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【簡単解説】ロシアがウクライナに侵攻した理由
現在、ロシアがウクライナの戦争が勃発し、たくさんの命が失われ、世界中が大パニックになっている。
最近のニュースで心を痛めたり不安で苦しい気持ちになっている人も多いことだろう。
今回は、ロシアがウクライナに侵攻した経緯を簡潔に解説する。
ロシアvs欧米諸国
まず押さえておきたいのは、今起こっている戦争の根源は「ロシアとウクライナ」にあるのではなく、「ロシアとヨーロッパ諸国」にあるということ。
で、ウクライナはロシアとヨーロッパのちょうど中間に位置しており、国内にもロシア語を話す人とウクライナ語を話す人でゴチャゴチャになっている。
いわば、どっちつかずの国。
ロシア派かヨーロッパ派かどっちやねんみたいな感じになっている。
だから今回のウクライナの立ち位置は「主役」ではなく、「主役たちが暴れている場所」。欧米諸国とロシアの対立に巻き込まれたのだ。
対立の理由
そしたら「じゃあなんでロシアと欧米諸国は対立しているの?」という疑問が出てくる。
この理由を説明する前にロシアという国ができる歴史について触れておきたい。
ロシアはもともとソ連という国で、共産主義という考えのもとで国が成り立っていた。
共産主義とは、「自分が作ったものや稼いだ利益は、一回一か所に集めて、国民全員に平等に分配しようね」という考え。
対して欧米諸国は資本主義。これについては日本と同様、「自分のものは自分のものだから、自分で使おう」という考え。
日本は資本主義国なので、「共産主義よりも資本主義のほうがいいじゃないか!」と思うかもしれないが、そう簡単な話でもない。
共産主義は、自分で稼いだお金が皆に使われるのはちょっと…
と思うが、
資本主義にも、「頑張った人だけ無限にお金が行くのも残酷…」という格差の問題がある。
「でも、国によって主義が違うのは別にいいんじゃない?各国が好きにすれば?」と思われるが、ロシアにとってはそうもいかないのだ。
なぜなら、ロシアは「世界中を共産主義国にしたい」と考えているからだ。
プーチンの理想は「世界中の国を共産主義国にして、全世界を支配下に置きたい」。
とはいっても、当然、欧米諸国は「資本主義がいい!」と考えており、それでずっと対立していた。
NATO
この対立により、いつ戦争になってもおかしくない状態だった。
そこで「戦争になったら一緒に戦おう!」という同盟を作った。
これがNATO(North Atrantic Treaty Organization 北大西洋条約機構。欧米諸国は大西洋周辺に位置しているから。)である。
「人類平等だ!」という共産主義を掲げていたソ連だったが、ご存じの通り、1991年にベルリンの壁が崩壊し、ソ連が崩壊。
これによって「ソ連の共産主義はめちゃくちゃだ!」と考える人が増え、ソ連から独立する国が続出(その中にもウクライナがある)。
独立した国々は、過去にヨーロッパに併合されていたり、ロシア領だったりと、欧米諸国かロシアか、揺れ動いていた。
しかし、「ロシア派かヨーロッパ派か」を宣言する国が増えた。
共産主義によって潰れたソ連から独立したこともあって、多くの国々がヨーロッパ派についた。
それは、資本主義の方が国が豊かになりやすいからである。実際、栄えている国の多くが資本主義だった。
その「ヨーロッパ派です!」ということの印がNATOであり、旧ソ連の国が続々とNATOに加入し始め、ロシアは「これはやばいな…」と危惧していた(NATOには30カ国もの国々が加入している)。
そこでロシアは、過去にロシア周辺の国を侵攻しており、欧米諸国をけん制していた。
今回のウクライナ侵攻も似たようなもの。
ウクライナは、地図を見ればわかるように、ロシア側にだいぶ食い込んでいるのがわかる。
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そんな国が欧米諸国についたら、ロシアはいよいよヤバい。国がなくなる可能性すらあった。
そこでロシアは、ウクライナに「おい!NATOに入るんじゃねえ!」と圧力をかけていた。
その圧力というのは、国境付近に12万もの軍隊を配置しており、「最悪、国を乗っ取ってでもロシア側に引きずり込みますよ」というものだった。
しかしそうはいっても、ウクライナ国内ではロシア派とヨーロッパ派で分断されており、どっちつかずで決められない状態が続いていた。
その態度にしびれを切らしたロシアは、「じゃあそんな態度なら、軍事侵攻しますね」と、侵攻を始めたわけだ。
これがロシアがウクライナを侵攻した経緯だ。
経済制裁
そんなロシアに対しては当然、欧米諸国はもちろん、日本も経済制裁をしなければならない。
経済制裁というのは、ロシアから輸入してきたものを買わないというのが代表的なものだが、これはなかなか難しい。
なぜなら、ヨーロッパ全体の天然ガスの3分の1を、世界中の天然ガスの10分の1をロシアが占めているからである。
だからロシアとしては、「経済制裁したら、天然ガス不足するけどそれでいいの?w」「こっちは輸出できなくなるけど、そっちも資源が不足してお互い様だよね?w」と思っているわけだ。狡猾。
日本への影響
「日本は戦争に巻き込まれる可能性はある?」というのが、多くの人々にとって一番気になることであろう。
その答えだが、この地球上で生きている以上、戦争に巻き込まれる可能性は十分にある。
その理由だが、これまでウクライナ侵攻の経緯を語ってきたが、あることに気づかなかっただろうか。
それは、第一次世界大戦と第二次世界大戦の始まり方とほぼ一緒だからである。
だから、日本だけでなく、世界中の国が戦争に巻き込まれる可能性があるのだ。
私たちが今できること
ここまで聞いて「日本もヤバいのか!あぁ不安だ!」とパニックになりそうな人もいるかもしれないが、とりあえず一旦落ち着いてほしい。
ここからが私が1番伝えたいことだが、起きてもいないことを不安に思って、身動きが取れなくなっては良くない。
私も最初はそうだったが、どうしてもパニックになる人は、むやみにニュースやネットで情報収集するのはやめた方がいい。
今は世界中がパニックになっており、たくさんの情報が錯綜している状態なので、何が正しいか間違っているかはわからないのだ。
しかも、そういった情報を集めたところで私たちにできることはほとんどない。
冷静になって、できることとできないことを分けて、できることをできる範囲でやるのが一番だ。
募金、デモの参加、情報発信くらいしか今の私たちにできることはない。
自分が無力だということを自覚して、冷静にできることをできる範囲でやることだ。
私がこの記事で伝えたいのはこれだけ。
不安に押しつぶされそうな気持ちはわかるが、そんな時こそどうか冷静になってほしい。
今起こっている戦争が1日でも早く終わり、世界に平和が訪れることを願っている。
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