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③/③「脳科学とドラッカー」で楽しく知的にゴルフが上達する方法_『ゴルフで覚えるドラッカー』教室

『ゴルフで覚えるドラッカーの著者』飯田です。

前回の①②では、「リッキオの法則」を目標値にして、練習やラウンドを実践し、「核となる課題」を見出す方法をお話してきました。

今日は、具体的にどうやって目標を立て、運用するのかについてお話してきます。

実は、この方法はビジネスやあらゆるスポーツなど、成果をあげることが目的であれば、ゴルフに興味の無い方でもお役に立てられると思いますので、ご参考下されば嬉しいです。

1.ドラッカーのフィードバックメソッドを使ったセルフマネジメント


この記事のテーマである「脳科学とドラッカー」で楽しく知的にゴルフが上達する方法は、次の3つを主軸にしています。

1)日々の練習を、時系列に記録する。
2)練習の目標値とテーマを決める
3)目標値は、「リッキオの法則」で決める。

時系列の練習記録は、経営学者として著名なドラッカーが50年間続けてきたフィードバックという方法で記録をしていきます。

ドラッカーのフィードバックとは、目指す姿に対して

やるべき事は何か?

やるべきでないことは何か?

出来ていることは何か?

何が欠けているのか?

を日々記録し、観察し、自分の「強み」「特性」を見出して、効率良く成果をあげることができるセルフマネジメントです。

2.なぜ目標を持たなければならないのか?


「脳科学」を紐解くと、人が最も幸福を感じることを説いてくれています。

それは、「人は、物事を自らコントロールできると幸福を感じる」です。

ちょっと話が逸れますが、人のコントロール欲について、アメリカの大学の心理学チームが面白い実験をしたのでご紹介します。

学生のボランディアが、コミュニケーションが人に与える影響を計るための実験を老人ホームで行いました。

老人達を以下のように、AチームとBチームの2つに分けました。

Aチームは自分達で、学生達の訪問日時をめるチーム。

Bチームは学生達が、訪問日時を決めるチーム。

その結果、Aグループの老人達の幸福度、健康度、活動量が上がり、薬の量が減りました。

その二ヶ月後、追跡調査に入った研究チームは、驚くべきことを発見しました。

なんとAチームの老人達の30%が亡くなり、Bチームは10%の老人達が亡くなっていたそうです。

この結果から、人は自らコントロールできる目標を持つと幸福度が上り、反対にコントロールできることを失うと、幸福度や健康を失うことが分かりました。

高齢な老人達なので死亡することは止むなしとしても、両者の死亡率の差を見ると、人は自らコントロールできる目標を失うと幸福感と健康を失うことが分かります。

※一説によると、人のコントロール欲は、性欲を上回ると言われています。

この実験結果をゴルフに置き換えると、以下のようになります。

● 目標を立て、実践し、課題を見出せれば、ゴルフが楽しくなる。
● その上でスキルやスコアアップに繋がれば、上達したことになる。
● 目標のないゴルフを続けると、面白くなくなる。

3.ゴルフは遊びなのに、仕事のように目標を持たなきゃダメなの?


「仕事でもないのに、目標だの、戦術だのと、ゴルフまで仕事みたいにしたくない!」

っとおっしゃるゴルファーも沢山いらっしゃいます。

それ。。。分かります。

ただ、そんなゴルファー達と話すと、必ず以下のようなことを言います。

「もっと上手くなりたい」

「沢山練習しているのに、全然上手くなれない」

そんな彼らに良く話を聞いてみると「目指す姿」、「目標」、「戦術」を持っているではないですか! 笑

それであれば、ちゃんとセルフマネジメントすれば、効率的に上手くなれるのに。。。。残念!

4.さて本題です。ゴルフ版フィードバック「ロジラテ マネジメント」を解説します。


まず、練習やプレーでやったことを以下のように記録します。
①What   何が起こったのか?
②Why   何故それが起こったのか?(仮説)
③How   課題を解決する方法は何か?

ここまでは、ドラッカーのフィードバックメソッドを使って記録します。

④観察   時系列に記録された①~③を観察する。
①~③を観察する。これをロジラテ マネジメントと呼びます。

具体的には、以下のようにロジラテノートに記録していきます。

①目標の設定
 「リッキオの法則」からスコア、パーオン数を目標値として設定

②その日(11月1日)の練習テーマを設定
 目標値を達成するために、自分が克服すべきテーマを設定する。
例)ドライバー 左右ブレを低減

③練習結果を記録する
What   その日の練習で起こったことを記録
Why  なぜそれが起こったのか仮説・課題を記録
How  課題を克服するための戦術を記録

④次の練習(11月2日)する前に、前日のHowを確認して練習する。

⑤一か月後、観察する
一定期間(一ヶ月程度)のロジラテノートを観察して、何度も現れる課題を見出す。

【実際のロジラテノート】


5.成果を上げる活動には、ロジラテ マネジメントが効果的です。


ロジラテ マネジメントは、私が現役のGMだったころにビジネスで使っていたマネジメント手法です。

ロジラテ マネジメントの効果は抜群で、変化を察知し、イノベーションの種を見出し、部下の強みを見出すことに活用していました。

それを2018年にゴルフに転用しものが、『ゴルフで覚えるドラッカー』ゴルフダイジェスト社です。

是非、成果を求める活動であれば、なんでも使えるメソッドなので、ロジラテ マネジメントをご活用頂けると嬉しいです。




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