#124_【読書】現代世界は地理から学べ/宮路秀作(ソシム)
諸事情により自宅兼事務所の引っ越しをしながら補助事業の報告書類をまとめていたため、更新が滞っておりました。
そうは言いながら、天草にも行っておりましたが・・・(゚∇゚;)☆\(-_-;)。
もちろん、遊びに行ったわけではないので、おいおいその時の様子は書き残したいと考えていますが、まだその余裕がないので、今回は読書の記録をば。
最近歴史よりも地理のほうに興味関心がシフトしているので、こんな本を読んでいました。
著者の宮路秀作さん(みやじまん)は、代ゼミの講師であり、コラムニストでもありますが、年齢は私よりひとつ上ですので、授業を受けたことはありません。いまの時代でも、もぐれたりするのでしょうか・・・(゚∇゚;)☆\(-_-;)。
いきなりローカルな話になりますが、地理の授業といいますと、希望ヶ丘高校在学中、斎藤天馬先生に教わっていたため、私の中では学校の授業というより娯楽コンテンツという印象が強いのですがf^_^;)、浅学だった私は、先生が撮り溜めてきた写真をを見ながら、世界にはホントに色々な暮らし方があるんだなぁという記憶だけが残っていました。
ちなみに、天馬先生は、現在関内の雑居ビルの屋上でバーテンをしています。直近で訪問したときは、宮本常一と家船(えぶね)の話になりました。
学がないので、「地理」という言葉の意味から考えたことがなく、そのあたりからみやじまんに教わっていますが、
日本語で「地理」とは、「地球上の理(ことわり)」
英語で「地理」(geography)とは、 「地域(geo)」を「描く(graphia)」
というラテン語を語源としています。
そんなインプットがあったせいか、本の中でこの一節が印象に残りました。
先ほど記した、天馬先生の写真を見たときの感想があまりにチープで恥ずかしいですが、知的背景が乏しいから自分の中でその程度の「景観」しか浮かび上がらないわけですし、いま見たら、対馬で海や国境に関係するものにあれこれ触れていますので、間違いなく多様なことを感じられると思います。
こんな抽象的な話からはじまりつつ、最近は高校の授業で地理が必修化され、中でも異常気象や防災への注目が高いらしく、それらへの向き合い方についても触れられています。
本の内容と私の興味関心の部分でいいますと、海軍鎮守府のある街(横須賀・呉・佐世保・舞鶴)の話になるでしょうか。
海軍鎮守府の歴史を語る上、まず出てくる話が、水深の話です。
首都圏最大の港といえば、明治期から今日まで横浜ですが、かつては東京の中心部には大きな船が入れる水深の場所がなかったため、港を作るのに適した地形を活かして整備され、日本最初の鉄道も敷かれました。宿場町の「神奈川」を凌駕した横浜の地理と歴史も掘り下げてみたいですね(^^ )。
話を戻して、横須賀に鎮守府が置かれたことについては、歴史を遡ると浦賀奉行所からの流れになるかと思いますが、いずれにせよ、そこそこの水深があることと、首都に近すぎると防衛という役割が果たせないという観点から三浦半島あたりで、となったのだろうと推察されます。
そしてもうひとつが、水道を引っぱってくる話です。
台地は水利に恵まれないところであり、かつては居住には困難な土地だった、そのうえ港湾や造船をはじめとする産業インフラができ、そのまわりには多くの労働者も住んでますます水が不足する、ということで、横浜水道や横須賀水道などが整備されたわけです。神奈川県が津久井郡を手放さない理由は、こんな事情からではないかと・・・(゚∇゚;)☆\(-_-;)。
家探しをするときに、「さんずい」の付く地名は要注意、もともと台地になっている場所が良いでしょう、なんて気軽な感じに言われますが、水道があるのが当たり前の生活をしていますと、こんなことすら想像できなくなっているんだなぁという驚きもありました。
最近軍事史跡に入れこんでいて、そんなもんが役に立つ日が来るのか?と自分でも思うことがありましたが、学びが世界を豊かにするというのを感じさせてくれる一冊でした。
まだまだ書きたいことは沢山ありますが、長くなってきましたので、別の本を読んだときに譲りたいと思います。
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