと、管理ツールのXtreme Tunerが使いくいのが不満です。自己責任で一番うるさいファンの電源を抜いており、かわりにbe quiet! ケースファンで冷やしています。また、管理ツールもMSI Afterburnerを使用しています。
一方、今回は重いグラフィックボードでケースを縦置きをすることから、GPUサポートステイを購入しました。これは、グラフィックボードを支えるためのもので、マザーボードのソケット損傷リスクが軽減されます。Amazonで販売されていた日本メーカーの商品を購入しました。
塗装が剥がれやすいですが、とてもシンプルで使いやすかったです。
マザーボード
マザーボードはMSI MAG B550M MORTAR WIFIにしました。B550Mのマザーボードは各社出ていますが、安定性を売りにしているのと、M2スロットにヒートシンクが付いているのと、高価でなかったことが購入の決め手となりました。
2.5G LANやWi-Fi 6が搭載されていたり、USB3.2 Gen2が搭載されていたりと、若干オーバースペックですが、今後ボトルネックになることがなさそうです。また、オーディオ系統にノイズがまったく乗らなかったのは良かったです。
https://jp.msi.com/Motherboard/MAG-B550M-MORTAR-WIFI
電源
電源は850 Wを選定しました。スペックにしては少し電源容量が大きいですが、将来的な拡張を見据えての選定です。また、電源はすべての部品の安定性に影響するので、電源容量が大きめで品質が高いものを選ぶのが良いと考えています。
個人的に絶大な信頼を置いているCorsair製のRM850xを選定しました。完全モジュール式の12 V 83.3Aの出力ができる80PLUS GOLDのFX電源ユニットです。 10年保証 + 100,000時間のMTBFという信頼性の高さも魅力でした。
電源容量に余裕があるので熱を持たずファンが回ることはほとんどなく、静音性も高いです。
余談ですが、12V電源ON時とOFF時にリレーの「カチッ」と音がする電源で、LEDを見なくても電源は落ちたのがわかって安心します。
CPU クーラー
CPUクーラーはbe quiet! のDARK ROCK PRO 4を選びました。TDP 250 Wという高い放熱性能を持つCPUクーラーです。CPUはRyzen 9 3900XでTDP 105 Wなので、相当に余裕があります。
高い放熱性能を持つことから、ファンが止まるくらい低速で回していても十分な冷却性能があります。そのため、静音性を高めることができています。ゲーム時など負荷をかけてもあまり高速でファンが回らないので個人的には満足しています。
将来的にさらに放熱が多いCPUに変えたり、オーバークロックにしたりしてもそのまま使えるのは良いですね。
一方で、PCが物理的にかなり重くなってしまったので、ちょっとやりすぎたかもと反省はしています。
ケースファン
ケースファンはすべてbe quiet! のものを選びました。静音性が非常に高く、耐久性も高いのでおすすめです。 Silencio S600に付属してきたクーラーマスターの静音ケースファンよりも静かで風量が強かったです。また、振動も少なくケースに取り付けて響くこともありません。
5.25 インチベイ
5.25インチベイには、オウルテック ガチャポンパッダイレクトを入れました。これは、3.5インチのドライブと、2.5インチのドライブを1つずつ入れることができるリムーバブルケースです。バックアップ用HDDを一時的に入れてバックアップした後にHDDを安全な場所に保管したり、余ったHDDに古いデータをアーカイブするのに便利です。
まとめ
モノトーンでシンプルなPCになりました。目論見通り、通常使用時は静音で快適です。また、内部のスペースに余裕があり、今後の拡張性にも期待できそうです。
ただ、静音性を重視したあまり、なんと重量は13.4 kgもあります。持つと鉄の塊って感じがします。
とはいえ、とても良いPCを作ることができてよかったです。2024年現在も安定して稼働しており、あと3,4年くらいは使い続けたいです。
余談
アークさんのショップで購入したメモリに大量の緩衝材が入っていていて大変でした。最近は空気で膨らませてあって捨てやすいものがよく使われている印象なので、このタイプの梱包材見るの久しぶりでした。
CinemassacreのYKWBS Episode 14の動画を勝手に思い出していましたw (相当下品な動画なので閲覧注意)
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