「アスリートの世界(新)を打ち破るプロセス」から学ぶ限界打破術
オリンピックの100メートル走は花形種目です。
1912年アメリカのドナルド選手が10秒6を出したとき、人類が10秒を切ることは難しいと考えられていました。
ところが48年後の1968年にアメリカのジムハインズ選手が9秒9を叩き出した途端、2018年にウサインボルツが9秒58を出すまで、なんと28人もの選手が9秒台を叩き出してきました。
人間はいったん不可能ではないと認識すると、脳と身体を順応させてどんどん記録を塗り替えていきます。
昔流に言うと「お前ならできる」です。
興味深いですよね。
ここに限界を打ち破るためのヒントが隠されていると思います。
今日は、なぜ人はそうなるのかについて、脳科学を用いてお話ししたいと思います。
1.限界を超えるとき、脳はどのように適応しているのか?
私達は100メートルを10秒を切ることはできませんが、限界を超えた体験は沢山持っています。
例えば、はじめて自転車に乗ったときを思い出して下さい。
自転車に乗れない人にとっては、二輪車でバランスをとって乗れるなんて別世界だったはずです。
ところが、何かのタイミングで乗れるようになると、今度は自転車に乗れない人を見ると「なんで乗れないんだろう?」と思ったはずです。
脳が「バランス」に適応できた瞬間です。
このように、脳はいったん出来ると、簡単に適応できるようになる特性があります。
これを証明するために、脳科学の権威 池谷裕二先生が以下のような実験をしました。
概要は、盲目のネズミに地磁気を感知するチップを脳に埋め込んで方角を認知できるようにしました。
迷路の東側に餌を置き、ネズミはどのくらいの早さで餌を探し出せるか実験しました。
結果は、数日レベルで東を認知して、餌を素早く食べられるようになったそうです。
この実験で脳は新しいツール(環境)にすぐに適応して、結果を出せることがわかりました。
2.新たな環境に適応できたとき、限界を打ち破る
盲目のネズミは、複雑な迷路を通り抜けて餌に辿り着くことは、相当時間が掛かったはずです。
しかし地磁気を感知できるチップ(環境)を与えると、脳はすぐに適応して容易に餌に辿りつくことができました。
ここで大事なのは、環境、変化への適応です。
オリンピック選手に置き換えると、100m 10秒を切れるという環境、変化に適応し、目的を果たす事です。
ビジネスでは、目の前に現れた問題や変化に対してイノベーションを起こすことに適応し、新しい手段を実践して成果をあげることです。
こうして目的を果たせることを信じ、目の前の環境、変化にイノベーションを起こして適応し続ければ、限界を打ち破ることができることができます。
皆さんはいかがお考えでしょうか?
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