小説「僕は、この物語の題名を知らない」
「僕は、この物語の題名を知らない」
https://estar.jp/novels/25709610
著:海乃いるか
絵:茉風
体に病を抱える大学生のゆかは、サークルのイベントや恋に前向きになれないでいた。
母の後押しで前向きに生きることを決心するが、サークル旅行から帰ってすぐに倒れてしまい……そして、余命宣告を受けてしまう。
そんな時、ゆかの意中の人である祐司から告白を受ける。両想いではあるが、事情を知らない彼の告白に戸惑うゆか。
返事をごまかし何事もなかったように過ごしていたある日、ゆかと祐司で買い物をしている時だった、ゆかはある映画のポスターに引き付けられた……『月を見たあなたは。二月ロードショー……』
「これを一緒に見に行ってくれるなら付き合ってあげる」
こうして、彼女たちは付き合うこととなった……。
しかし、この映画から彼女の劇的なエンディングが始まってしまう。
映画を観終えた後の些細な喧嘩で、祐司は事故に合い記憶喪失になってしまったのだ。
ゆかは悩んだ末、この一年を無かったことにして、彼ともう一度始めからやり直すと言う嘘を付くことにした。
大学生活やサークルを彼と精一杯に楽しんで、そして、彼の目の前からいなくなる決断した。
文字数84093文字