医学部受験で9年浪人 〝教育虐待〟の果てに

時々、信じられない事件が家族間で起こりますが、これは受験に関する悲惨な話です。

母親はすごい教育ママで、娘に医学部に入ることを強制していました。虐待に近かったようです。しかし、娘さんは、どうしても合格できず、看護学校に入ったようです。しかし、そこで、助産婦の試験に落ちたりして、母親の教育虐待がぶりかえしました。

その結果、娘さんは耐えきれなくなり、寝ている母親の首を刺したそうです。

そして、遺体は解体して、一部は生ごみ、残りは川に捨てたそうです。この川に捨てたものが見つかり、逮捕されました。

そして、裁判では1審では、殺害を認めず、懲役15年、その後、第2審の高等裁判所では殺害を認めたところ、懲役10年に減刑されました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d5b7c9abc007a7f260c980e32aecd6575dedf309

受験のトラブルで、親を殺害する、というのは滅多に無いというか、あまり記憶にありません。どちらかと言えば、本人が飛び降りたり、電車にひかれたりの方が多い印象があります。

親を殺すほどに勉強が嫌なら、家出して都会に出て行って就職した方がまだマシだったでしょう。しかし、それすらもできない位母親に縛られていたのかも知れません。

母親もなぜ、娘が殺意を抱くまでに、子供を虐待したのでしょうか?


私もある受験生の母親から相談を受けたことがあります。受験が近いのに娘さんが勉強しない、というのです。

その母親はいつも娘さんをチェックし、スマホで遊んでいるとすぐに怒り、娘さんがひとしきり遊んだのち、勉強しに自分の部屋に行こうとすると、早く勉強しろ、と怒鳴って、娘さんが怒って勉強したくなくなる、やる気を無くさせる親でした。

娘さんが少しでものんびりしているとすぐに怒りを爆発させていたようです。

私は何度も、もう少し大らかに見て、少し勉強をやる気になっているのを潰さないように言ったのですが、ダメでした。我慢できないのです。これでは、娘さんも勉強する気を無くすのは当然、と思いました。

これは、じっと放っておけばうまく行くのに、ちょっかいを出しすぎて潰してしまうようなものでしょう。

例えば、そのまま寝かせておけばおいしい甘酒ができるのに、もうできたかな?もうできたかな?と何度も蓋を開けてチェックしていたら、雑菌が入ったりして腐ってしまうようなものでしょう。

あるいは、子供が集中して勉強しているところに、わざわざ入って行って、勉強してるか?しないとろくな人間になれないぞ、と怒鳴って勉強の邪魔をして合格できなくするようなもの、とも言えるでしょう。

気にしすぎるのは、心配だからなのかも知れませんが、子供を信用しなさすぎるのも、逆効果になります。束縛しすぎるのもやる気を失う原因でしょう。

そういえば、教師だった父に、兄が、勉強しているのに、部屋に入ってきて勉強してるか?というのは止めて欲しい、やる気がなくなるから、と言ったことがありました。

それに対して、父は、「親だから言わせろ」と言っていました。親の愛の発露だから口癖のように、「勉強しろ」と言わせろ、という理屈でしょうか?

しかし、親の愛情だからと言って、子供のやる気をそぐのが本当に親の愛情なのでしょうか?単なる自己満足にすぎないように思います。本当に子どものためを思っているなら、子供がやる気になって集中して勉強しているなら、そっと見守るのが本当の親の愛情だと私は思います。

子供のやる気をそぐ愛なんか愛ではありません。邪魔でしかないのです。

うちの親もそういう状態で、そのうち、親子ケンカが始まったりしたこともあります。そりゃあ、そうでしょう。邪魔でしかないのですから。

しかも、父親は若いときは、それほど勉強せずに好きなことをやっていたのですから。

子供がいつも勉強していないと怒りだす親、というのは結構多いのではないかと思います。

しかしながら、いつも怒鳴りつければ子供が言うことを聞くというものではありません。

むしろ、せっかく勉強しようと思っていたのに、怒鳴りつけられてやる気を無くす、というパターンを繰り返しているように私には思えました。そういう家庭もとても多いと思います。

こうなると、親も子も不幸です。こうした連鎖は断ち切らなければなりません。

母親が干渉しすぎて子供が嫌になっているのを気づかない親もいました。そういう場合は、私が一生懸命コーチングをしても、あまり成績が上がりませんでした。それは母親を嫌っているのも原因のような気がしました。

箸の上げ下げまで管理するような母親のいうとおりに勉強して、いい大学に入って、親を喜ばせたい、とは思えないのでしょう。本当は親を嫌っているけど、怒られるから表面上はいうことを聞いている、というお子さんで成績が伸びない子もいるように思います。

こういうのを見ていると、むしろ、母親が貧乏で苦労して一生懸命働いていて、それを見て、息子さんや娘さんが母に楽をさせるために、いい大学に入り、いい会社に入って、たくさん給料をもらって母を幸せにしたい、と思わせることがとても大事だな、と思います。

そういう息子さん、娘さんは、明るく、自分の思い通りの人生を生きているのでイキイキとしています。

しかしながら、逆に、子供のためだから、とやりたくないときも勉強を強制していたら、子供は母親を嫌いになりますし、母に楽をさせてあげたい、とも思わなくなるでしょう。さらには、母親が喜ぶ大学には入りたくない、と思うようになる可能性もあります。

それ以前に、厳しく制限すれば、子供がいうことを聞くか?といえば、そんなことはないです。子供も1人の人間です。嫌なものは嫌で、死んでもやりたくないこともあるものです。厳しくし過ぎれば、どこか他のところでその不満が爆発します。

親が勉強しろ、と言えば子供が勉強して、優等生になるのであれば、どこの家でも優等生になるでしょう。

しかし、子供が親を恨めば、親を喜ばせたくなくなります。親の希望通り、医学部に入ろうとは思わないでしょう。

嫌いな人が喜ぶ顔は見たくないものです。その深層心理が勉強ができない状態を創り出します。

事件を起こした娘さんもあまりにひどい受験虐待に長年耐えかねていたのでしょう。受験勉強のためにこんな事件が起きるなんて、世も末です。そんな家庭がなくなることを私は願っています。

勉強なんて、ちょっとしたコツさえ知ればいくらでも成績を伸ばせるのですから。

私が受験コーチングをしていれば、この娘さんも医学部に入れただろうに、と思います。

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https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=28881

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