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森ぶら♪ 午後のキノコ

雨上がりの午後に、森でタマゴタケを見つけました。真っ赤な卵が白い殻から出ているような姿に、ドキドキする。

DSC_0126タマゴタケ松林1

森に産み落とされた卵に見えますね。

一日でどれくらい成長するのか知りたくて、翌日も同じ時間に同じ場所へ行ってみると

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写真の左から右へ凡そ24時間でこんなに育っていました。じーっと見てたら動くのが分かるかもしれない。

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次の写真も24時間の変化。成長が速いですね。きっと、胞子を飛ばすという大事なミッションを、的確に、迅速に、こなそうとしているのでしょうね。うかうかしていると、また雨が降り出すし、森の生き物に食べられてしまう危険もありますから。

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タマゴタケの鮮やかな赤い色には、猛毒がありそうな近づき難い雰囲気が漂っています。だけど実は、毒はありません。毒が有るか無いか、、いったい誰が生死ををかけて確かめたのでしょうか。その秘密を知った森の生き物たちが、魅惑のごちそうを食べに集まります。観察センターの先生が、タマゴタケレストランの動画をアップされているので、見てみてください。かわいいナメクジが出演です。

珍しいキノコを見つけて、嬉しくてスキップしながら歩いていました。すると向こうから、きのこちゃん*がやってくるではありませんか!なんと素晴らしいキノコ日和。お仕事中でしたが、お願いして少しだけキノコ探しに同行させてもらいました。(きのこちゃんは油山のキノコの先生)

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ふたたび森の中へ入ると、さっそく発見。キイボガサタケ。おしゃれな黄色い傘のてっぺんに少し飛び出た部分があるのが名前の由来です。(詳しい解説は油山市民の森HPへ

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それから、これ!中央の黄色い植物の芽に見えるのが、冬虫夏草(キノコの一種)の地上部です。土の中のセミなどの幼虫に宿り、夏にこうやって地上に伸びてきます。虫の体を乗っ取るなんて恐ろしいけど凄いですね。

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ルーペをかざして見えてきたのは、小さなキノコワールド。朽ち木に生えるオレンジのキノコは、ヒイロベニヒダタケです。この後、もっともっとミクロの世界に入って行きます。

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きのこちゃんが何やら黙々と探し始めました。私たちも探してみましたが、キノコは見当たりません。しばらくして、あった‼︎と見せてくれたのは、

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変形菌(粘菌)です。オレンジの粒が、ホソエノヌカホコリ、そして小さすぎて写らなかったツノホコリも教えてもらいました。

最後に、これは凄いぞ大発見!一生に一度見れるかどうかだよーと見せてくれたのは、ハエの幼虫から出たキノコ⁈米粒より小さくて、初めは見えなかったけど、ルーペの焦点が合った瞬間に腰が抜けそうになりました。

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マユダマヤドリバエタケの仲間だそうです。これを見つける、きのこちゃんの眼力を尊敬します。後から顕微鏡で観察した画像を見せてもらいましたが、ちゃんと胞子を出していました。

私は、この世界の、ほとんどの事を知らないで生きているんだなぁと、つくづく思うのでした。

7月の『森ぶら』は、きのこ探し。キノコワールドを体験してみませんか?(森ぶらは、福岡市の油山市民の森を歩く、親子イベントです。自主サークルのような形で、行ける人が集まって、毎月1回開催しています。)

案内7月


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