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種類を知らなきゃもったいない!「鉄」の選び方のコツ


動物性と植物性、摂るべき「鉄」はどっち?

私たちの体に欠かせない栄養素の一つである、必須ミネラル「鉄」。貧血大国とも言われる日本では、全世代で不足傾向にあります。普段の食事で意識的に摂れるように、またサプリメントで効率よく摂ることが必要です。

「鉄」とひとくちに言っても、大きく分けると「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、吸収率や副作用などに違いがあります。せっかくならば最も効率よく安全な方法で鉄を摂りたいので、はじめにその違いを押さえましょう。

「ヘム鉄」は、レバーや赤身の肉、魚介類に含まれる動物性のもの。
「非ヘム鉄」は、ひじきやほうれん草、プルーンなどに含まれる植物性のものです。

この2つの鉄の大きな違いは、体内への吸収率と消化管への影響です。
まずは吸収率からみてみましょう。

動物性の「ヘム鉄」は、鉄がタンパク質に包まれていて、一緒に胃腸を通過する食材や栄養素の影響を受けにくいこと、もともと腸で吸収されやすい形になっていることが特徴です。

一方、「非ヘム鉄」は、鉄がむき出しの状態になっていて、食物繊維やタンニンなどに邪魔をされることで吸収されにくいことに加え、そのままでは吸収できない形をしているため、腸に届いたのちに吸収されやすい形に変換されなければなりません。そのため、吸収率はガクンと落ちます。

非ヘム鉄の吸収率は非常に低く2〜5%以下と言われますが、それに対してヘム鉄の吸収率は15〜25%。植物性の非ヘム鉄よりも、動物性のヘム鉄の方が、なんと3〜10倍も多く吸収されるのです。

消化管への影響にも違いがあります。タンパク質に包まれた「ヘム鉄」は胃や腸を荒らしにくく体にやさしいですが、「非ヘム鉄」は、鉄がむき出しの状態のため消化管の粘膜に刺激を与えることがあります。これにより、胃がムカムカしたり、吐き気や胃痛、便秘などの副作用を生じることがあります。

日本の病院で保険適用で処方される鉄剤も「非ヘム鉄」です。処方された鉄剤で胃の違和感を経験したことがある方もいるのではないでしょうか。

吸収率の高さ、胃腸へのやさしさから、鉄を摂取するなら動物性の「ヘム鉄」がおすすめです。
食事から摂取する場合、「鉄分の多い野菜」よりも、肉や魚を意識すると良いでしょう。
サプリメントを活用する場合にも、「ヘム鉄」を選ぶようにしましょう。

摂り方によってはキケンな鉄もある

サプリメントで鉄を摂取しようと調べているときに、「ヘム鉄」「非ヘム鉄」以外の鉄を目にすることもあるのではないでしょうか。
例えば、「キレート鉄」や「フェリチン鉄」と呼ばれる鉄があります。
いずれも植物性の「非ヘム鉄」を、サプリメント用に加工した鉄です。その特徴を見てみましょう。

「キレート鉄」は「非ヘム鉄」の吸収を高めるためにキレート化(アミノ酸で包む)加工されたもの。これは自然界には存在しない鉄の化合物で、吸収率が高いとされています。しかしながら、過剰摂取の危険性など、その安全性が確立していないことから、日本ではまだ食品として認可されていません。そのため、海外製のサプリメントの並行輸入品のみ入手が可能な鉄です。

本来鉄の吸収は、体内の鉄の過不足に合わせて調節されているため過剰摂取になることは少ないと考えられています。しかし、キレート鉄は鉄の吸収経路ではなくアミノ酸の吸収経路を使うため、体が鉄だと認識せずにどんどん体内に取り込んでしまい、鉄過剰になる可能性も。

キレート鉄を長期間摂取することにより、過剰になった鉄が肝臓に沈着して肝機能障害を起こしたり、腸で溢れた鉄が腸壁にこびりついて腸の粘膜細胞を壊すことも。体のためにと摂っていた鉄によって健康が損なわれてしまうこともあり得るのです。

海外のサプリメントが誰でも手軽に購入できる昨今。キレート鉄を選ぶ場合は、リスクを踏まえた上で慎重に摂取する必要があります。

「フェリチン鉄」と呼ばれる鉄は、「非ヘム鉄」をフェリチンというタンパク質で包んだもの。こちらはいわゆる非ヘム鉄として日本でも流通しています。「フェリチン鉄」という名前から、体内の貯蔵鉄の指標として使われる「フェリチン」と混同されやすいですが、サプリメントのフェリチン鉄と体内の貯蔵鉄とは全く別のもの。フェリチン鉄のサプリメントを摂取したからといって、ダイレクトに貯蔵鉄が増えるということはなく、あくまで非ヘム鉄として吸収されていくものと理解しましょう。

ただし、「非ヘム鉄」をタンパク質で包んでいるため、加工されていないむき出しの状態の非ヘム鉄のように胃腸を荒らすことがないかもしれません。吸収率が低いことに代わりはありませんが、体にやさしいタイプの「非ヘム鉄」といえるでしょう。

不足しやすい栄養素だからこそ、効率よく満たせるものを!

厚生労働省のデータによると日本人が食事から摂取する85%は植物性の「非ヘム鉄」だと言われています。非ヘム鉄は吸収率が低いため、充分な量の鉄を摂取できないことが、日本人の鉄不足につながっているでしょう。

鉄は血液に含まれるヘモグロビンという赤い色素のモト。ヘモグロビンは体じゅうに酸素を届ける働きをしています。鉄が不足するとすみずみまで酸素が行き届かず、全身が低酸素状態に。すると、体がだるい、朝起きれない、体力が続かず疲れやすいといった不調につながります。ですが、これらの困りごとが鉄不足から起きていると気が付かず、頑張りが足りない、やる気が足りない、などと思い込むなど、鉄が不足している自覚がない場合も少なくありません。

だからこそ、「鉄」を積極的に摂る必要がありますが、その量の目安は厚生労働省が「日本人の食品摂取基準」として示しています。
例えば、月経時の1日あたりの鉄の推奨量は、成人女性で10.5mgです。

「ヘム鉄」が多い食品には、レバーや赤身の肉・魚、貝類などがあります。最も鉄が多く含まれる豚レバーだと約80g。他には、アサリ(むき身)で270g、牛もも肉なら360gが必要になります。
積極的に食事に取り入れたいものですが、鉄の推奨量を満たすためにこれらを毎日食べるのは、カロリーや脂質が過多になるなど栄養バランスを考えても現実的ではありません。鉄の補給には、「ヘム鉄」のサプリメントが効率的です。

鉄サプリメントを選ぶ時は、パッケージにある原材料欄を確認して、必ず「ヘム鉄」と記載されているものを選びましょう。ヘム鉄と表記されていない場合の多くは、植物性の「非ヘム鉄」配合のサプリメントになります。

鉄不足は、外から見ただけではわかりにくいもの。
また、その症状も、疲労やだるさ、集中力のなさ、前向きな気分になれない、薄毛や肌の乾燥など、他の原因によるものかどうか判別しにくいものでもあります。
そのまま放っておくことで鉄不足が進行して貧血を起こし、急に朝起き上がれなくなる、寝ても寝ても疲れが取れず仕事や学校に行けなくなる、など深刻な状態になる前に。

誰しもが鉄不足である可能性を知り、きちんと体に届きやすい「ヘム鉄」を取り入れて、快適な毎日を過ごしましょう。


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