(処女作)頭の上の、コトリたち

昔ね、私

頭の上に鳥を飼っていたんだけど

そいつがいつヤッタンダカ知らないけど卵を産みやがって

温めはじめたのです。

頭ふるなよ、と言うから

もう、歩きにくいったらありゃしない

やがて卵は孵化して、殻を破って出てきたヒナは

もうエサをくれくれうるさいったりゃありゃしない

それで親鳥、いつのまにか二羽になってて、交代で子育てし始めたの。

もう通勤の、地下鉄の中でも、仕事の会議中でも、騒がしいったりゃありゃしない。

なにがって、夫婦ゲンカですよ。

やれつぎはあなたのばんだの、イクジは妻のシゴトだの。

あなたわたしを尊敬してないわだの、たまの夜にはオンナらしくふるまえだの。

コドモはのんびりマイペースさ。

いづれ話しは着いたようで父鳥はハンコ押して先に巣立ち。

養育費をゲットしたシングルマザーな雌鳥はヒナを私に預けて夜は着飾ってふくろうとおデート

いづれ話しはついたようで母鳥も帰ってこなくなりました。

コドモができたら親はようやく巣立つっていうよねワカルー

そしておじいちゃんおばあちゃんの世話になるのです。ご先祖に感謝。私の頭の上にはいないんだけど。

ヒナには早いうちから英語と、パソコンくらい教えときましょう。

それと将来も、周りに左右されない、ぐちらない、今のせいしんを持ち続けるよう

教えとかねばね…