BEBERICA theatre company(ベベリカ)

「あかちゃんと一緒にせかいをつくる」をテーマに、乳幼児とおとなに向けたパフォーマンスを…

BEBERICA theatre company(ベベリカ)

「あかちゃんと一緒にせかいをつくる」をテーマに、乳幼児とおとなに向けたパフォーマンスを制作するシアターカンパニー。京都・東京を拠点に活動する。これまでに、吉祥寺シアター、世田谷パブリックシアター、金沢21世紀美術館、などの主催プログラムで上演を行う。代表・弓井茉那

最近の記事

金沢でもらった、「また来てね」の言葉を反芻して

縁に運ばれた、金沢市での開催 乳幼児親子のための「ベイビーシアターカフェ」。 子ども家庭庁の支援を受けて、開催いたしました。 代表の弓井の祖母が能登の出身であることから、 「何か自分たちができることで役に立てないか」と考えて企画し、 さまざまなご縁が重なり、実施できることになりました。 当初は、被害の大きかった能登での実施も検討していましたが、 当時は水道が復旧しておらず、行くと迷惑を掛けるのではと逡巡していた矢先に、 テレビの報道で、能登に父親が残り金沢市に母子だけで

    • BEBERICA、マルシェに参加する。緑豊かな公園でプチベイビーシアター体験

      BEBERICAでは、劇場以外の場所でもあかちゃんとおとなのための芸術を届けることを目指しています。 先日3月9日は、阪急阪神百貨店さんにご縁をいただき、「たかつきけやきマルシェ」に参加してきました✨ 場所は、高槻市の安満遺跡(あまいせき)公園。弥生時代の環境集落が遺跡として1928年に発見され、長い間大切に守られてきたそうです。2021年、歴史公園として大きく一般公開されました。 写真がなくて残念なのですが、ジェイアール高槻駅から歩くと、歩道に「安満遺跡公園まであと○歩

      • ベイビーシアターキットを使ってみた! ~おうちで楽しむ新しい芸術体験~

        前回の関連記事はこちら↓ <ベイビーシアターキットって何?> <ベイビーシアターキット、開封!> 2月某日。早速我が家に届いたベイビーシアターキット。 子どもがいる前で開けてしまうと大変なことになりそうだったので、 まずは夫と遊びに行っている隙に、いそいそ準備します。 早速ですが、この箱のオシャレさをご覧ください!ドドン! 箔押しのロゴ、とっても高級感ありますよね…! あかちゃんのいるご家庭へのプレゼントにも良さそうです。 続けてドキドキの開封!!ジャン!! お

        • オルフェ観劇レポート 〜ベイビーシアターに行ってみた!〜

          12月を目前に控えた冬の始まり…のはずが、この日はまだ日差しが暑いくらいの快晴!そんな中、ベイビーシアター『オルフェ』へ参加するべく向かったのは、大阪府にある茨木市市民総合センター。こちらは「クリエイトセンター」という愛称でも親しまれているそうです。 上演の会場は多目的ホールですが、受付と事前のワークショップは別の部屋で行われます。 受付を済ませ部屋に入ると、腹這いでそわそわした様子のあかちゃんや、よちよち歩いている子、ちょっと緊張気味にお母さんにくっついている子など、さ

        金沢でもらった、「また来てね」の言葉を反芻して

          ベイビーシアターの旅は続く 〜『物語を旅する - お空のせかい -』とベイビーシアターキットの完成 〜

          あかちゃんとおとなのための演劇 『物語を旅する - お空のせかい -』<どんな作品?> あかちゃんどりたちと一緒に、新しいせかいを探検しよう いろんな音、いろんな手触り、初めての匂い。 そんなたくさんの感覚を使って物語を旅する、ワークショップ形式の上演です。 はじめに感覚や身体を使って遊んだあと、あかちゃんと大人は羽をつけて鳥になります。 鳥たちは春夏秋冬を巡りながら、やがて新しいすみかを求め空の旅へと飛び立ちます。 【1分間ティザー映像】 【ここがポイント!】

          ベイビーシアターの旅は続く 〜『物語を旅する - お空のせかい -』とベイビーシアターキットの完成 〜

          たくさんの子どもたちが芸術に触れる未来へ 〜ダリア・アチン・セランダーによるベイビーと障害のある子どもに向けたシアターづくりのレクチャー&ワークショップ

          1日目:ベイビーと障害のある子どもに向けたシアターづくりのレクチャー 今回のレクチャーには、芸術関連の職業をもつ方に限らず、保育・教育に携わるお仕事や、学生の方など様々な分野の方々が参加してくださいました。 ダリアさんの自己紹介から始まり、ベイビーや身体・神経障害をもつ子どもたちに向けたシアター作品を作るに至ったきっかけ、児童発達心理学の分野から見るあかちゃんの特性、ダリアさんが大事にしている作品創作のポイントについての解説など、興味深いお話を存分にお聞きすることがで

          たくさんの子どもたちが芸術に触れる未来へ 〜ダリア・アチン・セランダーによるベイビーと障害のある子どもに向けたシアターづくりのレクチャー&ワークショップ

          BEBERICA新作ベイビーオペラ出演者募集

          【「オルフェ」WSオーディション開催】 ⭐️BEBERICA theatre company⭐️ 新作のためのWSオーディションを開催! ベベリカは、あかちゃんにフォーカスした、京都を拠点に活動する数少ない劇団です。これまで、世田谷パブリックシアター、吉祥寺シアター、金沢21世紀美術館や茨木市クリエイトセンターらから委託を受けて作品を製作しています。 2023年秋、グルックのオペラ「オルフェウスとエウリディーチェ」をモチーフに、あかちゃんとおとなのためのベイビーオペラを新

          BEBERICA新作ベイビーオペラ出演者募集

          あかちゃんの心に映るもの ーあかちゃんとおとなのための演劇 ベイビーシアター 『水の駅』 に寄せて #2

          ↓動画によるダイジェスト版もございます!↓ ↓インタビュー前編はこちら!↓ ベイビーシアターを作るということあかちゃんは “何” をみるか 谷:実は、ベイビーシアターの研究会に参加していた時は不安がありました。いわゆる認知の部分です。あかちゃんの目の見える範囲だとか、色や形の認識の仕方、あるいは耳の聞こえる範囲や聞こえ方など、当たり前なんですが大人とは異なった部分がたくさんありますよね。それが作品を作る上でかなりの工夫を必要とするのではないか、自分のやってきたことは果た

          あかちゃんの心に映るもの ーあかちゃんとおとなのための演劇 ベイビーシアター 『水の駅』 に寄せて #2

          水に映す、わたしたちの社会の姿 ーあかちゃんとおとなのための演劇 ベイビーシアター 『水の駅』に寄せて

          ↓動画によるダイジェスト版もございます!↓ 『水の駅』上演のきっかけBEBERICAに新しい風を吹かせたい 弓井:戯曲を使いたいな、という気持ちは実は2年ほど前からありました。 今までの作品の作り方は、私があかちゃんと「何を作りたいか」「何を一緒に考えたいか」といったテーマを先に見つけて、それを台本に落とし込んでいました。 そんな中で、私がかつて俳優として学んできたことをふと思い出したんです。俳優の仕事はもちろん「演じること」なんですが、それには色々な意味が含まれていま

          水に映す、わたしたちの社会の姿 ーあかちゃんとおとなのための演劇 ベイビーシアター 『水の駅』に寄せて

          BEBERICA theatre company新作ダンスベイビーシアター 『かぜのおうち(仮)』ワークショップ・オーディション開催のお知らせ

          BEBERICA theatre companyは、「あかちゃんと一緒にせかいをつくる」をテーマに、乳幼児とおとなに向けたパフォーマンスを上演してきました。 来年2月に茨木クリエイトセンターにて、振付家・ダンサーのながやこうたを演出にむかえ、ダンスをベースにした新作ベイビーシアター作品の上演を予定しています。 そこで、8月20日(土)にワークショップ・オーディションを開催し、本作品の出演者のダンサーを募集します。 アフリカ、カナダ地域の文化人類学の研究者へのリサーチからベイ

          BEBERICA theatre company新作ダンスベイビーシアター 『かぜのおうち(仮)』ワークショップ・オーディション開催のお知らせ

          「ベイビーシアター版『水の駅』(仮)」のためのオープンワークショップ 「結果的にゆっくり歩いてみる」 参加者募集

          2022年9月に上演予定の「ベイビーシアター版『水の駅』(タイトルは仮、戯曲:太田省吾)」にむけて、パフォーマーの演技を探求するワークショップを開催します。 あかちゃんと時間をともにすることは、予想できない様々な可能性に満ちています。そのため、ベイビーシアターのパフォーマーは常に即興的に開かれている必要があります。しかし同時に、パフォーマーは戯曲に書かれた出来事を遂行することを求められてもいます。 一見矛盾したようなこの状況に、どのような「演技」で向き合うことができるのでしょ

          「ベイビーシアター版『水の駅』(仮)」のためのオープンワークショップ 「結果的にゆっくり歩いてみる」 参加者募集

          保育士さんにも好評だった、あかちゃんと親のコミュニケーションが変わるワークの話し

          こどももおとなもそれぞれひとりひとりのヒョーゲンをして、お互いに受け止め合う「ヒョーゲンアソビノバ」でワークショップを開催しました! 場所は高槻市にある浦堂認定こども園。0歳~1.5歳のお子さんと保護者を対象に、あかちゃんとのコミュニケーションにフォーカスしたワークショップを行いました。 (ヒョーゲンアソビノバ  主催:合同会社stamp) 弓井:今回は、大人が子どもとの関わり方を見つけ直す、子どもそのままを受け入れるということにじっくりと時間をかけて進行しました。 ワーク

          保育士さんにも好評だった、あかちゃんと親のコミュニケーションが変わるワークの話し

          「あかちゃんの心に触れようとするのがベイビーシアター」 #保育士さんとつくるベイビーシアター を振り返る

          2022年2月5日~6日で茨木クリエイトセンター上演した 保育士さんとつくるベイビーシアター の振り返りトークを記事にしました。 最初はあかちゃんを前にケアするモードになってしまう保育士のお二人でしたが、最後には、保育士さんだったからこそ見つけられた表現がありました。ベイビーシアターを通して保育士さん自身が感度を上げて、子どもを信頼して寄り添い関わるという原点に立ち返れたともお話しいただき、双方にとって非常に実り多い公演になりました。 ■出演された二人の保育士さん土肥 希理

          「あかちゃんの心に触れようとするのがベイビーシアター」 #保育士さんとつくるベイビーシアター を振り返る

          大人に知って欲しいベイビーシアターの見方-「What is Like」公演に寄せて

          【ポイント1】大人が見つけられないけど、赤ちゃんが見つけられるもの 普段はお世話する存在の赤ちゃんですが、実は非常に高い能力があります。 赤ちゃんが物語を理解するのか? 演劇なんて見るのだろうか? 疑問に思うかもしれませんが、乳幼児期は人生の中でシナプスが最も多い時期です。捉えたことを感覚や行為と繋げる能力がとても早く、周りをよく観察し、吸収する能力があります。 素晴らしい感性を持つ赤ちゃんだからこその物語理解があり、必然として、大人が見つけられないけれど、赤ちゃんだけが

          大人に知って欲しいベイビーシアターの見方-「What is Like」公演に寄せて

          母を亡くして始まった ”ここではないどこか” への空想 -「What is Like」公演に寄せて

          母を亡くして始まった ”ここではないどこか” への空想 今回上演する作品には、二つのテーマがあります。 ”ここではないどこか” がもしあるなら、その世界を赤ちゃんと一緒に作りたい。 目に見えない・耳には聞こえないような、大きなものの存在と自身のつながりを感じたい。この二つです。 2016年の団体立ち上げ当時、初めてベイビーシアターを創作した際、自分の人生を通して考えたこと以外に、題材は見当たリませんでした。 実は私は3歳の頃に母を亡くしてまして、非常に寂しい子ども時代を過

          母を亡くして始まった ”ここではないどこか” への空想 -「What is Like」公演に寄せて

          初めての試み《潜在保育士・保育の経験者》とのベイビーシアター創作に込めた思い。

          ーー今回の企画「潜在保育士、保育の経験者とつくるベイビーシアター 『What’s Heaven Like?』」はどんなきっかけから始まったのでしょうか。 弓井:まずベイビーシアターについて少し説明しようと思います。乳幼児期の0歳、1歳、2歳を対象とした赤ちゃん向けの演劇公演を「ベイビーシアター」と言い、ヨーロッパで約30年前から始まった公演形式で、社会の中で赤ちゃんの地位を向上させる運動の一つでもありました。 日本では20年ぐらい前からやる人が出てきた、とっても新しいジャン

          初めての試み《潜在保育士・保育の経験者》とのベイビーシアター創作に込めた思い。