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「忖度コミュニケーション」では成果はあがらない。成果をあげる「質の高いコミュニケーション術」の話。
いつも部内のメンバーと、和気あいあいのコミュニケーションが取れていると思っていたはずが、、、
実務に入った途端、
指示通りに動かなかったり、
伝えた意図が全く理解されていなかったり、
なんてことはよくあることです。
こういうとき、マネージャーの疎外感は計り知れないものがあります。
今日は、なぜこうなってしまうのか?
そうならないようにするためにどうすべきかについてお話します。
1.情報源が大きく変化して、コミュニケーションの形態が変わった。
コミュニケーションの善し悪しはさて置き、昨今のコミュニケーションの手段が大きく変わりました。
以前は、対面、電話、メールが主体でしたが、今はビジネスにおいてもLineやSlack,チャットなどのようなSNSが主体になってきました。
ここに大きな落とし穴があります。
SNSは、リアルで話すように気軽に情報を共有できます。
反面、情報がどんどん流れていくので、受け手がしっかり情報を整理し、記録しておかないと質の高い情報も流れ去っていきます。
2.上司と部下が抱えるコミュニケーションの不安
あるリサーチ会社がインナーコミュニケーションについて、ビジネスマン100人を調査した結果、以下のようなことが分かりました。
【上司が、部下に感じている不安】
・一方通行のコミュニケーションになっていないか不安。 32人
・「自分の話を聞いてくれればいいのに」と思うことがよくある。 20人
・自分の指導では、部下のスキルが上がらないのではないか不安。 29人
【部下が、上司に感じている不安】
・上司が何を考えているのか分からない。 38人
・意思疎通ができているか不安。 33人
・放っておかれている気がする。 21人
上司と部下の不安を分析すると、両者とも「自分のことを理解してくれていない?」という同じ不安を抱えていることが分かります。
つまり、両者ともに自己承認欲求が満たされていないということです。
実に皮肉な結果です。
3.組織に蔓延する忖度コミュニケーション
以前、某中小企業(社員数133人)でインナーコミュニケーションについて調査したことがあります。
調査したことは、週報・日報の内容を分析して、上司と部下が問題点と課題を共有できているかについてデータ化しました。
例えば、以下は8月の「週報・日報」の調査結果です。
1)日報件数 261件
2)その内、問題点を上げていた日報件数 245件(93%)
3)その問題点の内、課題に落とし込んでいた件数 51件(20%)
4)その問題点と課題に、上司がコメント入れた件数 20件( 8%)
5)その問題点と課題を、上司が週報に取り上げた件数 4件( 2%)
この数字が示すことを要約すると、以下のようになります。
●部下の93%は問題点を報告し、その問題点から課題に落とし込んだのは51件(20%)だった。
●上司は部下の報告にコメントしたのは20件(8%)、さらに部下の報告を週報で取り上げたのは僅か4件(2%)しかなった。
この状況は深刻です。
つまり、上司は部下の報告に関心を持たず、コミュニケーションが取れていない状況だということです。
社員一人づつに、この結果を見せながらヒヤリングしたところ、驚くべき答えが返ってきました。
「お互いに分かってくれている筈だから大丈夫」
「上司は話す度に、言うことが違うから、報告すると面倒くさい」
「上司の言うことは分かったフリして、おいおいと合わせていけばいい」
私は、これを「忖度コミュニケーション」と名付けました。
これじゃ成果なんてあがる筈はありません。
4.忖度コミュニケーションから脱却して、質の高いコミュニケーションで成果を上げるにはどうしたらよいか?
これについては、別の記事(添付の記事)に詳しく書きましたので、是非お読み下さい。
記事を要約すると、メンバーからあがる報告書、メール、SNSの情報をWhat,Why,Howで時系列に記録し、メンバーと共有することです。
これをベースにメンバーとコミュニケーションをとっていけば、メンバーはポジティブな情報を自発的に発信するようになってきます。
1.What(問題) 何が起こったのか?
2.Why(仮説) 何故それが起こったのか?
(課題) 本質的な問題は何か?
3.How(戦術) どうするのか?
4.Result(結果)
・やっったこと、できたこと
・その人が生み出した成果
※できなかったことは記録しない
インナーコミュニケーションに悩まれている方は、是非ご一読下さい。
きっとお役に立てられるはずです。
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