アパートのカンちゃん
【朗読作品】 子供の頃の思い出
「かんちゃん、お風呂行こうや」
「かんちゃん、お菓子買ってもらったから一緒に食べへん? 」
「かんちゃん、先に行って公園で待ってるわな」
かんちゃん、かんちゃん…
2人のかんちゃんは、姉妹のように仲良しだった。 もう思い出そうとしても、どんな顔をしていたか、どんな背丈だったのかさえわからない。 でも、不思議とその子の声は覚えている。 低い声の私に対して、とても高い声で鳥が鳴くように話しかけてくる。 なぜ声だけを覚えているのか?それにはある理由があった。
読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。