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「上司と部下のすれ違いコミュニケーション」の解消術

上司と部下の間で、良く聞く愚痴があります。

部下は
「なんで課長は、俺のことちゃんと評価してくれないんだよぉ」
「あの人、どこ見てるのかさっぱりわからない」

管理職は
「なんであいつは、指示したことが出来ないんだろう」
「成果が上がらないのは、実施計画がうまくいっていないからか?」

でも、この両者の愚痴をよくよく分析してみると共通点があります。
今日は、上司と部下のコミュニケーションのすれ違いについてお話します。

1.上司と部下が持つコミュニケーションの不安

下図は、スタッフホールディングス社が上司と部下のコミュニュケーションの不安を調査したものですが、いずれも共通する点が見えてきます。

1)上司が持つ「部下とのコミュニケーションの不安」

いろんな調査項目がありますが、チームで成果を上げるという視点で見たとき、次の3つに絞られます。(青枠)

  • 一方通通行のコミュニケーションになっていないか不安(32人/100人)

  • 部下や後輩のスキルが身につかないではないかと不安(29人/100人)

  • 部下や後輩がちゃんと理解できているか不安(18人/100人)

この3つの裏側にある上司の本音を考察すると、次の不安が見えてきます。

「自分の指示や伝えたいことが、理解されていないかもしれない」
「自分のマネジメントでは、部下は成長できないかもしれない」

つまり自己承認欲求が満たされず、不安を感じていると言うことです。

2)部下が持つ「上司とのコミュニケーションの不安」

こんどは部下が上司に対して持つコミュニケーションの不安を見てみると、

これも同様にチームで成果を上げるという視点でも見てみると、次の3つに絞られます。

  • 話しかけたり、教えてもらうタイミングが分からない (41人/100人)

  • 上司や先輩がどう思っているのかわかりづらい (38人/100人)

  • 意思疎通ができてうるかわからない (33人/100人)

この3つの裏側にある部下の本音は何かを要約すると、以下のような不安が見えてきます。
「自分の存在を認めてくれているのか?」
「自分のやったこと、できたことを分かってくれているのか?」

つまり自己承認欲求が満たされず、不安を感じていると言うことです。

2.よくよく観察すると、お互いに同じことに不安を感じている

お互いにコミュニケーションに不安を感じている要因はただ1つ。

それは、自己承認欲求を満たされず、不安を感じているということではないでしょうか?

上司は「私の指示や意図を分かってくれているのか?」と不安を感じ。
部下は「自分のことを上司は分かってくれているのか?」と不安を感じ。

お互いに自己承認欲求が満たされず、悶々としているに過ぎません。

3.コミュニケーションのすれ違いを解消する方法


自己承認欲求を満たす手段はただ一つ。
コミュニケーションしかありません。

そうかといって、今日から話し合いの場を作り、闇雲に話し合ってもお互い理解することはできません。

なぜなら、会社のコミュニュケーションの目的は成果を上げることであって、仲良くなることではないからです。

ではどうすればいいでしょうか。

なんと言っても成果に焦点をあてたコミュニュケーションです。

最初のうちは多少ギクシャクしたコミュニュケーションでも、コミュニュケーションの基準を作っておけば、ブレることなくだんだん良いコミュニュケーションができるようになってきます。

昨今コミュニケーションは、メール、報告書、SNS、チャット、話合いなど多様化が進んでいますが、どんな方法であってもいつでも本題に戻れるようにしておかなければなりません。

そのためには、時系列にコミュニケーションの記録をとる必要があります。

例えば、すべての報告を時系列にWhat,Why,How,Resultで記録し、それをベースにコミュニケーションしていけば本題からブレることもなくなり、同時に自己承認欲求が満たされます。

その結果、効率良く成果をあげることができます。

What  何が起こったのか?
Why  何故それが起こったのか?(仮説)
    核となる問題は何か?(課題)
How  どうするか?(戦術)
Result どうなったのか?(結果)

この方法はロジラテ マネジメントと言います。
私が15年間実践してきた方法で、効果は確認済みです。

ご興味ありましたら、マガジンに纏めておりますので、お読み頂けると嬉しいです。


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